《國民的歌手のクーデレとのフラグが丈夫すぎる〜距離を置いてるのに、なんで俺が助けたことになってるんだ!?》プロローグ
「ごめんなさい。神楽くんは友達としては好きだけど……」
まだ寒い空気が漂う屋上。目の前で綺麗な黒の長髪を揺らして、相坂さんは頭を下げた。しだけ眉を下げた表が髪の間からけてみえる。彼の小さな聲の意味を理解してきゅっとが痛む。
「そう、か。ありがとう。聞いてくれて」
「本當にごめんね。もちろん神楽くんが良い人だってことは分かっているんだけど……」
「対象にはならないってこと?」
「……そうだね。もちろん気持ちは嬉しいよ。告白してくれてありがとう」
顔を上げた相坂さんは引き攣りながら僅かに笑みを浮かべる。そのまま「じゃあまたね」と言い殘して、屋上の扉から出ていった。
扉が閉まる音が一度大きく響いて、靜寂が辺りを包む。しんみりとした靜かさが告白の結果を強調しているようだ。
「はぁ……」
何に対したため息なのか。自分でも分からないまま大きな吐息がれ出る。白い息がふわりと浮かび消える。空を仰ぐと寒空の晴天が広がっていた。
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何度目だろうか。『良い人』と言われてフラれたのは。
告白したことがあるのは、今回が初めてではない。今回で3回目だ。もちろんそれぞれ別の人ではあるが、どの人もその時々で好きな人だった。だがどの人相手であっても、いつも『良い人だけど……』と言われてフラれてきた。
初めて告白したのは稚園から一緒の馴染。中一の夏に告白してあっさりフラれた。
二度目は委員會で一緒になった別のクラスのの子。中二の秋に告白してこれまたあっさりフラれた。
そして今回は同じクラスの子。卒業して別の學校に行くため離れ離れになるから告白したら、今回の結果だ。
俺だって、勝算がない狀態で告白しているわけではない。友達だと呼べる程度には仲良くなっている。クラスで機會があればよく話すし、スマホでも話している。時々電話したり、あるいはテスト前に勉強したり。二人で休日に出かけたこともあった。
こんなの普通付き合えると思うだろ? これでフラれるならどうすればいいんだ……。
一度、ないしは二度目まではそういう時もあるかと思えたけど、三度目ともなれば流石に納得いかない。一どうしろと?
もう子の気持ちが分からない。一何を考えて二人で出かけてくれたんだ。あの時の俺のドキドキを返せ。勘違いさせるような行をするな。
「……はぁ」
フラれたショックで毒づいてみたが、気分は全く晴れない。むしろさらに暗くなる。こんなことなら告白しなければよかっただろうか。卒業式の日だというのに最悪だ。相坂さんと話せる最後の日だからと告白したが、後悔しかない。足取り重く教室へと戻った。
♦︎♦︎♦︎
幸いなことに相坂さんは特に何も周りに話していなかったようで教室で噂されることはなかった。暗い気持ちを隠しながらも友達と話して別れ、家へと戻る。部屋に上がりベッドに橫になると、押し込めていた気持ちが溢れ出てきた。
天井の景が僅かに歪む。まさかフラれるとは思ってもいなかった。絶対付き合えると思っていた。向こうも自分と同じ気持ちだと思っていた。
勘違いしていた自分に責任がある。自分の好意のせいで都合よく彼の反応を好意的に解釈していたのかもしれない。振り返ってみれば、そういう時もあった。
だけど一緒に二人で出かけるとか、そんなの勘違いするに決まってる。ほんと勘違いさせることは勘弁してほしい。向こうにも事はあるのだろうが、もうし好意の有無は分かりやすくしてくれ。
當分子なんて信用できそうにない。
そもそも『良い人』の何が悪いと言うんだ。優しい人が好きって言うくせに訳が分からない。悪い人にでもなればモテるのだろうか。當分はこりごりだ。高校では子相手に気遣いせずにいくとしよう。嫌われようが構うものか。
ーー優しい人、良い人を目指すのはもうやめだ。
【書籍版4巻7月8日発売】創造錬金術師は自由を謳歌する -故郷を追放されたら、魔王のお膝元で超絶効果のマジックアイテム作り放題になりました-
書籍版4巻は、2022年7月8日発売です! イラストはかぼちゃ先生に擔當していただいております。 活動報告でキャラクターデザインを公開していますので、ぜひ、見てみてください! コミック版は「ヤングエースUP」さまで連載中です! 作畫は姫乃タカ先生が擔當してくださっています。 2021.03.01:書籍化に合わせてタイトルを変更しました。 舊タイトル「弱者と呼ばれて帝國を追放されたら、マジックアイテム作り放題の「創造錬金術師(オーバーアルケミスト)」に覚醒しました -魔王のお抱え錬金術師として、領土を文明大國に進化させます-」 帝國に住む少年トール・リーガスは、公爵である父の手によって魔王領へと追放される。 理由は、彼が使えるのが「錬金術」だけで、戦闘用のスキルを一切持っていないからだった。 彼の住む帝國は軍事大國で、戦闘スキルを持たない者は差別されていた。 だから帝國は彼を、魔王領への人質・いけにえにすることにしたのだ。 しかし魔王領に入った瞬間、トールの「錬金術」スキルは超覚醒する。 「光・闇・地・水・火・風」……あらゆる屬性を操ることができる、究極の「創造錬金術(オーバー・アルケミー)」というスキルになったのだ。 「創造錬金術」は寫真や説明を読んだだけで、そのアイテムをコピーすることができるのだ。 そうしてエルフ少女や魔王の信頼を得て、魔王領のおかかえ錬金術師となったトールだったが── 「あれ? なんだこの本……異世界の勇者が持ち込んだ『通販カタログ』?」 ──異世界の本を手に入れてしまったことで、文明的アイテムも作れるようになる。 さらにそれが思いもよらない超絶性能を発揮して……? これは追放された少年が、帝國と勇者を超えて、魔王領を文明大國に変えていく物語。 ・カクヨムにも投稿しています。
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