《モテないキャ平社員の俺はミリオンセラー書籍化作家であることを隠したい! ~転勤先の事務所の3人がWEB作家で俺の大ファンらしく、俺に抱かれてもいいらしい、マジムリヤバイ!〜》01 突然の転勤

「おぅ、花村(はなむら)、來期から浜山だ」

「は? はぁ……」

所屬長から突然の辭令に俺、花村飛鷹《はなむらひだか》は一瞬驚いたがすぐ納得した。

株式會社フォーレスに社して4年目。そろそろ転勤の時期であることは分かっていたし、獨で一人暮らしの俺は一つで全國飛べると思われていたため妥當とも言える。

「転勤理由は……やはり地元だからですか?」

びっくりしたのは俺の地元のすぐ近くにある浜山市にあるオフィスに転勤だということだ。

社のために上京して4年。まさかこのタイミングで故郷に戻ってくるとは思わなかった。

飛ばされるならもっと遠くにと思っていたけど、この経費削減のご時世、単純に住宅補助とかそういう経費を惜しんだこともあるかもしれない。

「そうだな。おまえは社してからずっとあの裝置の開発メンバーだったろ」

「あー、そうですね」

株式會社フォーレスは機製造メーカーである。事業容の1つに分析機を開発し特定の企業向けに売っている部門がある。

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俺はその部門の中にある売れ筋製品の設計・開発メンバーの一人であった。

「浜山であの裝置の大量の引き合いがあったんだけど……今の人員だとトラブルが有った時対応しきれないんだよ」

「クセのある裝置ですからね。それで開発メンバーだった自分が顧客に取扱説明をする……と。あとは所員達にもレクチャーするってことですね」

「花村自は浜山のメンバーから営業のノウハウをける。上はそう考えているようだ」

ふーん。とりあえず社4年目の俺がその辭令に逆らえるわけもなく、適當に相づちを打って了承する。

しかし所屬長はニヤニヤしていた。

「花村にとって決して悪いことではないぞ。なぜなら浜山S(セールス)O(オフィス)は3人ののみで構されている。その3人がみんなドエラいなんだよ!」

「へぇ……」

「所長はあの作(みまさか)凜音(りおん)だ。聞いたことあるだろ? 中途社ながら抜群の績で所長になった逸材だな」

面識はないが話に聞いたことがある。史上最年で所長になった逸材で幹部候補だっけ。社報や月初めの集會で表彰されているのを何度か見たことあるけど……確かにドエライ人だったな。

でも格きつくて、完璧主義って噂があるし……あの人の下で働くのか……。

「あとは九寶さんと仁科さんだったかな。俺も浜山に出張行きたいけどなかなか許可が下りなくてなぁ。ちくしょう!」

「仁科……」

「ん、仁科さんを知っているのか?」

「同期なんですよ。そうか、今浜山SOにいるんですね」

「浜山周辺は向けの市場価値の高い企業が勢揃いしていて、の擔當者が多い。だから対応のためにだけのSOが存在してるんだ。花村が頑張って男達を転勤させられるようにがんばってくれよ! わっはっは!」

まったくこの人は気楽にいってくれる……。

「だけど……あそこには不思議な噂があるんだよなぁ」

所屬長が怪訝な顔をする。

「3人とも殘業をしようとしないらしい」

「今、働き方改革でよく言われてるし……いいことでは? サービス殘業かもしれませんよ。どっかの所屬長はタイムカード切ってから仕事振ってきますし」

「うるせーイヤミか! まぁ売り上げも十分だし、引き合いも多い。殘業をしないことに誰も文句は言えないだが……まぁ、気になるし、現地でいいやり方があったらこそっと教えてくれよ」

「はいはい、分かりました」

「せっかくだから3人の……1人を落としてみろよ」

「俺が苦手なの知ってて言ってるでしょ!」

「キャバクラでからかわれて真っ赤になってたもんな」

「綺麗な人苦手なんすよ」

男子高校、男子ばかりの理系大學に通っていたせいでまったく子に免疫がない。

なんか出來たことないし、……そもそも友達すらいない。

ただ、社會人四年目になったおかげで仕事としてならと話すのは苦ではなくなった。

元々、同部署の陣だって俺のことは設計・開発チームの花村としか思ってなかったわけだし、割切りって大事だ。

「俺なんて相手にされるわけないし、仕事モードで頑張ります」

さて、新天地で頑張ってみるか!

新連載となります。10萬文字超え、區切りのいい所まで書き溜めているので毎日投稿させて頂きます。

期待頂けるのであればブックマークと下の欄の★による評価を頂けますとよりいっそう頑張れるので

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