《モテないキャ平社員の俺はミリオンセラー書籍化作家であることを隠したい! ~転勤先の事務所の3人がWEB作家で俺の大ファンらしく、俺に抱かれてもいいらしい、マジムリヤバイ!〜》17 追放された同期①
その異変はある日、突然現れた。
社で事務処理を行っていた所、ピコンとメールが屆く。
「ん?」
送信元は知らない所だな。スパムメールかな。
ネットリテラシー的に添付ファイルは絶対に見ないってのが鉄則だ。
だけど社アドレスに來るのでメールは開いてしまう。仕方なし。
なんだこれ。
『仁科一葉はで仕事を取るです。格も最悪で自分本位な最低のです。あなたのことを想い連絡をさせて頂きました』
心臓がドキリとする。
落ち著け、落ち著け。
他のみんなに気付かれないようにしないと……。
宛先は見たことないが……@からの後のドメインはどこでも見るやつだな。
恐らく個人メールだろう。
ったくこんな嫌がらせをいったい誰が……。
返信するか? いや……それは良くないな。
良し、ちょうど仁科さんがトイレに立ったな。九寶さんも向こうで作業してるし……。
「所長ちょっといいですか?」
「なに、花村くん」
俺はノートPCを作所長の機の元へ持って行く。
「これが知らない所から送られてきたんです」
「またか……」
また……ってことはそういうことなんだろう。
「そのメール、私に転送してくれる? ま、無駄かもだけど」
「……」
「分かってると思うけど、この容」
「信じてませんよ。仁科さんの良さは隅々まで分かってるつもりですから」
「セクハラくさいセリフね。あなたの方が心配だわ」
「ひどい!」
「あれ、2人ともどうしたんですか?」
タイミング悪く、仁科さんが戻ってきた。
この話をするのは憚(はばか)られる……。だったら。
「人制のマリオネッター ~人作で活躍させたことに気付かないパーティに無能はいらんと追放されたが、STR極振りと出會い無雙する。今更パーティに戻ってきてと言われてももう遅い~」
「ちょちょちょ、いきなり何!?」
「ふふ、仁科の考えるタイトルはいつも長いわね。って花村くんと話してたのよ」
「ええ!? まだ就業時間中じゃないですか!」
このタイトルは先日、連載を始めた仁科さんの新作タイトルである。
ちょっと分かりづらいがあるが……あるあるだなぁなんて思いながら見ていた。
「しょうがないじゃないですかぁ。私だってブックマークと評価がしいです! 素人は長文タイトルじゃないと読まれないんだから仕方ないんです」
そういうわりに顔が赤い。
恥ずかしいという自覚はあるのだろう。
まぁ……頭の中のことをさらけ出すって結構勇気のいることだと思うし。俺もよく分かる。
「所長だって頭悪そうなタイトルじゃないですか」
「なんですって!? ちょっと仁科にはラブコメについてもうちょっと教え込まないといけないわね」
「やー! 馴染モノは好きですけどですけど所長の作品、重いんですよ!」
「なにを騒いでるんですか?」
作業を終えた九寶さんが近づいてきた。
「ちょっと創作の談義をね。九寶さんは馴染モノってどうなの?」
「馴染ですか? 基本的に婚約破棄で男をネトラレるのでだいたいいつも仲違いですね」
「ああ……そう」
すっごくいい笑顔でそんなこと言われたらなんとも言えない。
所長も仁科さんも止まってしまったじゃないか……。
この子だけジャンルがちょっと違うもんな。
でもまぁ、雰囲気も変わったしこれでよかった。
どうせメールもこれっきりだろうし、無視しておこう。
そう思っていた。
◇◇◇
その週の金曜日、外周りを終え、事務所に帰ったらちょうど同じく外周りから帰ってきた仁科さんと鉢合わせする。
定時を超えてしまったのでメールをチェックしたら帰るかな。
「お疲れ様、花むっちゃん」
「うん、おつかれ」
「暑くなってきたねぇ」
「うん、もうすぐ5月だもんね」
お互い駄弁りながらノートPCを開き、信メールを確認した。
何件かのメールの中に1つ……見知らぬアドレスのメールがあった。
『仁科一葉は格も最悪で自分本位な最低のです。あなたは騙されています』
ったくまたこのメールか。
何度送ってこようが無駄……
「っ!」
今回は宛先は俺になっているが、CCに仁科さんの名前もってる。
大々的な嫌がらせだった。
俺はパソコンから視線を外すと……顔を青くした仁科さんの姿があった。
この小話は現代の會社のネットセキュリティ的にわりとうーんなお話としています。
特に社會人の読者様は割切って頂けると幸いです。
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