部屋を後にした俺はこの施設を観することにした。

実際の所、俺が作家であることを公表して楽しく一緒に創作したいんだけどね……。

あの3人の誰かがプロ作家になることがあれば公開してもいいのかもしれない。

今後ラブコメ作品の展開でこーいう所に來るお話も書きたいし、取材目的でまわるとしますか。

◇◇◇

時刻は夜18時。日はかなり傾いているが沈んではいない。

宣言通り、所長から連絡があったため俺はいそいそと観を切り上げて、ビーチに來ていた。

何でこの時間から……って思ったが今のビーチ狀況を見て理解する。

當然夜は海にることができない。

この時間は帰宅ラッシュで大渋滯となるので早めに引き上げる家族客も多い。

そうなるとビーチにいる人もなくなるってもんだ。

「なんか張してきた」

所長も仁科さんも九寶さんもみんな水著で來るに違いない。

ただでさえしい3人が水著というに極めて近い格好を見せつけるのだ……。

絶対騒ぎになるし、俺が守らないとあっという間に騒に発展してしまうだろう。

3人とも人すぎるんだよ。

學生ラブコメだったらせいぜい學園一のとその友人達みたいなじなんだろうけど……、あの3人は世代別の學園一勢揃いといったじだ。

野球でいえばベストナインの3人が來るじだろうか。

だが俺も26歳。容姿だけで顔を真っ赤にさせて狼狽えるのは恥ずかしい年代だ。

やぁ、みんなすごく似合っているよ。綺麗だなって歯をらせて言う度量が必要なんだ。

よし、仕事モードで接すれば大丈夫……って水著で仕事するわけねーだろ！　スーツ姿なら何とかなったのに、やっぱ水著は……。

どよっ、とビーチに殘る客がざわめく。

俺もつられて振り返ると……。3人の達がビーチの客達の視線を一斉に浴びてこちらに向かって歩いてきていた。

うわぁ……。こんなの創作の世界だけだと思ってたけど実際あるんだなぁ……。

所長と仁科さん、九寶さんはビーチを歩き、何かを探している。俺を探しているのか。

「3人ともこっちです！」

俺の呼びかけに答えた3人はこちらに近づいてきた。

ふぅ……3人はパーカーを著てのラインを隠していたおかげで俺も揺を最小限に抑えてることができそうだ。

そりゃ、そうか……いきなり海にるわけないもんなぁ。

「花村さん、準備をありがとうございます」

九寶さんが場所取りしていたことに対して労ってくれる。

半袖のパーカーだが瑞々しい白いは外に出ているわけで……、普段は皆スーツ姿でいることが多いのでついつい目が行きがちだ。

九寶さん、足細っ！俺の半分くらいしかないじゃないか。

「3人とも執筆は上手くいったんですか？」

「ええ、アニメを制覇したわ」

「書けなかったんですね」

「【宮廷スローライフ】の3巻にまたして泣いちゃった」

「書けなかったんだね」

「わたしはもうちょっと書きたかったんですけど……」

「九寶さんはモチベーションが高いみたいだね」

「はい、これまでにないくらい書けてますね！　でも頭を休めたいとも思ったので來ちゃいました」

「ゆっくりリフレッシュできるといいね」

「葵ちゃん、ちょっとだけ泳ごっか」

「はい！」

そうして仁科さんと九寶さんはパーカーをいでその水著姿を解放した。

突然の出來事に俺は覚悟を決めることができず、その姿を呆然として見つめてしまう。

やはり印象的なのは仁科さんだ。

ぴちっとしてスーツの上からでも分かるほどの立派なものを持っているからすごいだろうなと思っていたけど、本當にすごかった。

花柄のビキニはいかんでしょ。そんなおを解放しちゃいかんでしょ！

「どう、花むっちゃん」

仁科さんがくるりとまわって、水著を見せつける。

ぷるんと寄れるそれに俺の脳はかき回された。

「……」

「花村くん、鼻の下びてるわよ」

「はっ、すごすごすご、似合ってるよ」

「えへへ、ありがとう」

同期の中でも仁科さんの水著姿を見たやつはいないはず……。

ちょっとした優越が芽生える。

付きの良いはどこにれてもらかそうだ。

前から良いだと思っていたが想像以上であった。

おもたまらなく瑞々しくて良き。

しかし大きい。

書籍のキャラクターシートを作るのにの子の畫像を二次元三次元問わずに見まくったが、このサイズ……FとかGとかあるんじゃないか。

こんなの口に出せないし、思うだけで許してほしい……。

でもやっぱり最高なのは笑顔の溢れる、くるしい顔立ちだろう。

よりもそっちのは魅力的に思えてしまう。

仁科さんは本當に素敵な子だ。

これだけ可くてスタイルも暴力的。仁科さんを止める男はマジで幸せだろうなと思う。

「あ、あの……花村さん」

「ああ、九寶さん」

「わたしは……どうですか」

「おふっ！」

仁科さんと違って、九寶さんは奧ゆかしく

白のワンピースタイプの水著だった。

仁科さんや所長に比べて、の面識をなくしているのは自信の無さの表れだろうか。

だが侮るなかれ……九寶さんも仁科さんに比べたかもしれないが立派なものを持っている。

白いのきめ細かさはさすが最年。黒髪ロングの素晴らしさ。

やや長で手足及びウエストの細さは驚愕に値する。

特級のモデルさんかなと思うほどだった。

「葵ちゃん、新しい水著買ったんだよね！　すっごくかわいいよ！　ほら、花むっちゃん……褒めなきゃ」

「あ、ああ！　とっても綺麗でびっくりしたよ」

「あ、ありがとうございます」

両手を頬にあてて、表の赤みを隠そうとするが隠しきれないのか、白い頬が赤みを帯びていく。

そんな姿がとても魅力的だ。

可い、可すぎないか、この子。

「照れちゃってかわいい！」

「に、仁科さん……浜辺にいきましょ！」

仁科さんと九寶さんは浜辺の方へと行ってしまう。

俺も行こうかと思ったが……所長が一人ビーチチェアーに寢転がったのだ。

仁科さんと葵さんの水著解放回でした。

作者もぜひ行きたい世界ですね……。次回所長の解放回＋最大のイベントが始まります。