《モテないキャ平社員の俺はミリオンセラー書籍化作家であることを隠したい! ~転勤先の事務所の3人がWEB作家で俺の大ファンらしく、俺に抱かれてもいいらしい、マジムリヤバイ!〜》52 サマー・ビーチ・レクリエーション⑦

「向こうに行っていいわよ」

「所長は海に行かないんですか?」

「アラサーにはあの初々しさは出せないわよ」

「あはは……」

「花村くんはもうちょっと気の利いたセリフを言えないとね。貞臭がすごいわよ」

「ど、ど、貞ちゃいますもん!」

くそ、やはり所長の方が上手か!

だけど、こんなやりとりの方がありがたい。

正直あの2人、直視できないほどかわいいんだよなぁ……。

年上がいてくれることの有り難さがにしみる。

「まー、仁科も葵も可すぎるもんね。気持ちは分かるわよ」

「やっぱりあの2人が浜山に來た時、びっくりしました?」

「そうねぇ。新卒の葵と転勤の仁科、蕓能事務所と間違えてきたのかと思ったわよ」

「所長ならプロデュースできそうですよね」

「あの子達にやる気があるならそっちの道も楽しそう。花村くん、運転手やる?」

「所長が獨立するなら興味ありますね」

そんなバカな話を続ける。

「あの2人と遊んだ方が楽しいんじゃないの?」

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「普通はそうかもしれませんけど……やっぱ、俺人は苦手っす。顔が真っ赤になって自分でいられなくなるからここにいますよ」

「何よ、私は人じゃないって言うの?」

「所長はすっごく綺麗な人ですよ。……でも上司で年上だからけない姿見せてもいいかなって」

「私はあなたの姉じゃないのよ」

「えー、いいじゃないですか。俺、姉に憧れてたんですから。妹もしいけど」

「……引っ越ししなきゃそうなってたかもね」

「え?」

「何でもないわよ」

仁科さんは同期だけど、年齢的には2つ下となる。

年下2人にはけない花村の姿を見せたくない。ちっぽけな男のプライドってやつだ。

「暑くなってきたわね」

「あ、泳ぎます?」

「化粧が取れるからヤダ」

所長は立ち上がって、パーカーをいでころんとチェアーにもう一度倒れ込んだ。

所長は年上だから落ちついていられると思っていたけど……どうやらそれは難しいようだ。

黒のハイネックビキニが非常によく似合っている。

所長って小柄なのにが大きく、手足もほどよい太さで均整が取れている。

何となくだけど作り上げたってじがする……。

「私をおかずにするのは結構だけど、私の知らない所でしてね」

「な、何言ってるんですか!」

「ふふ、花村くん……からかうのが楽しくて」

「まったくもう」

「所長」

「ん、どうしたの」

「俺、転勤してきてよかったです。いろいろなことを知れて、毎日みんなと働くのが楽しいです。だから所長の下で働けて満足ですよ」

「そ、そう?」

「はい! あ、所長……髪にゴミついてますよ」

それは善意の行だったと思う。

他2人でやらないことを所長だったら問題ないと思い込んでしまい、つい髪にれてしまった。

ゴミを取り除いた事実より、そののある暗の髪に興味が引かれてしまう。

無意識でそのり心地の良いボリュームのある髪をついでてしまった。

「ちょ、あ……」

所長っぽくないか細い聲にとんでもないことをしたことに気付く。

の頭をでるなんて創作の時にしかやらないことをやらかしてしまった。

だけどなぜか俺の頭は冴え渡っていた。

「あれ……所長照れてます?」

「っ!?」

所長は頭を背けてしまって、顔を隠してしまう。

「花村くんのくせに……」

「あ……いや、ごめんなさい」

申し訳ないと思いつつも……しだけ優位に立てたことで加心が芽生える。

「ねぇ、照れます?」

「うるさいわね! さっきから仁科と葵のを凝視してるって本人に言うわよ!」

「すみません、すみません! それだけはやめてください!」

なぜバレた!

所長と會話しながら、海辺で遊ぶ2人の姿を凝視していたことがバレてしまっていた。

こうしてお互い様ってことでやりとりは終了する。

戻ってきた仁科さんや九寶さん達に雰囲気のことを指摘されたが何とかごまかすことができた。

日が沈むと完全に遊泳できなくなるためほんの1時間ほどだったけど、俺達は夏のビーチを堪能することができた。

外服に著替えて浜山シーサイドビーチの中にある軽食レストランで簡単に夕食を取り、ホテルにチェックインすることになる。

「予約されていた九寶様ですね。では4名様一部屋でご準備させて頂きます」

「待って」

このセリフ、誰が言ったと思う?

そう、俺である。

「え? ちょ、4人バラバラじゃないんですか?」

「ここ1泊で2萬5千くらいするのよ。4名部屋だと1人1萬くらいですむのよね」

「うん、去年もそんなじだったよ~」

そういうことか!

俺が合宿に參加するって言った時、仁科さんと九寶さんが戸ったのは男同部屋になることに対してだったのか。

くそ、確認しておけばよかった。

「さすがに男はまずいんじゃ……」

「わ、わたしは覚悟を決めたので……」

「まぁ……抵抗はあるけど2人きりじゃないし、著替えとかも部屋で區切られてるから問題ないと思うよ」

九寶さんと仁科さんが気遣ってくれる。

「花村くんに私達を襲う気概なんてないでしょ。でもで寢るのはやめてね」

「しませんよ!」

くっそ所長めぇ……。その通りなことを言いやがって!

「花村くんだけ別の部屋でもいいけど、1泊2萬5千払ってね」

「あの……申し訳ありませんがシングルの部屋は全て埋まっていて、空いているのはお客様が使う家族部屋の隣のスイートルームだけで……」

「いくらするんですか?」

「1泊5萬円になります」

おふっ、倍の値段か。

どうする、どうする……。

「花村くん、決めなさい。4人部屋に行くか、5萬払って1人で泊まるか」

俺は……。

「1泊、5萬の部屋に宿泊します」

「この子、別部屋を取ったわ……」

「何か負けた気がするね……」

「そんなにわたし達と一緒が嫌ですか……」

うるせぇ。

嫌に決まってんだろ。いびきとか寢相とか……ボロ出すのやだし、3人と同じ部屋とかまず眠れんわ!

ホテルで男4人。何も起こらないはずがなく……。

レクリエーション終盤戦はホテルでの夜の時間となります。お楽しみください。

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