《モテないキャ平社員の俺はミリオンセラー書籍化作家であることを隠したい! ~転勤先の事務所の3人がWEB作家で俺の大ファンらしく、俺に抱かれてもいいらしい、マジムリヤバイ!〜》61 男、花村同期と飲む①

俺は會社の同期と仲が良い方だ。

學校の時はキャで同じような奴らと連んでいる方が多かったが、同じ會社となるとキャキャの境はかなり曖昧になってくる。

まぁ……休日の過ごし方は全然違うんだけど、こうやって同じ會社という共通話題があると格問わず盛り上がりやすい。

でも社とかあるので個室にしないと大きな聲で言えないけどな。

「花むっちゃんの帰還を祝ってかんぱ~い」

「戻ってねーよ」

20人を超える同期だが、半分は地方に散らばってるのでこうやって一緒に飲むことができるのは本社で働くメンバーだけだ。

4年の歳月で同期の1/4は退職し、の子二人は産休と育休で休みを頂いている狀況。

新人の時はみんな若者ってじだったけど、しずつ家族というものが出來はじめた。

ここにいる俺を除く4人の同期達も2人は既婚だし、もう2人も婚約中や婚約間近だったりする。

……あれ? 俺だけ人いなくね?

「花むっちゃんも早く人作れよーーっ!」

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「うるせぇ、うるせぇ! くそ、俺だけ孤獨かよ」

「休日引きこもってるからだろー」

街コンや合い席屋などを利用し、著実に仲を深めていった同期達と違い、俺は休日は副業に殺されそうになっている。

俺は6桁ブックマーク作品を書いてる作者なんだぞ! おまえたちとは違うんだ! なのに敗北が強い。つらみ。

まぁ、そんなアホなことを言う気もないし、言えるほど偉くもない。

「でもさ……浜山って3人のSO(セールスオフィス)だろ。この前のフォレコンとかどうだったんだよ」

「ああ、みんなで海に行ったよ」

「マジかよ! 仁科さんの水著見たのかよ」

ざわっと同期達が食いついてくる。

フォレコンでは補助が降りる條件として証拠寫真の提出が求められる。

なので4人で撮った寫真を用意する必要があった。

もちろん水著とか作所長のすっぴんとかヤバイものは提出できないので……、ビーチで遊んだ後の晩メシ時の寫真を提出することになる。

俺を除く4人の同期は俺のスマホを食いるように見ていた。

「うわぁ……やっぱ仁科さん可いよなぁ。浜山に転勤になった時すっげー落ち込んだもん」

「おまえ既婚者だろ。いいのかよ」

「そうなんだけどやっぱ仁科さんはレベル違うって。同期の半分くらいあの子に告ってたじゃん」

全社員の中でも1位、2位を爭うレベルの人だからな。

おまけにスタイルも凄いってのはあのレクリエーションの時にをもって経験している。

あの時のことを自慢したいが風の噂でバレたくないので黙っていよう。

「僕は作さんかなぁ。前、WEB會議で話したんだけどキリっとしていて綺麗だよねぇ」

「おまえも婚約者いるだろう」

「憧れくらい持ってもいいでしょ。花むっちゃんはいつも見ているから慣れているかもしれないけど」

「慣れてきたけど、真面目な顔の所長の橫顔、マジでしい」

「いいなぁいいなぁ」

「俺は九寶さんだな。あの黒髪ロングはマジでだよな」

「分かる」

「ザ・お嬢様ってじだよなぁ。れたいのにれてはいけない清純さ……」

「おまえとはいい酒が飲めそうだ」

「ま、俺の嫁の方がかわいいけどな」

「既婚者は去れ」

まったく……口々に言いやがる。

目の前の4人も3人が素晴らしいと思いつつも最後は自分の一番大切な人を選ぶのだろう。

そこは正直羨ましい。本當にそう思う。

「で、花むっちゃんは誰を狙ってるんだ? この中で狙える立場なのは花むっちゃんだけなんだし」

「信頼はされているってのは分かるけど、関係ってなると難しいかもな」

「花むっちゃんは社否定派?」

「そうでもないけど……別れたりしたら気まずくなるじゃん。同期のあいつらだってさ」

同期の中で際をスタートして後に仲違いし別れた2人を思い出す。

あいつらって出すだけで名前を出さずとも分かるのが同期の間の絆みたいなものだ。

「この年だとやっぱ結婚前提にってなるじゃん。同棲して合わなかったって考えるとさ」

「そんなの言ってたら一生結婚できねーぞ」

それはそうかもしれない。

正直俺はあの3人のいずれも慕っていると思う。

もっと仲良くなりたいし、絆も深めたい。

だけど関係になりたいかと言われると難しい所だ。今の距離関係が一番理想的だとじる。

「選ぶのに悩むなら仁科さんを選べばいいと思うよ」

「選ぶって……マドンナみたいな子だぞ? そんなに容易くいくかよ」

さっきも言ったとおり、仁科さんはレベルが違う可さを持っており同期の半數以上が彼をしていた。

俺を除くここにいるメンバー全員告白したのも知っている。全員振られ、今、全員が既婚もしくは婚約者や人がいる。

やっぱ告白できるほどのやつは強いな。

「花むっちゃんだったらいけると思うよ」

「何を拠に」

ぐびっとハイボールを口に付けてみる。

「こうやってみんな集まってるじゃん。奧さんや人がいるのに花むっちゃんが來るから……集まってるんだよ」

「あ……」

そうか。

そうだよなぁ……。みんな家庭があって……本當は家族サービスをしなきゃいけないのに俺のために集まってくれてるんだよな。

でも集まってくれた理由は俺の人だけじゃない。

「みんな……ありがとう。それで今回集まってもらった趣旨は仁科さんへの嫌がらせの件だ」

同期勢は名前を出すほどのキャラクターにはならないので同期A、同期Bくらいに思ってください。

この語では珍しい男だらけのお話は続きます。

「男、花村同期と飲む②」をお楽しみください。

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