いててて、頭がめちゃくちゃ痛い。

まさか……仁科さんの家に泊まることになってしまうとは……。

２人で會話しながら酒飲んでるのは覚えてる。一度帰ろうしたことも覚える。

そこから衝撃的の話をけて、何か知らんけど一気飲みしてから完全に記憶がない。

なんだっけ……衝撃な話って、それも覚えてない。

「頭痛いなぁ」

仁科さんも飲み過ぎたようで……頭を抱えている。

お互いあれだけ飲んで、間違いがなかったのは結構奇跡のような気がする。

本當にったりしてないよな……。

いや、った方が良かったのか？　いやでも仁科さんの意志も尊重しないと。

記憶失ってって嫌われたらもう何の喜びも無いもんな……。

「花むっちゃん、朝ごはん……食べる？」

「あ、うん……。大丈夫？」

「凝ったモノは無理だけど」

お言葉に甘えさせてもらうことにした。

凝ったものは無理といいつつ、ピザトーストにサラダに目玉焼きと十分すぎる朝食が出てきた。

お互い飲み過ぎで元気はないが、しっかりと朝食を取ることにする。

「今日は一日寢てそう……」

「明日帰れそう？」

「できれば夜中に移したいから明後日の夜にするかも……」

確かに東京方面は渋滯するだろうし、夜中移の方がいいだろう。

朝食は終わり、一通りの片付けは終了した。

「じゃあそろそろ帰るよ」

「うん、昨日は楽しかった。またしよーね」

「次は飲み過ぎないようにしないとね。もう寢るじ？」

「シャワーだけ浴びようかな。汗かいちゃったし」

仁科さんのシャワーシーンとか想像するだけで興してくる。

帰ってしまうとその圧巻のボディをもう見れなくなるのは殘念すぎる。

もうちょっとだけそのカラダを見続けたい気もする。

「花むっちゃん、一緒にる？」

「いいの？」

「無理♪」

ですよねぇ。

お酒がある程度抜けた後の會話なんてこんなもんだ。

酒は抜けたが頭は痛いままだ……。俺も帰ったら速攻寢よう。

仁科さんが橫を通り過ぎる。

「あっ」

仁科さんがよろめいてしまった。

危ないと俺は彼のをけ止める。

らかい腕を摑みながら、顔を見合わせた。

「あ……」

可らしい仁科さんの朝の顔にしがドキリとする。

このまま抱きしめたりしたら……きっと気持ちが良いのだろうなと直的に思った。

仁科さんの口がく。

「ハグくらいなら許してあげるゾ」

俺の想いを知ってか知らぬか、仁科さんはそう呟いた。

その時、飛んだ記憶が一瞬戻った気がした。

冗談で言ったんだと思う。けど……俺は自然と彼をハグしていた。

「っ！」

「許してくれるんだろ」

「う、うん」

仁科さんのは思ったよりも小さく、の子って……やっぱり小さいんだなとよく分かる。

ハグと言っても力いっぱい抱きしめているわけじゃない。

両手は両肩に、仁科さんの頭を自分のに押しつけている。

どっちかというと介抱しているだけかもしれない。

この後どうしようか。ただ自然とその右手は彼の飴の髪をゆっくりでていた。

「んぅ」

「いつもありがとう。朝ご飯も味しかったよ」

「もっと」

「え」

「でていいよ」

思うほど長い時間、仁科さんの頭をで続けた。

自分でも何してんだろうと思うくらい彼の頭をで続けた。

で終わった後、俺が火照ったように熱く、仁科さんもまた顔を赤くして視線を合わせてくれなかった。

何だろうか２０代中盤の男のこのたらく、まるで中學生じゃないかと思ってしまう。

お互い顔を見れないほど恥ずかしくじてしまったようで、俺は一言二言で會話をすませ、逃げるように仁科さんの家から出て行った。

正直なところ限界だった。眠気が一気に飛んでしまったよ。

「かわいかったな……」

仁科さんの家からの帰り道、彼の髪をで続けた覚がまだ殘っている。

正直、の子の髪をあんなじででたのは初めてかもしれない。

「ん」

スマホが震える。仁科さんからラインが來たようだ。

「デートがんば……か。うん、頑張るよ」

何というか複雑な気持ちではあるけど……、せっかく仁科さんがいろいろ教えてくれたんだ。絶対に功させよう。

……でもその前に家帰って発散したい。

仁科さん編セカンドエピソード終わりとなります。しずつ距離が近づいていますね

家呼びしたということでアドバンテージを取れたかもです。

さぁ次のターンとなります。次話「淺川さんと一緒に①」をお楽しみください。