《モテないキャ平社員の俺はミリオンセラー書籍化作家であることを隠したい! ~転勤先の事務所の3人がWEB作家で俺の大ファンらしく、俺に抱かれてもいいらしい、マジムリヤバイ!〜》153 君を絶対に手放さない⑫

それから月日が過ぎた。

総務部部長の笠松さんの働きにより、大きく社は変わった。

まず仁科さんの人事異は完全に立ち消える。

年末の浜山SOのメンバーのおかげで他社に対して目立った実害はなかったものの、意図的に起こしたシステム障害の責任により吉名課長は課長職を引責。ただの吉名さんとなった。

ただ今までの傲慢なプライドはその立場を許せず、彼は會社を辭めることになる。今までのことを考えると解雇に相當することをしでかしたので自主退職してくれるならまだ……ってじか。

この人がいなければまずいと思われていたのに……辭めた所で大問題が発生することはなかった。

結局は會社の構図というものはそういうものなのだろうと思う。

笠松部長の働きで報シスアド課も大きく様変わりする。

立場の弱かった真面目な人が正當に評価されることになり、真っ當な部署へと変わる。

ばかりだったが、男社員も増えることになり……風通しが良くなった。

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そして。

「有坂さん、まだ出來ないんですか?」

「ちょ、ちょっと待ってよ!」

「あたしがいなくなってから何年経つと思ってるんですか。まったくもう! どっちが教育係か分かったもんじゃないですね」

有坂さんも問題行が多かったが、beetシステムをれる人間は限られているため、即時解雇まではされなかった。

大嫌いだった後輩に頭を下げて、今の逆の立場でしごかれている。

他にもbeetシステムをれる社員を増やすため、有坂が増長することはもう無いだろう。

今までとは完全に逆の立場となっている。

だが……あまりに問題行が多すぎたため、beetシステムが完全になり次第……自主退職を促すかもって笠松さんが教えてくれた。

報だけ抜き出して、仁科さんを辭めさせようと思っていたことが逆となり、今度は自分が報だけ抜かれて辭めることになるなんてな。辭めなければまた別の悲劇が待ってるだけだ。

去年までの彼だったら全く思いもしなかったことだろう。

仁科さんは週1レベルでbeet改修の手助けをしている。

本來であれば営業と報シスアド課の兼任の話もあったが、戻りたくないという意志を尊重し、所屬は営業一本となっている。

他にもいろいろなことがあったが、最終的に全て終わったと言っていい。

そして。

「おつかれさまでした~~!」

関係者全員集めての飲み會が浜山で開かれる。

◇◇◇

事務所近くの飲み屋を貸し切らせてもらい、ワイワイと騒いでいた。

メンバーは浜山の俺と仁科さん、所長に葵。

そしてY社の葵さんにS社の茜さん。

今回、大きく手助けしてもらったS社の岸山さんや東京の本社から呼び出した笠松さんにも來てもらっている。

あの騒があってかなり忙しくしていたからようやく集まれたってじだ。

はぁ……。あの1月初めの騒

今、思うとよく上手くいったなと思う。

せっかくの機會だ。一人ずつ話しておこうか。

そうと決まればすぐ近くで所長と葵が話していた。

「所長、葵……お疲れ様です」

「お疲れ、飛鷹」

「お疲れ様です、旦那様」

「まだ仕事モードでお願いします」

「何よ、いいじゃない」

「今日も帰ったらお世話させてもらいますね」

まったく変わらないな2人は。

でも所長や葵が支えてくれたおかげで今回、上手くいったようなものだ。

「所長。あれから上の人達は何か変わりました?」

「笠松さんがいろいろやってくれたからね。かなり意見を通しやすくなったわ。……まぁ、私はちょっと怒られたけどね」

そうか……。今回の件は相當無理のあるやり方をしている。

自社の騒に他社を巻き込んで大立ち回りしてしまった。

営業部の上司達からすればもっと相談してほしかったと思ったに違いない。

俺自はお咎めはなかったが多分要注意人みたいな扱いになっただろう。出世コースからおさらばだな。ま、いいけど。

「でも本當によかった。仁科が異しなくて……、最初は絶的だったもん」

「良かったですね、所長。わたしも仁科さんがいてくれて良かったです」

葵もありがとな。ずっと支えてくれたもんな」

葵は12月末に名古屋の事務所での変則的な業務に不満1つ言わずに頑張ってくれた。

俺や所長がいろいろいて迷をかけたにも関わらず、葵は実直に仕事をこなしてくれたのだ。

葵はウチの事務所にとって本當に大きな存在だと思う。

「4月に新社員がって、配屬されたらわたしだって立派な営業になるんですから。尊敬する先輩達の手腕をもっと見せてもらいます」

「ああ……俺も仁科さんも負けてられないな」

「あとは……家事代行の方もしっかりやらせて頂きますね。ふふ、添い寢してあげますから」

「それはいいです」

これ以上話すと引っ付いてきそうだったので適當にあしらい、2人から離れて、し先にいた葵さんに聲をかける。

「葵さん、お疲れ様です」

「花村さん、お疲れ様です~」

葵さんはビール片手に気に答えてくれた。

淺川姉妹は結構飲むんだよなぁ。

前に橫浜出張帰りに茜さん含めて3人で飲み屋に行った時もそこそこなペースで飲んでたことを思い出す。

元々、姉妹2人でよく飲みに行くって言ってたっけ。

「葵さんも本當にありがとうございました」

「ふふ、他の方々に比べたら楽だったでしょう。我が社は私だけですからね」

「本當に助かりました。……でも、あの時はもうバカ課長が辭めたとはいえ失禮なことを……」

吉名課長が葵さんに暴言を吐いていたからな……。だがまったく葵さんはじていなかった。

「葵さんってメンタル強い方ですよね……。全然堪えてなかったように見えましたし」

「私も何だかんだ社會人経験はありますからね。弊社でもあーいう人はいますよ」

「ああ、やっぱりそうですよね」

「聲で驚かせた所で中が伴ってなければまったく怖くありません。なのであの人はまったく脅威ではありませんでした」

なるほど、確かに吉名課長の発言は薄っぺらいものがあった。

葵さんからすれば取るに足らないってことだろう。

「それより、お米先生~」

「ちょ、聲が大きい」

そうだ、葵さんには俺がお米炊子ってのがバレてるんだった……。

ある意味絶対逆らえないかもしれない。

「ふふ、死なれては困るのでそのネタは止めておきます。……でも良かったです」

「ええ……」

「仁科さんは私にとっても大事なビジネスパートナーですからね。今の嬉しそうな顔の彼が本當に素敵です」

仁科さんは今、所長や葵と仲良く話していた。

心から嬉しそうな表。仁科さんの可らしさはそこから來ていると思う。

「俺はこれからもY社をメインに行きますので宜しくお願いします。葵さんともっと仲を深めたいです」

「ひょっ!?」

葵さんがびっくりしたように急に離れた。

「あれだけのの子を口説いておいてまだ口説くんですか!」

「え? あ、ち、違います!」

「まったくもう……。落とされないようにしないと……」

「葵さん、顔が紅いですよ。もしかして……風邪か何かで」

「もー! 私からすれば花村さんの方が脅威です!」

「な、なぜに!?」

あっちいけーって言われちゃったので寂しく俺はその場を離れた。

……向こうに茜さんと岸山さんがいるな。

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