《包帯の下の君は誰よりも可い 〜いじめられてた包帯を助けたら包帯の下はで、そんな彼からえっちで甘々に迫られる高校生活が始まります〜》第12話、夏祭り②

祭りの喧騒からし離れた高臺で、俺とユキは花火が上がるその時を待っていた。俺は二人で一緒にベンチに座って、真っ白な綿あめを頬張るユキを見つめている。

「屋臺巡り、とっても楽しかったですね。晴くん、的がとっても上手でびっくりしちゃいました」

「まあな。シューティングのゲームを良くやってるせいかな、何処を撃てば良いのか何となく分かるのさ」

俺達が座るベンチの橫には的で取った景品や、まだ手を付けてないタコ焼きに焼きそば、二人分の瓶ソーダが置いてある。ヨーヨー釣りをした後も屋臺巡りを続けてんなものを買ったり遊んだり、夏祭りを十分に満喫したところだった。ユキの跳び回るようにはしゃいでいた姿が俺の目に焼き付いている。

「こうして晴くんと一緒に夏祭りを楽しめるなんて夢みたいです」

「それは俺のセリフさ。ほんとに、今も夢を見ているんじゃないかって思うんだ」

「離れ離れになっていた3年間。ずっとこうして遊びたかったんです。それがようやく葉って本當に嬉しくて」

「包帯が取れるように海の向こうでユキが頑張ったからさ。俺はユキが帰って來るのをずっと待っていた。こうして隣り合ってまた夏祭りを楽しめて、一緒に花火も見られるんだ。幸せだよ」

俺がそう言うとユキはそっと寄り添った。

「幸せです……本當に幸せで、がぽかぽかします。もう何処にも行きませんから、安心してくださいね」

「ユキは本當に可い事を言ってくれるよな。俺はユキが傍に居てくれたらそれで良い。こうしてユキがそれを言葉にしてくれるだけでがいっぱいだ」

「晴くん……」

ユキは青い瞳を潤ませながら俺を見上げた。

そうさ、一緒に居られる相手がユキだから毎日が幸せで楽しいんだ。誰よりも俺の事を思って大切にしてくれて、そんなユキの事を俺も大切にしたいと思った。その想いがずっと続いてきたから、互いの絆が深まっていった。家にいる時も學校に居る時も、この前の水族館も今この瞬間だって、隣に居てくれる相手がユキだから幸せなのだ。

「これからも仲良くしような、ユキ。夏休みが終わって二學期になってもさ、冬休みが來ても――來年も再來年もそれからもずっと、こうやって一緒にいよう」

「はい。お傍にずっと居させてくださいね、ずっと仲良しでいましょうね」

俺はベンチの上に置かれたユキの小さな白い手に自分の手を重ね合わせた。一瞬驚いた様子を見せたユキだけど、彼は頬を赤らませながら微笑んで俺の手を優しく握り返した。

ユキが綿あめを食べ終わる頃、夜空に大きな花が咲く。

の瞳にしい花火の輝きが反する。

とりどりの花火に照らされるユキの橫顔は、今まで見たどの時よりも綺麗だった。

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