《包帯の下の君は誰よりも可い 〜いじめられてた包帯を助けたら包帯の下はで、そんな彼からえっちで甘々に迫られる高校生活が始まります〜》第15話、海①
バーベキューを楽しんだ數日後の事だ。
次はユキと一緒に海水浴へ行く予定を立てていて、今日は俺の部屋で二人一緒にのんびりとした時間を過ごしていた。
既に夕食を終えて片付けも済んでいる。俺はテレビの前でゲームをして、ユキは俺のベッドの上でスマホを弄りながらごろごろと転がっていた。
「うーん……どれにしようかなぁ」
ユキがそんな聲を小さくらしたので、俺はテレビから目を離してベッドで橫になるユキの方へと視線を向けた。
「ユキ、今日はずっとスマホを眺めてるな。何を見てるんだ?」
「海に行く時、どんな水著を著ようかなって悩んでいたんです」
「なるほどな。スマホで水著を見てたのか」
「はい。初めて晴くんと海に行くんです。やっぱり一番良いのを著て行きたくて。あ、そうだ。もし良かったら一緒に選んでくれませんか?」
「……俺の趣味全開の水著になりそうだけど、それで良いのか?」
「むしろ晴くんの好きな水著を著たいです」
嬉しい事を言ってくれるじゃないか。こんな可らしいユキに自分好みの水著を著せられるチャンスが來るだなんて、この機會を逃す理由は無い。
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俺はゲームを中斷して、ベッドの方に近付いていった。ユキが差し出したスマホをけ取って、早速その水著特集のページを眺めてみる。
そこには今年のトレンドとされている水著がモデルのと一緒にずらりと並んでいた。こうしてファッションの最先端を見たりする機會は全くないので、俺は新作の水著寫真に面食らう。一般的なビキニタイプとかで柄が違うだけだとか、そういうものばかりを想像してたけど多種多様な形があって確かにこれは目が泳いでしまうな。
「ええと……そうだなあ」
なかなか好みのものが見つからないので、ユキが見ていたページから移して俺は別サイトの水著特集に行ってしまう。俺が男だからなのか、ついセクシーな水著特集のサイトに來てしまっていた。
橫や下が良く見えるものだったり。あとは殆ど紐みたいな水著に、薄くて小さな布地で恥ずかしい部分を隠しているだけのマイクロビキニとか。こんなセクシーな水著姿のユキを想像するだけで興してきて……って。
いやいや落ち著け。
こんなセクシーな水著を著ているユキを見てみたい気持ちもあるけど、そんな水著姿のユキが公衆の面前に曬されるなんて危険すぎる。あくまでここは冷靜に、無難な範囲で著てもらう水著を選ぶべきなのだ。
「晴くん、こういうの著てしいんですか?」
「え。い、いや、その……ページを飛ばしすぎちゃって……」
元のページに戻ろうと思った時、ユキがスマホの畫面を覗き込んでいた。そして映し出された畫像を見つめながら、ユキは俺の耳元で甘い吐息と共に囁いた。
「誤魔化さなくて良いんですよ。ふふ。殆ど見えちゃってる……こんなのをあたしに著せたいだなんて、晴くんえっち、ですね」
どきりと心臓が高鳴って俺は慌ててブラウザのバックボタンをタッチする。そして普通の水著が映っているページをスクロールさせながら、ユキに何を著てもらうのかを再び選び始めた。
「あれ……さっきの中から選ばないんですか?」
「……っ。え、選ばない」
「どうしてです?」
「そ、それはだな。確かに俺も男だし、ユキに今のみたいなセクシーな奴を著ている所、見てみたいって思うけど……他の男に、その姿を見せたくないっていうか……」
「他の人に、見せたくない?」
「そ、そうだな。俺も夏休みになってから……かなり浮かれてて、これって変な発言かもしれないけどさ。ユキのセクシーな水著とか、他の男には見せたくないんだ。獨り占めしたいっていうか……その」
顔が熱くなりすぎて、このまま湯気が噴き出してしまいそうだった。自分でも変な事を言っているとは思う。俺がユキを獨り占めしたいだなんて、一緒に暮らしているとは言え分不相応なじがあるし、そもそもユキの好意をあてにして、こんなエロい水著を選ぼうとしていたなんて褒められるような事じゃない。
だから普通の水著を選んで、その後はさっき変な事を言ってしまってごめんと謝ろうと思ったのだが。
ユキがぎゅっと俺の事を抱きしめてきた。彼の溫がじんわりと伝わってくる。白銀のらかな髪がれる、彼の吐息をすぐそこでじて、そして彼は小さく呟いた。
「あたしを獨り占めしたいだなんて。そう言ってもらえて嬉しいです」
「ユ、ユキ……」
「海に行くときは普通の水著にします。でも晴くんの為に、さっき見ていた水著の中から一つだけ選んでおきますね。それを著るのは晴くんの前だけ。それを著て一緒にお風呂へるのはどうでしょう?」
「ほ、本當に良いのか……? 今の、めっちゃエロい水著だったけど……」
「あたしがそれを著ている所を、晴くんが見たいっていうなら喜んで」
バクバクと心臓が高鳴って、それはきっとユキに伝わっていただろう。
「ふふ、楽しみにしていてくださいね、晴くん」
彼は耳元で甘い吐息をらしながら妖しく微笑んだ。
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