《包帯の下の君は誰よりも可い 〜いじめられてた包帯を助けたら包帯の下はで、そんな彼からえっちで甘々に迫られる高校生活が始まります〜》第5話、ユキの誕生日③

「結局は全部買ってしまったね」

「ああ……プレゼントと誕生日ケーキ、財布が見事にすっからかんだ」

「ふふ。離れ離れになっていた3年分のプレゼントをまとめてあげる、なんて大膽でキミらしいよ」

無事に誕生日プレゼントを買い終えた俺は秋奈と一緒にクレープ屋にやってきていた。今日の誕生日プレゼント選びを手伝ってくれた秋奈へのお禮も含めて、彼の為にクレープを買ってあげて、今は椅子に座って二人でゆっくりと休憩している。

そして俺の座る橫には大きなクマのぬいぐるみが座っていて、その他にもプレゼントとして買ったネックレスがった化粧箱や々なが袋に収めてある。

「母さんがユキへの誕生日プレゼントって事で軍資金を多めにくれたからな。もういっその事、全部使い切ってしまおうと思って」

「悪くないんじゃないかな。きっと白鳩さんも喜ぶよ。晴から盛大に祝ってもらえるだなんてうらやましいな」

「秋奈の誕生日も祝わせてくれよ。いつ頃なんだ? 名前に秋がっているから10月とか?」

「名前に秋はっているけれど誕生日は5月なのさ。ボクの両親の結婚記念日が秋でね、鮮やかな紅葉の下でプロポーズしたらしい。その時から子供には秋と名付けるのを決めていたらしくてね」

「なるほど5月だったのか。それじゃあそれまでに々と準備しておかないと」

「ボクにもサプライズを頼むよ」

「ああ、あっと驚かせてやる……って今から言ったら駄目か?」

「ふふ、そうだね。きっと誕生日が近付いてきたら今日の事を思い出してそわそわしてしまうかな」

「俺だってそうさ。でも楽しみにしていて損はないと思う」

「それは間違いないだろうね。期待しているよ。じゃあ次にボクからの質問だけどさ、晴の誕生日はいつなんだい?」

「俺か? 1月7日だよ」

「1月7日ね、忘れないようにしないと。ボクもサプライズを用意しておくよ」

俺の隣で生クリームとチョコレートのクレープを頬張りながら笑顔を浮かべる秋奈。その姿を眺めながら俺も頼んでいた同じクレープを口へと運ぶ。

麗しい花のような見た目のクレープで、生地はもっちりとしていてバターの香りが効いている。甘さ控えめなホイップクリームは重さをじさせず、チョコペーストは濃厚な味わいで実に味しいものだった。

「今日は楽しかったよ。白鳩さんへのプレゼント選びもそうだけど、晴にはボクの買いにも付き合ってもらったしね」

「俺も楽しかったよ。ユキへの誕生日プレゼントも無事に決まったし、々なお店を回れてさ。秋奈がいなかったらどうなっていた事か」

「キミの力になれたようで良かったよ。さてそろそろ帰ろうか、夕方だし良い頃合いだろうし」

「そうだな。でもその前に渡したいものがあるんだ」

「うん? どうしたんだい?」

俺は立ち上がって、隣に座らせていたクマのぬいぐるみに手をばした。それを秋奈の前に持っていく。そのまま秋奈にクマのぬいぐるみを手渡すと、彼は俺とぬいぐるみを互に見て目を丸くしていた。

「こ、これ……白鳩さんへのプレゼントじゃないのかい?」

「今日のお禮さ。秋奈ってぬいぐるみが好きなんだろ。秋奈がそれ、抱いていた時も凄く似合ってたし、クマのぬいぐるみも嬉しそうに見えたからさ」

驚いている秋奈に向かって俺は謝の言葉を伝える。

「今日は本當にありがとう、助かったよ秋奈」

「晴……キミっていう奴は、本當に……」

秋奈は潤んだ紅い瞳でクマのぬいぐるみを見つめて優しい微笑みを浮かべる。そして幸せそうにクマのぬいぐるみをぎゅっと抱きしめていた。秋奈のような可の子がぬいぐるみを抱く景は尊さすらあるように思えて、その様子を見ていると心が溫かくなってくる。

「大切にするよ。キミからもらった初めてのプレゼントだ、うん……ずっと、ずっと大切にする」

「そっか、よかった。それじゃあ帰ろうか」

「うん!」

こうして買いを終えた俺達は家へと帰る事になった。

俺はユキへのプレゼントがった紙袋を手に持って、秋奈は俺があげたクマのぬいぐるみを帰り道でも大切そうにずっと抱きしめていた。

それぞれが別の帰路に著く頃になっても彼は決して離す事無く、まるで小さな子供みたいで可い秋奈の後ろ姿を見送って、俺も家へと帰るのだった。

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