《包帯の下の君は誰よりも可い 〜いじめられてた包帯を助けたら包帯の下はで、そんな彼からえっちで甘々に迫られる高校生活が始まります〜》第6話、膝枕の②
授業が終わり、校にはチャイムが響き渡る。
同時にそれは晝休みの開始を告げていた。
席についたまま弁當箱を広げる生徒、弁當箱を持って仲の良い生徒と共に別のクラスへと移する生徒などなど。
そんな生徒達の中で、元気の良い聲を教室に響かせる子がいた。
「やほやほー! ユキっち、持ってきたよー!」
「こんにちは、立夏さん」
俺の教室にやってきた立夏は元気溢れる笑顔を見せてユキに何かを渡した。それをけ取ったユキはぺこりと頭を下げる。
「話は聞いたよー。それ、お晝休み終わったら返しにいってね。生徒會名義で借りてきたけどさ、返すのはユキっちでもだいじょぶだから」
「わざわざありがとうございます。それでは大切にお借りしていきます」
「うんうん。生徒會長にも話は通してあるから、今日のお晝はゆっくりしてってね。わたしは秋奈っちと二人で學食の特別メニューを食べてくるからさー。それじゃ秋奈っちいこー」
「うん、立夏。それじゃあまたね。晴、白鳩さん」
Advertisement
立夏と秋奈の二人は手を振りながら一緒に學食を食べに行く。
俺達は二人を見送った後、屋上での晝寢を満喫するのに必要なブルーシートを借りる為、生徒會室へと足を運んでいた。秋奈が言うには生徒會室にあるブルーシートはかなり大きくて、俺達が並んで寢ても十分なサイズがあるらしい。
それさえあれば快適な晝寢を堪能出來るはずだと、俺とユキは意気揚々に生徒會室へと向かっていた。
三人で生徒會室の扉の前に並んで、ドアをノックすると中からすぐに返事が來る。
「どうぞ」
ドアノブをゆっくりと回して中にると、生徒會室の一番奧の席で優雅に紅茶を飲む生徒會長の姿があった。その隣には靜かに読書をする副會長の姿もある。
「あら、2人で遊びに來てくれたのね。いらっしゃい」
俺達の姿を目にして嬉しそうな笑顔を浮かべる生徒會長。彼は近くの席に座るよう手招くのだが、今日ここに來た理由は生徒會室でゆっくりと時間を過ごす為ではなく、生徒會室の備品であるブルーシートを貸してもらう為だ。
それを説明しようと口を開きかけた時、先にユキが言葉を発した。
「生徒會長、今日はブルーシートを借りにきたんですが持っていってもよろしいですか?」
「ブルーシート? ああ、秋奈さんと立夏さんから連絡來てたわね。全然構わないわよ」
そう言って生徒會長はゆっくりと席から立ち上がる。
「前回使ったのは確かお花見の時だから……ええと、ここね」
生徒會長は資料棚の隣に置いてあったダンボール箱へと近付いた。中には綺麗に畳まれたブルーシートがっていて、それを取り出すとそのままユキへ手渡した。
「はい、これでいいかしら?」
「ありがとうございます! 助かりました。良かったですね、晴くん」
「あぁ、マジでありがたい」
このまま生徒會長に禮を言って、屋上へ向かおうと思ったのだが呼び止められる。
「あ、雛倉くん待って。一応、生徒會室の備品だから品貸出書に使う理由を上手に書いてしいの。屋上でお晝寢する話は秋奈さんと立夏さんからも聞いてるけど、一応學校の決まりだから」
そして手渡された品貸出書。難しい事を書く必要は決してないのだが、教師達も目を通すような書類に屋上で晝寢をする為とは流石に書くわけには行かず、何か良い文面はないだろうかと悩んでしまう。
ボールペンを片手にテーブルの上に置いた貸出書とにらめっこ。何と書けば分からないままどうしようかと思った時、俺の隣に居たユキがさらりと書き上げた。
ユキの書いたブルーシートを借りる理由は屋上での晝寢をするという容を上手にぼかしてあって、ユキはやっぱり機転が利くなと改めて実させられた。
そのままユキは生徒會長に貸出書を手渡して、生徒會長はそれを軽く読み直してから一冊のファイルの中にしまい込んだ。
「うん、これで大丈夫よ。使い終わったら綺麗に畳んで元の場所に戻しておいて」
「ありがとうございます、ではお借りしていきますね」
ユキはぺこりと頭を下げて、ブルーシートを持つ俺を連れて生徒會室を後にする。生徒會長は俺達にひらひらと手を振ってくれていた。
そのまま俺達は屋上へと向かう。
二人で仲良くのんびりと、この最高の天気の下で晝寢するのが楽しみでわくわくして仕方がなかった。
屋上の扉を開くと、いつも通りそこには誰もいない。
俺は屋上のベンチの傍まで歩いて行って、そこにブルーシートを広げた。風で飛ばないようにいだ靴で押さえ、俺達はブルーシートの上に腰を下ろす。
青空の下でそれぞれがお弁當箱を取り出して、下にブルーシートが敷かれているだけでも本當にピクニックに來たような気分になってきて俺達は揃って笑顔を浮かべた。
「秋奈の言う通り、ブルーシートを持ってきて正解だったな」
「ですね。あるのと無いのでは全然違います」
「ブルーシートがあるだけで特別なじがする、まるで遠足にでも來た気分だ」
「晴くんのお母様から連れて行ってもらったピクニックを思い出します」
小學生の頃を思い出しながら、俺達は弁當箱を開ける。
ユキの作ってくれた卵焼きや唐揚げなど定番のおかずから、彼の創意工夫が施された創作料理が詰まっていて今日もとても味しそうだ。それに加えてこの青空、高い位置に浮かぶ筋狀の雲、優しく吹くそよ風に心地良い秋の日差し。最高のロケーションがそのお弁當を更に特別なものへと変えてくれる。
「それじゃあお晝にしようか」
「ですね、一緒にお弁當食べましょう」
晴れ渡る秋空の下、二人で手を合わせて、いただきますと聲を揃えた。
【書籍化+コミカライズ】悪虐聖女ですが、愛する旦那さまのお役に立ちたいです。(とはいえ、嫌われているのですが)※完結済み
★書籍化&コミカライズします★ 目が覚めると、記憶がありませんでした。 どうやら私は『稀代の聖女』で、かなりの力があったものの、いまは封じられている様子。ですが、そんなことはどうでもよく……。 「……私の旦那さま、格好良すぎるのでは……!?」 一目惚れしてしまった旦那さまが素晴らしすぎて、他の全てが些事なのです!! とはいえ記憶を失くす前の私は、最強聖女の力を悪用し、殘虐なことをして來た悪人の様子。 天才魔術師オズヴァルトさまは、『私を唯一殺せる』お目付け役として、仕方なく結婚して下さったんだとか。 聖女としての神力は使えなくなり、周りは私を憎む人ばかり。何より、新婚の旦那さまには嫌われていますが……。 (悪妻上等。記憶を失くしてしまったことは、隠し通すといたしましょう) 悪逆聖女だった自分の悪行の償いとして、少しでも愛しの旦那さまのお役に立ちたいと思います。 「オズヴァルトさまのお役に立てたら、私とデートして下さいますか!?」 「ふん。本當に出來るものならば、手を繋いでデートでもなんでもしてやる。…………分かったから離れろ、抱きつくな!!」 ……でも、封じられたはずの神力が、なぜか使えてしまう気がするのですが……? ★『推し(夫)が生きてるだけで空気が美味しいワンコ系殘念聖女』と、『悪女の妻に塩対応だが、いつのまにか不可抗力で絆される天才魔術師な夫』の、想いが強すぎる新婚ラブコメです。
8 96僕の前世が魔物でしかも不死鳥だった件
この世界に生まれたときから、僕は自分の前世が魔物であることを知っていた。 周りの人たちとは違うことを。 その前世の力は、今もなお自分に宿っていることも。 不死鳥。 死ぬことのない不死の鳥。 なら何故、不死鳥(ぼく)はこの世界に転生したのか。 そして、何故この平凡な現代を生きているのか。 以前に小説家になろうで公開したやつです。 お試しで投稿します。
8 168彼女たちを守るために俺は死ぬことにした
約200日後に死ぬ俺。業界初!…かは知らないけどリアルタイム小説! 5月19日以降、 物語はリアルタイムで進みます。 ┛┛┛ のんべんだらりと生きる高校2年男子、 小鳥遊知実(たかなし ともみ)。 ある日突然、頭痛で倒れ、 病院で目覚めたとき 半年の余命か 今までの記憶がなくなる可能性の高い大手術か 選択を迫られることになる。 そんな狀態にも関わらず、 無情にも知実の學校生活は穏やかではなかった。 1⃣全校生徒をまとめきれないワンマン文化祭実行委員長。 2⃣學校の裏山を爆破しようと計畫している馬鹿女。 3⃣ロボみたいなイエスマンの心を閉じた優等生のご令嬢。 4⃣人生を全力で寄りかかってくる俺依存の幼なじみ。 5⃣諦めていた青春を手伝う約束をした貧乏貧乏転校生。 おせっかいと言われても 彼女たちを放っておくことが どうしてもできなくて。 ……放っておいてくれなくて。 そんな知実が選んだ道は。 悲しくて、あたたかい 友情の物語。 ※病気は架空のものです。 ※第6部まであります。 ┛┛┛ エブリスタ・ノベルバ同時公開。 ノベルバは時間指定でリアタイ更新です。 16時一気読みしたい人はエブリスタで。 (長すぎる日は16時と20時に分けます) リアタイ感をより味わいたい人はこちらで。
8 101星の降る街
2017年、隕石が地球に衝突し人類は絶滅するとされた予言は、2993年現在人類が生存している事で証明された。 だが隕石は地球に衝突して甚大な被害をもたらして、さらには隕石に付著した謎の生命體が地球で猛威を振るい、その後何度も隕石は落ちて來て謎の生命體を完全に駆逐する事が出來ず、地球の第三勢力として世界を恐怖させた。 そんな全人類の共通の敵が現れたのにも関わらず人類は手を取り合う事が出來ずに世界はバラバラのまま。 そんな世界に生きるいろんな人々の物語。 ※作者は趣味で書いているド素人の為文法や言葉がおかしかったりしますが、あらかじめご了承ください。 一応キリの良いと思えるところまで書き上げて、読み直して修正して確認して。。。って感じで書いてますので更新自體はけっこうゆっくりになると思います。 一応現時點では3部構成、サイドとアフターのストーリー合わせて5〜6部構成で考えております。
8 1922度目の人生を、楽しく生きる
日本で殺されたはずの少年は、死ぬ前に「次は自由に楽しく暮らせる人生がいいな…」と願いながら命を落とした。 そして次に目を覚ますと……そこは見知らぬ家のベッドで、少年は5歳になっていた、しかし少年には日本での記憶があった。 そこで少年が目にしたのは…剣を腰に差す男性と、手から火を出し調理をする女性だった。 男性は自分は父だと言いと女性は自分は母だと言った。 この2人には全く見覚えがない。 2人は少年の事を見ると口を揃えてこう言った。 「「おはよう、ルージュ!」」 ………いや、誰? どうやら少年は異世界に記憶を持ったまま転生したらしい。 少年は…ルージュは誓う、この世界では、楽しく、自由に生きると。
8 112四ツ葉荘の管理人は知らない間にモテモテです
四ツ葉 蒼太は學校で有名な美人たちが住むマンションの管理人を姉から一年間の間、任される。 彼女たちは全員美人なのに、どこか人と変わっていて、段々、蒼太に惹かれていく。 勝手に惚れられて、勝手にハーレム! だが鈍感主人公は気づかない! そんなマンションの日常を送ります。「四ツ葉荘の管理人になりました」からタイトルを変更しました。
8 108