《包帯の下の君は誰よりも可い 〜いじめられてた包帯を助けたら包帯の下はで、そんな彼からえっちで甘々に迫られる高校生活が始まります〜》第6話、膝枕の

授業が終わり、校にはチャイムが響き渡る。

同時にそれは晝休みの開始を告げていた。

席についたまま弁當箱を広げる生徒、弁當箱を持って仲の良い生徒と共に別のクラスへと移する生徒などなど。

そんな生徒達の中で、元気の良い聲を教室に響かせる子がいた。

「やほやほー! ユキっち、持ってきたよー!」

「こんにちは、立夏さん」

俺の教室にやってきた立夏は元気溢れる笑顔を見せてユキに何かを渡した。それをけ取ったユキはぺこりと頭を下げる。

「話は聞いたよー。それ、お晝休み終わったら返しにいってね。生徒會名義で借りてきたけどさ、返すのはユキっちでもだいじょぶだから」

「わざわざありがとうございます。それでは大切にお借りしていきます」

「うんうん。生徒會長にも話は通してあるから、今日のお晝はゆっくりしてってね。わたしは秋奈っちと二人で學食の特別メニューを食べてくるからさー。それじゃ秋奈っちいこー」

「うん、立夏。それじゃあまたね。晴、白鳩さん」

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立夏と秋奈の二人は手を振りながら一緒に學食を食べに行く。

俺達は二人を見送った後、屋上での晝寢を満喫するのに必要なブルーシートを借りる為、生徒會室へと足を運んでいた。秋奈が言うには生徒會室にあるブルーシートはかなり大きくて、俺達が並んで寢ても十分なサイズがあるらしい。

それさえあれば快適な晝寢を堪能出來るはずだと、俺とユキは意気揚々に生徒會室へと向かっていた。

三人で生徒會室の扉の前に並んで、ドアをノックすると中からすぐに返事が來る。

「どうぞ」

ドアノブをゆっくりと回して中にると、生徒會室の一番奧の席で優雅に紅茶を飲む生徒會長の姿があった。その隣には靜かに読書をする副會長の姿もある。

「あら、2人で遊びに來てくれたのね。いらっしゃい」

俺達の姿を目にして嬉しそうな笑顔を浮かべる生徒會長。彼は近くの席に座るよう手招くのだが、今日ここに來た理由は生徒會室でゆっくりと時間を過ごす為ではなく、生徒會室の備品であるブルーシートを貸してもらう為だ。

それを説明しようと口を開きかけた時、先にユキが言葉を発した。

「生徒會長、今日はブルーシートを借りにきたんですが持っていってもよろしいですか?」

「ブルーシート? ああ、秋奈さんと立夏さんから連絡來てたわね。全然構わないわよ」

そう言って生徒會長はゆっくりと席から立ち上がる。

「前回使ったのは確かお花見の時だから……ええと、ここね」

生徒會長は資料棚の隣に置いてあったダンボール箱へと近付いた。中には綺麗に畳まれたブルーシートがっていて、それを取り出すとそのままユキへ手渡した。

「はい、これでいいかしら?」

「ありがとうございます! 助かりました。良かったですね、晴くん」

「あぁ、マジでありがたい」

このまま生徒會長に禮を言って、屋上へ向かおうと思ったのだが呼び止められる。

「あ、雛倉くん待って。一応、生徒會室の備品だから品貸出書に使う理由を上手に書いてしいの。屋上でお晝寢する話は秋奈さんと立夏さんからも聞いてるけど、一応學校の決まりだから」

そして手渡された品貸出書。難しい事を書く必要は決してないのだが、教師達も目を通すような書類に屋上で晝寢をする為とは流石に書くわけには行かず、何か良い文面はないだろうかと悩んでしまう。

ボールペンを片手にテーブルの上に置いた貸出書とにらめっこ。何と書けば分からないままどうしようかと思った時、俺の隣に居たユキがさらりと書き上げた。

ユキの書いたブルーシートを借りる理由は屋上での晝寢をするという容を上手にぼかしてあって、ユキはやっぱり機転が利くなと改めて実させられた。

そのままユキは生徒會長に貸出書を手渡して、生徒會長はそれを軽く読み直してから一冊のファイルの中にしまい込んだ。

「うん、これで大丈夫よ。使い終わったら綺麗に畳んで元の場所に戻しておいて」

「ありがとうございます、ではお借りしていきますね」

ユキはぺこりと頭を下げて、ブルーシートを持つ俺を連れて生徒會室を後にする。生徒會長は俺達にひらひらと手を振ってくれていた。

そのまま俺達は屋上へと向かう。

二人で仲良くのんびりと、この最高の天気の下で晝寢するのが楽しみでわくわくして仕方がなかった。

屋上の扉を開くと、いつも通りそこには誰もいない。

俺は屋上のベンチの傍まで歩いて行って、そこにブルーシートを広げた。風で飛ばないようにいだ靴で押さえ、俺達はブルーシートの上に腰を下ろす。

青空の下でそれぞれがお弁當箱を取り出して、下にブルーシートが敷かれているだけでも本當にピクニックに來たような気分になってきて俺達は揃って笑顔を浮かべた。

「秋奈の言う通り、ブルーシートを持ってきて正解だったな」

「ですね。あるのと無いのでは全然違います」

「ブルーシートがあるだけで特別なじがする、まるで遠足にでも來た気分だ」

「晴くんのお母様から連れて行ってもらったピクニックを思い出します」

小學生の頃を思い出しながら、俺達は弁當箱を開ける。

ユキの作ってくれた卵焼きや唐揚げなど定番のおかずから、彼の創意工夫が施された創作料理が詰まっていて今日もとても味しそうだ。それに加えてこの青空、高い位置に浮かぶ筋狀の雲、優しく吹くそよ風に心地良い秋の日差し。最高のロケーションがそのお弁當を更に特別なものへと変えてくれる。

「それじゃあお晝にしようか」

「ですね、一緒にお弁當食べましょう」

晴れ渡る秋空の下、二人で手を合わせて、いただきますと聲を揃えた。

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