《包帯の下の君は誰よりも可い 〜いじめられてた包帯を助けたら包帯の下はで、そんな彼からえっちで甘々に迫られる高校生活が始まります〜》第9話、とある雪の日

俺達の住んでいる地域は冬になるとかなり雪が降る。今年も例年と変わらず天気予報では週末にかけて雪だるまのマークが一列に並んでいて、俺とユキはテレビに映った降雪予報を眺めていた。

実家から持ってきたコタツを出して、上にはみかんのった容を置き、ユキと二人でコタツの中に足をれて暖を取る。ふわふわとした掛け布団に包まれつつ、ヒーターの暖かみが足先からじわりじわりと広がっていて気持ちが良い。そしてみかんを食べてほっこりするこの瞬間はたまらないものだ。

外は埃っぽい匂いがして今にも雪が降りそうな様相を見せている。窓から見える景もいつもより白んで見えていて、そんな景を見ていると一年はあっという間だなとしみじみ思ってしまう。去年の今頃はこのコタツの上に參考書やら々広げて一人で験勉強に集中していたっけか。

こうして雪が降る前にショッピングモールで々と買いを済ませておいたのは正解だった。冬ごもりの準備はばっちりで、學校に行く時以外はコタツの中でぬくぬくとしていられるのだから。

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俺の正面に座ってみかんを食べるユキに視線を移す。

も同じように窓の外の風景を眺めながら頬を暖めていた。こうして同じコタツにりながらみかんを食べて、ゆっくりとした時間を過ごせる日々が戻ってきた事を嬉しく思う。

「冬っぽくなってきたな。こうやってコタツを出すだけでもさ」

「そうですね。この前まで暑かったのが噓みたいです」

「小さい頃はもうし秋が長かったような気も。そういえば小學生の頃は一緒に紅葉狩りとか行ってたよな」

「晴くんのお母様に連れて行ってもらいましたね。真っ赤な葉っぱが一面に広がってとても綺麗でした」

「そうだな、來年は見に行こうか」

「晴くん。約束ですよ」

そう言って嬉しそうな表で小指を差し出すユキを見て、俺はそれを微笑ましく思いながら自分も同じようにして小指を絡ませる。學式の再會からユキとはんな場所に遊びに行った。けれどまだ行けていない所、行きたい所はたくさんある。來年もユキの笑顔が見たいから、々な場所を訪れようと思った。

「後は今年も殘すところあと僅かだし、冬休みも間近だよな。年末年始は何して過ごす?」

「立夏さんがクリスマスはパーティーをしたいと言っていました。みんなをって々な事をしてみたいと」

「それ良いな。立夏がパーティーをするってなれば前にバーベキューをしたメンバーで集まるってじになりそうだし」

「詳しくはまた後でお話するそうですけど、殆ど決まっているようなものだと思います。詳細について連絡があったら晴くんにもお伝えしますね」

「ああ頼むよ。楽しみにしてる」

これでクリスマスの予定は決まったわけだ。

初詣も行くつもりだ。それからはユキと二人で三が日を過ごすつもりでいる。ユキと一緒にいた小學生の頃のように、のんびりとした年末年始を過ごせるのは幸せそのものだ。

「ねえ晴くん」

「うん? どうしたユキ」

「今日は寒いので暖かいものを作ろうかと思うんですが、何かリクエストはありますか?」

「そうだなあ。やっぱり鍋とか? この時期は溫まるよなあ」

「では冷蔵庫の中の材を使ってお鍋を作りますね。どんなお鍋になるかは今からのお楽しみです」

そう言ってにこりと微笑むユキ。冷蔵庫の中には々と食材を買い込んである。あの食材の中でどんな容のお鍋が出來るのかを楽しみに思いながら、こたつの中でごろりと橫になった。

「ねえねえ晴くん」

「今度はどうした?」

「ちょっとコタツの中、変じゃないですか?」

「コタツの中? ちゃんとヒーターは効いてると思うけど」

「そうですか? でも確かめてもらえると嬉しいです」

「分かった。見てみるよ」

実家から持ってきた古いコタツだし、あんまり調子が良くないのかもしれない。俺はユキに言われた通り掛け布団をめくって中を覗いた。けれどコタツの中はオレンジのヒーターで明るくなっていて、ちゃんといているし変な様子はない。

「なあユキ、別におかしな所なんて――」

とコタツの中を覗きながら見てしまう。

オレンジのコタツの中で、正面に座るユキが腳を広げて、そっとスカートの裾を持ち上げていた。らかな白い太もも、その奧に見える桃の薄い布地に目が釘付けになってしまって、そんな俺をうようにユキはぱたぱたとスカートの裾を揺らす。それにコタツの中にはとろけるのようなユキの甘い香りがいっぱいに広がっていた。

「晴くん、コタツの中はどうですか?」

ユキの聲が聞こえてきて、俺はすぐにコタツの中から顔を出した。俺を見つめるユキの表は清楚な天使の笑みではなく、俺をする小悪魔の妖艶な笑み。

「ど、どうですかって……っ。ユキ、これ全部わざと……?」

「あれ? 見るのやめちゃうんですか? もったいないなあ、今ならたくさん見れるのに」

「ぐっ……」

ごくりと生唾を飲み込んでユキを見つめ返す。

くすくすと妖しく笑むユキ、頬を赤く染めながら甘い吐息がれる。そのに健全な男子である俺が耐えきれるはずがなかった。

コタツの中を再び覗き込んで――今度はじっと見つめてしまっていた。既にめくられていたスカート、全部丸見えになっていた。スカートの向こうに見えるユキの下著は可らしいリボンの付いた桃のパンツ。むちむちとした白い太ももは魅的でりたい衝に駆られてしまう。

心臓は高鳴って溫が急に熱くなったのをじた。

に負けた俺は手をばしてしまう。ゆっくりと右手がユキの太ももに近付いていって、その指先が白いれる寸前で――まるでその瞬間を狙っていたかのように、ユキの被っていた方の掛け布団が持ち上がった。

コタツの向こう側でユキは悪戯っぽく微笑んで、それを見て急に恥ずかしくなった俺は手を引っ込めて何事もなかったかのように振る舞った。

楽しそうな表のまま彼は立ち上がり、ゆっくりとこちらへ歩いてくる。そのまま俺の隣に座ってを寄せてきた。

「晴くん、らないんですね?」

「コ、コタツは大丈夫だし……問題なかったから、見るのを止めただけだ」

揺しているのを悟られないように冷靜な聲を意識して返事をしたつもりだったけど、しだけ言葉が詰まってしまった。俺の反応を見たユキはさらに笑みを浮かべる。

「どうしたんですか? 顔が真っ赤ですよ」

「……何でもない」

「ふふ、今あたしのことえっちだなって思いましたよね?」

図星だったから何も言い返せない。俺はコタツに視線を落として俯くしか出來なかった。殆ど解答を言っているようなもので、もちろんその答えにユキは気付いてしまっている。

「ふふっ、やっぱり思ったんだぁ……」

耳元で囁かれたその聲はいつもより艶のあるものだった。甘い吐息とともに吐き出される言葉が頭の中に直接響いてくるようにじる。

「あのままっても良かったんですよ……?」

ユキはを寄せたまま、上目遣いで問いかけてくる。でも答えられなかった。こんな風に著されている時にそれを告げたら、きっと我慢できなくなってしまうからだ。

「えっと……それは……」

ユキは俺の腕を抱きかかえるようにして、たわわに実ったそのを押し當ててきた。らかいと共に彼の溫もりをじる。

「でもあたし、晴くんのそういうところ、すごく好きです」

「好きって……どうして?」

「晴くんがあたしの事を大切にしようとしているのが、こうしていると伝わってくるからです」

きっと今の自分は締まりのない顔をしていることだろう。

ユキには全部筒抜けだった。

他の男子ならユキからあんなふうにされてしまったら本能のままに止まることなく、彼を押し倒すくらいにまで事が発展してもおかしくはないのが普通だと思う。けれど俺にはそれが出來なかった。

ユキを大切に思いすぎるあまり、見た目がどうこうではなく存在そのものが可すぎて、それはまるで壊れを扱うかのような気持ちで、彼に出そうとする手は止まってしまう。好きな相手にれたいと思う気持ちはもちろんある。だからと言って簡単に出來るものでもなく――いや、これは全部言い訳だな。あと一歩を踏み出す勇気が俺にはない、ただそれだけだ。

「そろそろ夕食を作ってきますね。今日の夕食、楽しみにしていてください」

「あ、ああ……楽しみにしてる」

立ち上がったユキは上機嫌な様子でキッチンに向かって歩いていった。そんなユキの後ろ姿を見つめながら、目に焼き付いて離れないコタツの中の景を思い出す。ヒーターに照らされた桃の薄い下著にらかな太もも――しばらくは忘れられそうにない。

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