《包帯の下の君は誰よりも可い 〜いじめられてた包帯を助けたら包帯の下はで、そんな彼からえっちで甘々に迫られる高校生活が始まります〜》第10話、クリスマス①
12月24日、真っ白な雪が降り積もる今日この日。
雪化粧した白い街並を綺羅びやかなイルミネーションが彩っていて、クリスマスソングが街中の至る所から聞こえてくる。街全が浮かれてしまうクリスマスというイベントで俺が訪れている繁華街も一に染まっていた。
クリスマスイブという特別な時間、今日この日をユキという特別な人と一緒に居られるのは幸せそのもので、イルミネーションやクリスマスに裝飾された街並みよりも、俺の隣に寄り添うユキがずっとずっと輝いて見えていた。
上品なチェック柄の大判のマフラーを首に巻いて、シックな合いの暖かそうなコートを著ているユキ。
上はもこもことした服を著込んでいるのに下はミニスカートを履いていて、黒のタイツで包まれた長い腳がキュッと引き締まり、その上下のギャップがとても魅力的に見えていた。重ね著している下のカーディガンの袖の部分で手の甲で覆って、いわゆる萌え袖にしているのが可らしくて、今のユキの姿は冬がくれた奇跡のように思えてしまう。
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俺とユキは明日のクリスマスパーティーに向けての買いをしに出かけている。當初は立夏の家でクリスマスパーティーをする予定だったのだが、家庭の事でそれはキャンセルになってしまって場所を変更する事となった。
それで4人での話し合いの結果、クリスマスパーティーの會場は俺の自宅という事になり――と言っても俺とユキが暮らしているマンションではなく、母さんや父さんがいる実家の方だ。
殺風景な俺の部屋でクリスマスパーティーをするのも何だかなあと思い、クリスマス用の飾りを繁華街へと買いに來たわけである。秋奈や立夏は明日のクリスマスパーティーで食べるお菓子や飲みの方を任せてあって、それにサプライズも用意しているという話なので今から楽しみにしていた。
必要なものはスマホのメモ帳に書いてあって、飾り付け用のモール、派手に飛び出すクラッカーなどなど、々と買う必要がある。室用のクリスマスツリーは小さい頃からあるのをそのまま使うとして、他のものはユキと二人で雑貨屋に行って買い揃える予定だった。
肩を並べて俺の隣を歩くユキは白い息を吐きながら、ちらりと俺の方を橫目で見ている事に気が付いた。そわそわと落ち著きのないように見えて、どうしたのだろうかと聞いてみる。
「どうかした? なんか落ち著かないみたいだけど」
「あ、晴くん……えっと、ずっと思ってた事があるんです」
「思ってた事?」
「はい。今日の予定は明日のクリスマスパーティーに向けての買い出し、ですけど。これって何だかデートみたいだなあって考えたら……ちょっと張してきちゃったんですよね」
そう言って照れくさそうに微笑むユキ。
まあ確かにそうかもしれない、というか俺もじていた事だ。男二人きりだし、こうして肩を並べて歩く様子はカップルがクリスマスデートの為に出歩いているよう見えるだろう。ショッピングモールに行った時のように二人で出かける機會は良くあるがクリスマスイブという事もあって雰囲気がいつもと違う、お互いにそれをじ取っていた。
「こうしてクリスマスイブの日に晴くんと二人でお出かけ、って実は初めてでしたよね」
「そうだったな。小學生の頃は母さんや父さんが々と買ってきてくれて、俺とユキは家で遊んでたもんな」
「だからこうして初めてイブの日に晴くんとお出かけするのって、とても新鮮なじがして、それがとっても嬉しいです」
ユキの手がそっと俺の手にれた。
そのまま優しく彼は指を絡めるように握って、恥ずかしそうに俯いて頬を赤く染めていた。冷たい寒空の下でじるユキの溫もりを俺はぎゅっと握り返す。
「……高校生になって晴くんと再會出來てから、んな初めてがあって幸せです。小學生の頃も毎日が幸せで楽しかったけれど、今はもっと楽しくて、それがとっても幸せに思えます」
「俺も高校生になってユキと一緒になれてから毎日が輝いて見えるよ。今日の買いも、明日のクリスマスパーティーも一緒に楽しもうな、ユキ」
「はい。秋奈さんや立夏さんにもいっぱい楽しんでもらわないと。それと久々に晴くんのお家に行けるのがとっても楽しみなんです」
「俺の家か。ていうかユキ以上に俺の母さんと父さんが楽しみしてるかもしれない、ユキが久々に來るって聞いて」
「晴くんのお母様とお父様が、ですか?」
「そ。母さんが小さい頃からユキを可がってたのは知ってる通りだし、父さんも我が娘のように思ってたからなあ。そんなユキが數年ぶりに家へ遊びにくるんだから、二人して盛り上がっちゃって」
「それで晴くんのお家でクリスマスパーティーを開くっていうお話になった時、すぐに了承してもらえたんですね」
「そういう事。それにユキだけじゃなく秋奈や立夏も來るって聞いたらさ、俺やユキに新しい友達が出來ている事をそれはもう喜んでくれて。あの調子じゃクリスマスパーティーにしてくる可能だってあるな」
「みんなのクリスマスパーティーに晴くんのご家族も參加されるとなれば、とても盛大なものになりそうですね」
「いや流石に斷固斷ったよ……高校生と一緒にはしゃぐような年齢でもないしな」
俺が斷りをれた時、それはもう悲しそうな顔をしていた母さんと父さん。きっと顔を出しには來ると思うが一応は大丈夫なはずだ。そうであってしいと願うばかりである。
そうして話をしていると目當てだった雑貨屋が見えてくる。明日のクリスマスパーティーを楽しみに、俺とユキの二人は手を繋いでクリスマス模様に染まった店へとっていった。
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