《包帯の下の君は誰よりも可い 〜いじめられてた包帯を助けたら包帯の下はで、そんな彼からえっちで甘々に迫られる高校生活が始まります〜》第6話、ホワイトデー③
俺は立夏の話す容にメモを取っていた。
ホワイトデーのプレゼント選びで彼の話す容を參考にする為、大切な部分を聞き逃さないようにと會話に集中する。
「秋奈っちはね、甘いものに目がないのは知ってるよね―?」
「ああ、チョコレートパフェが好きだって話も聞いた事がある」
「ユキっちも甘いものが好きなのはもちろん知ってると思うけどさ―」
「だな。ユキもチョコとかケーキとか大好きだ」
「それで誕生日プレゼントにはネックレスをあげたんだよね?」
「何でその話まで……」
「だってユキっち、遊びに出かける時にさー必ず付けてくるから。気になって聞いたら雛倉くんから誕生日プレゼントでもらったって」
「そっか、付けてくれてたのか」
俺がプレゼントした雪の花を象ったネックレス、あれを大切にしてくれるだけじゃなく出かける度に付けてくれるだなんて、それを満面の笑みで俺からもらったと立夏に話すんだ。その姿を想像するだけで頬が緩んでしまう。
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「あはは、雛倉くん嬉しそうだねー?」
「……そんな事ない」
「あはは! 分かりやすいなー! それに秋奈っちにはクマさんのぬいぐるみをあげたんでしょ。秋奈っちの家に遊びに行った時、大切そうにベッドに置いてあったよ」
「ベッドに?」
「そそ。毎日抱いて寢てるんだってさ―、可いよねまったくもう~」
俺は思わず顔を赤くしてしまった。秋奈が俺のあげたクマのぬいぐるみを毎日抱いて寢ていて、そこまで大切にしてくれているだなんて思ってもいなかったからだ。それを聞いて嬉しい気持ちと恥ずかしいというが混ざり合う。
立夏はそんな俺を見て、面白そうに口元に手を當てていた。
俺は咳払いをして誤魔化しながら話を続けるよう促す。
「今の話をホワイトデーに繋げるとさ、似たようなものはプレゼントしない方が良いと思うんだよねー」
「確かにそうか、同じ系統だとサプライズが足りないな。でもどうしよう……高校生の子にプレゼントなんて殆ど経験ないから……選択肢が思い浮かばない……」
「そこでさ、初めの話に戻るけど。二人とも甘いものがすっごい大好きなんだよね。二人にさ、雛倉くんの手作りお菓子をあげたらどう~? すっごい喜ばれると思うよ」
「俺の手作りお菓子……?」
それは良い案だと思えた。ユキには普段から手料理を振る舞ってもらっているし、秋奈からも何度かお世話になっている。いつもの禮にもなるだろう。
しかし、作ると言っても何を作れば喜んでもらえるかが問題だ。
定番のお菓子と言えばクッキー、パウンドケーキ、マカロン、カップケーキ――どれも作った事はない、俺にとって未知の領域である。
「うーん……」
腕を組んで考え込んでいると立夏がまた話しかけてきた。
彼は自分のコーヒーを一口飲んでから、ゆっくりと息を吐き出し再び話し出す。
「そのじだとお菓子は作ったことない?」
「俺が作った事のあるお菓子っていうならそうだな……練るタイプの知育菓子とか」
「あはは、それ作ったうちにんないよ」
「だよなあ……」
「それじゃあさ、お菓子作るの手伝ってあげよっか?」
「え、でも甘いものとか苦手なんじゃ」
「苦手でも料理とかは得意だから。味見は雛倉くんに任せれば良いしー」
「でも家で作るとなるとなあ……」
俺はユキと同じ屋の下で暮らしている。彼にお菓子を作っている現場を見られたら、それでは何をあげるかバレバレになってしまうわけでサプライズにならない。
手伝ってくれるとなれば立夏を家に招待しないとだし、マンションに彼を呼べばユキとの二人暮らしもバレてしまう。なら実家か……けれどユキや秋奈だけでなく立夏まで実家に連れて行って、それを母さんや父さんに見られたら変な誤解もけそうで大変だ。
「場所でお困りならさー。うちのキッチン貸してあげるよ、二人で最高のお菓子を手作りしてさ、秋奈っちとユキっちをあっと驚かせちゃお!」
「ほ、本當に良いのか? あんな豪邸に俺なんかをっても……」
立夏の家にはバーベキューの時に訪れた事があった。門の前までの話だが、外で見る限りでも大豪邸だったのを覚えている。その門から玄関までの道程を想像すると、ただの一般庶民の俺にとっては張してしまう。
「ぜーんぜんだいじょぶ。大きいだけのハリボテだと思ってさ、普通に來てよ」
「わ、分かった」
「それにさー、雛倉くんがわたしの大切な友達のために頑張ってプレゼント選んでる姿見てたらさー、わたしも何かしたくなっちゃったんだよねえ。二人が喜ぶ顔が早く見てみたいな~って」
「……お前は良い奴だなあ」
「雛倉くんも良いやつだからお互いさまだねー、あはは」
こうして話をしているとユキや秋奈の二人が彼と仲良くする理由も分かるものだ。立夏は人懐っこくて誰に対しても分け隔てなく接してくれる。そんな彼を嫌う人間なんていないはずだ。
「ありがとうな、立夏。世話になる」
「いえいえこちらこそ。お菓子作りする日程とかは後で連絡するね―、必要なものとかもその時に」
俺は立夏に禮を言って、それから時間を確認した。そろそろ帰らないとまずい時間帯だ。
今頃ユキが夕食を用意してリビングで待っているはず。あまり遅くなりすぎると心配をかけてしまうなと、立夏には家へ帰る事を告げる。彼はにかっと笑って「それじゃあまたねー」と手を振ってくれた。
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