《包帯の下の君は誰よりも可い 〜いじめられてた包帯を助けたら包帯の下はで、そんな彼からえっちで甘々に迫られる高校生活が始まります〜》第6話、ホワイトデー⑥

ホワイトデー當日はやはり張してしまっていた。綺麗にラッピングしたクッキーを3袋、割れないよう丁寧に鞄の中へ忍ばせている。そして手作りのクッキー以外にも結局プレゼントを用意したくなって、それも立夏と一緒に選ばせてもらった。

ホワイトデーはバレンタインの時の3倍返しと言うし、俺もその例に習って々と準備してみたわけだが、果たしてどんな顔をしてけ取ってもらえるのか心配だった。

けれどそれを悟られるわけにはいかないと、朝から平靜を裝って過ごしているのだが――もしかするとその必要はないのかもと思わせるような事が多々あった。

「晴くん。きょ、今日は良い天気ですね」

「え、今日は雨降ってるけど、ユキ」

「あ……ほんとだ……。い、いえ、その雨も良いですよね、穏やかな雨って落ち著きますし」

「まあ3月になって雪もすっかり降らなくなったしな」

「は、春ってじがしますね」

學校に行く前、朝食を食べるためにこうしてユキと二人でテーブルを囲んでいるわけだが、ユキはこうして俺以上に落ち著かない様子のユキを見ていると、逆にこっちの方は落ち著きを取り戻していくというものだ。

多分、バレンタインの時は俺の方が今のユキみたいにそわそわしていたんだろうなと、自分では上手く隠しているつもりでも周りから見たらバレバレだったというわけだ。食事を終えた後も皿を落としそうになってしまうユキ、今日はホワイトデーに意識が行っているようなので彼が忘れしないようにと俺が注意してやらなきゃな。

そうしてユキと一緒に學校へ向かって教室に著くと、普段の冷靜さは何処へやら――落ち著きのない二人目の人に遭遇した。

「は、晴。お、おはよう」

「おはよう、秋奈。なんか今日は眠そうな顔してるな」

「あはは……昨日は夜遅くまで立夏と電話しててさ……」

「なるほどな。でも授業中は寢ないように気をつけろよ、3限に居眠りにうるさいあいつの授業があるし」

「だね……気をつける。でもまあ、寢不足気味でも眠れそうにないかな……あはは」

そう言って笑う彼は心なしか頬が赤くなっているように見えた。

それからしばらくしてチャイムが鳴ると、擔任の先生がってきてホームルームが始まった。しかし先生の話なんて頭にってこなくて、ずっとホワイトデーの事ばかり考えてしまう。

隣の席のユキはちらりと橫目でこっちを見て目が合うと頬を赤くして目を逸らしてしまうし、前の席の秋奈も全く集出來ていないのか、教科書を開いては閉じ開いては閉じを繰り返しているようで、これじゃあ先生に注意されるのも時間の問題だろうなと思った。

バレンタイン程ではないものの、教室全も浮かれ気味。

休み時間になるとユキが配ったチョコレートのお返しにと花束を渡す男子生徒だったり、プレゼントを渡そうと多くの生徒達が教室に姿を現した。これは帰り際には両手に持ちきれない程のプレゼントが集まってしまいそうで――それに他の生徒が渡したプレゼントと俺が用意しているプレゼントをつい比べてしまう。

機の上にはお菓子の詰め合わせ、他にも有名店の高そうなケーキ、キーホルダーなどなど々なが並んでいるが、俺が用意したのはクッキーともう一つ。ユキが喜んでくれると良いのだが、不安に思いながら鞄の中を覗いていた。

新作短編を投稿してみました。

『ダイヤモンドの聖〜出來損ないと言われた私が聖として目覚め、國の王子から婚約を求められるまで~ 』

初めて書いた短編作品&異世界ものです。不遇なが聖として目覚め幸せを摑み取るシンデレラストーリー、5000文字でさくっと読めるのでもし良かったら読んでみてください。

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