《現実でレベル上げてどうすんだremix》disorder
なんか時系列がおかしいなと思ったので、修正しました。
といっても直したのは六話前ですが。
「――トワ! 姉行くぞ! すなは援護よろしく!」
仲間に呼びかけ、左右に子を従え突っこんでくる速水。
対する俺の最初の行は、
【霊召喚】
「!?」
俺の眼前に現れた大きなに、速水らの足が一瞬止まる。
その隙に、思念を送って飛び上がらせたそいつの肢に捉まり、諸共に上空へ。
「なあっ?!」
飛翔するその威容を見て、驚いたらしい速水の聲。
それを置き去りにしつつ俺は、妙に長い後肢から前肢の方へと伝い、そこからそいつの頭部に腕力だけでよじ登る。
――status――
name:スカラ
age:― sex:F
class:の霊
cond:虛心
Lv:99
EXP:― NXT:―
HP: 7/ 7
MP: 4/ 4
ATK:471
DEF:335
TEC:168
SOR:473
AGL:410
LUC:Best
SP: 3712/ 4950
――magic――
〔弱耐〕〔錯〕〔反〕〔核〕
――special――
【學兵】
【蟲ノ息】
【屬反】【打撃弱點】
【投影】
【飛行】
【隠行】
虹の沢を持つ甲蟲の姿をした、の霊――スカラ。
まず目につく特徴は、なんといってもその巨。小型車ほどある大きさは當然全霊中最大で、こうして上に立っても確かな安定がある。……この大きさの昆蟲は自重で潰れそうだが、そんなのお構いなしなのはやはり霊ゆえか。
加えて甲蟲よろしく【飛行】も可能。一応翅で羽ばたいてはいるが、それだけで飛べるとも思えないから、やはりspecial由來の不思議な力が働いているのだろう。
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ともあれこれで、首尾よく相手の頭上は取れた。
「なっ、てめえ! いきなり上に逃げるヤツがあるか!? しかもちょっとカッコイイじゃねーかそれ!!」
「數介……」
地上から聞こえる速水の抗議と、ちょっと羨。それに呆れたような村石の聲。男の子的に魅力溢るる造形のスカラだが、ステータスにあるようにF(メス)である。だからなんだという話だが。
けど追ってくる気配がないということは、向こうには空を飛ぶ手段がないのか。
これも僥倖。じつは今あつらえ向きに“LUC:Best”なのだが、最初に飛行手段であるスカラを引けたのも、そのへんが関係しているのかもしれない。
であればあらためて、増援を続行。
【霊召喚】×3
「男は度! 喧嘩は上等ぉ!!」
「わぁい! お祭り? 祭り?」
「ひょおっ?! こりゃ、落ちたら腰に――」
出てきたのは黒と赤の両生類――火の霊サンショ。
手乗り大の妖めいた子供――風の霊マキ。
そしてずんぐりむっくり、小柄な髭の老人――土の霊グラ爺。
増援はこれで打ち止め、ではない。
〔収納〕から薬瓶を一本――〔製薬〕で作った“SP上昇薬100%”を飲み干し、
再度【霊召喚】×4
「あ、どもッス」
「はぁーい、ご指名承りまぁーす!」
「行殺、遂行スル……」
「ホホホのホー!」
丸太で雑に作った胡な木偶――木の霊カブ。
の上半のような形の――水の霊ウンディーネちゃん。
自立稼働する全鎧――金の霊ロイ。
権利関係が危ういく雪だるま――氷の霊フロス。
現れては次々落下していく霊ら(マキ以外)を見送りつつ、
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さらに“SP上昇薬100%”をおかわり。
「イクサでござるな? ガンジ氏(うじ)!」
「イクでありマァァァァァァァス!!!」
止めの【霊召喚】×3
あからさまにニンジャな全黒づくめ――影の霊ニンザブロウ。
そして雑な落書きのような、目ん玉二つついただけの雲――雷の霊オコシ。
「……あれ、なんか足んねえ」
目の前に二しか出なかったのに首を傾げ、左右を確認。
すると視界のはしに、そいつを捉える。
「と、いつのまに」
「……っ!」
俺のぼやきをけ、びくっとをすくませるが伝わる。
和服に虎柄のちゃんちゃんこを羽織った児が、いつの間にやら背中にひっついている。
銀のおかっぱのてっぺんに小さな金の角を持つそいつこそ、以前サンショが言及した“シークレット三種”のうちの一。
“幸の鬼”ワコ。
“LUC:Best”の時のみお目にかかれる、俗にいうボーナスキャラ。
霊じゃなくて鬼? とも思うが、そのへんもまあ特別枠ゆえなのだろう、たぶん。
ともあれこれでった、霊十一同時召喚。
四対一ってどうなんだという思いからの発想。
これで數だけならこちらが三倍になったが、
念には念ということで、もうひとつ駄目押ししておく。
追加の“SP上昇薬100%”を取り出したところで、
「このっ!」
「おっと」
【警戒】にあり。村石が雙剣のうちの一本を、下から投げてきたものだった。
俺の手元狙いのそれををひねって避け、薬を一飲み。
SPの半分を消費して発したspecialは、
【降臨】
「!? まだ、なにか……っ」
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中空にいる俺の、さらに頭上から降りそそぐような仰々しい発。
それに怯むような速水の聲が聞こえるのと同時に、の中からふわり、と降りてくるそいつ。
「――機嫌麗しゅう、我が主(あるじ)。この、この力、すべて貴方様に捧げましょう」
豪勢に巻いた金髪。俺よりかなり高い長に、自己主張の激しすぎる形。
にまとわせた白い。背中に広げる一対の大きな翼も、やはり白。
頭にっかこそないが、それでも自然“天使”という形容が想起されるその姿。
“守護使徒”アスタロテ。
要は【霊召喚】とは別枠の助っ人だ。あちらと違い【降臨】で呼び出せるのはこいつ一固定。ただし各パラメータは全的に霊より優れ、HP、MPも俺と同じような普通の數値になっている。
ちなみにこの、どうにも々しい名前は俺がつけたわけではない。試しに呼んだ最初の時、自らそう名乗ったものだ。同様の奴が霊にもいて、水の霊ウンディーネちゃんがそれ。どうも“ちゃん”までが名前らしく、ボードにもそう記されていたりする。
……必然、他の面子は俺命名だ。については不問としていただきたい。
「なるほど。此度はあの者らを撃滅すればよろしいのですね? ――おまかせくださいませ、我が主。その役目、必ずやこのアスタロテが果たして覧にいれますっ」
言いながら、翼に手をやり羽を一枚引き抜くアスタロテ。
そのまま手を軽く振り下ろせば、羽は一瞬にして針のような細剣へと変化する。
地上では、落下した霊達が銘々構え速水らと対峙している。
四対一から四対十三へ。
そのあからさまな増援ぶりにはさすがに嫌気でも差したのか、
「……クソが」
速水が小さく毒づく聲が、こちらにまでかすかに屆く。
さておき、霊をけしかける前にもういっちょ仕込み。
試みるのは魔法での補助。
【広域化】を併用し、〔城塞〕と〔反〕のmagicを俺含む味方全員に配る。
〔城塞〕は“あらゆる攻撃を一度だけ無効化”し、〔反〕は“あらゆる効果を一度だけ跳ね返す”。多くても八回の攻撃で沈んでしまう霊にとって、都合二回の攻撃を無効にできるこれらの処置は馬鹿にできない。
レベルが上がったからか、今の俺の【広域化】の有効範囲はかなり広い。そのため上空(ここ)からでも魔法を屆かせるのは余裕だが、余裕すぎて速水らも【広域化】圏にってしまっている。が、連中までが〔城塞〕等の対象になることはない。そのへんは勝手に識別されるらしい。
「! あの――補助魔法かっ? ならこっちも遠慮はいらねーな!」
こちらの魔法効果を見とって、速水もまた自らに補助魔法をかけたらしい。
ぽやぽやりだした連中を見おろしつつ、俺もまたもう一つ仕込みをと、霊らに念を送る。
霊は例外なく、〔加?〕ないし〔弱?〕というmagicをそれぞれ持っている。
効果は“當該パラメータの上昇もしくは下降”。〔加力〕なら対象のATKを上昇させ、〔弱速〕ならAGLを低下させる、といった合。俺にはない霊獨自のこれらの魔法は、奴らがいるうちに使っておいた方がましいだろう。
ちなみにこれら、同じものの重ねがけは不可となっている。唯一ワコの持っている〔加全〕だけは他の効果と重複するが、いずれにしろパラメータを際限なく上昇、または低下させたりは出來ない。
とりあえず〔加?〕系はすべて俺。そして〔弱?〕系はすべて速水を狙ってもらおう。
そう思ったが、
「――チィッ、なにかしやがったな!? 言っとくがデバフ系は通じねーぜ? 俺らの裝備は全部、デバフも狀態異常も無効だからな!」
どうもそういうことらしい。わざわざ口に出されるとはったりかとも疑ってしまうが……あ、速水の防、【見る】とたしかにそんな記載があるな。じゃあそのへんはもうやめとこう。
「そんで、やられたらやり返す! すなッ!」
「あ、うんっ。――ええいっ!」
速水の指示をけ、がぎこちなく振りかざした杖。
その先端から、いかにも危なそうなどす黒いが俺へと向けて放たれる。
速度としては、避けられなくはない。……けど、し試すか。
足元へと無言の意思疎通。それから波乗りするような勢をとり、
「――あううっ?!」
「すなッ!?」
スカラを盾に。
するとこちらが被弾したにもかかわらず、怪しげな魔法効果があらわれたのは、の方。
スカラの持つ【屬反】で、向こうの魔法をはね返した形。その巨も相まって、対魔法の盾として彼は非常に優秀といえる。もちろんさっきのが屬無しの攻撃だったら普通に被弾していたが、その時は〔醫療〕なり〔解除〕なりで治せばいいだろう、と判斷。
今のでわかるように、magicやspecialによる“反”は、ただ単純なはね返しではない。
要は“けるはずだった効果がそのまま相手に生じる”とでもいうのか。だから返された側は基本それを回避できず、被害を防げるのはせいぜい、そいつには効かないものだった場合くらい。
ただしこれは意志を持つ攻撃者からだった場合の話。たとえば意思を持たないただの飛來(自然の落石とか)は、普通にただ反対方向へとはね返るだけだ。
ついでに斷っておくと、〔反〕の魔法は対象に効果があるもののみに反映される。先程の場合、スカラは自力での魔法をはね返したため、〔反〕の魔法効果はまだ維持している。
「クソッ! あのデカいの、魔法をはね返すのか?! だったら直接叩き落して――」
そういった諸々を、向こうに説明してやる義理はもちろんない。
だが仔細を知らなくとも推測は立つのだろう。
魔法は悪手と悟った速水は、こちらに跳びかからんと一歩踏みこむが、
「ほうりゃ、どっこいせっと!」
「――ぐっ!?」
「オイオイ、オレらを無視しちゃ困るぜ小僧!」
それをグラ爺とサンショが、二がかりで邪魔する。
同時に他の霊もそれぞれき、
「えいえいホー!」
「鉈(ジャ)ッ!」
「くっ!」
フロスとロイは村石へ。
「あらよっと」
「イヤーッ!」
「む……!」
そしてカブとニンザブロウは、間へとそれぞれ襲いかかる。
せっかく用意したのだし、速水らにはまず霊達とやり合ってもらわねば。
ちなみに六しかかしていないのは、他のは直接毆り合うのは不向きだからだ。マキ(風)はパラメータも所持する力も後衛向き。ウンディーネちゃん(水)とオコシ(雷)は既定のcondで理攻撃を無効化できるが、総合的にはやはり、あまり丈夫とはいえない。
くらべて、いかにも頑丈そうなロイ(金)、グラ爺(土)あたりはうってつけの前衛。カブ(木)もわりと丈夫な方なので前に出れるし、サンショ(火)なども程の長い力などを持つが、パラメータでいえば前衛より。ニンザブロウ(影)はやや打たれ弱いじだが、白兵戦用の力と素早さは前に出て生かすべきだろう。例外的にフロス(氷)は平べったいパラメータだが、二対一に持ちこむため今回は前に出てもらう。
そして當然だが、殘りの霊達も遊ばせておくつもりはない。
「冷たいものどーぞぉ?」
「えいやっ、しゅぱぱぱぱぱーっ!!」
「しび、しびびッ、ししびびれれてボォン――ッ!!」
ウンディーネちゃんの【泡浴】
マキの【風刃】
オコシの【荷電】
いずれも遠距離攻撃が可能なspecialを、それぞれ飛ばさせる。
この際、考慮すべきは互いの相。
霊は皆【?屬無効】や【?屬弱點】などの相をspecialとして持っている。
たとえば水屬の【泡浴】は【水屬活】であるカブの方へ撃つべきで、間違っても【水屬弱點】であるサンショの方を狙ってはいけない。
前衛の組み合わせも同様。味方を巻きこんでも問題ないよう、お互い弱點にならない者同士でそれぞれ組んでもらっている。むしろサンショのところなど、【火屬活】のグラ爺を巻きこんだ方が得とさえいえる。
「あとは……そうそう」
俺の足元、スカラ()もこんな形(なり)だが後衛寄り。
「……」
「ぐっ?!」
「きゃあッ!?」
【學兵】により、を弾丸や熱線狀にして撃ち出せる彼。上から撃ちおろす形なので、狙いやすいうえ味方を巻きこみにくいのも上々。にしても、無言で撃を加えていく様はあらためてなかなかの威容だ。
「――っ」
なおワコ(幸)については、戦わすこと自が論外だ。各パラメータがびっくりするほど低く、HPなど1しかない。そもそもこいつ、俺の背中から離れようという気が一切ないように思われる。
まあ別に、今のところはこのままで構うまい。一応博打技なら持ってはいるが、運試しの局面では、まだないだろう。
「このっ……見くだしやがって! 手下をけしかけて自分は高みの見たぁ、いい分だな久坂ぁ!! プライドはねーのか!? それとも俺と直接やり合うのはこえーのかよ、ええッ?!」
眼下では、痺れを切らしたかのようにぶ速水。煽るような口調は、現狀のもどかしさの裏返しにも見てとれる。焦れて冷靜さを欠いてくれるならこちらとしても損はないので、ひとまず靜観のまま現狀維持でいいか。
そう、俺は思ったのだが、
「!?」
「下郎が。主様を愚弄した罪、その命にて贖いなさい――ッ!」
隣に浮いていたアスタロテが、急降下して速水へ一突き。そのまま戦へ加わってしまう。
……まあいいか。どの道、機をみてあいつも參戦させるつもりだったし。
しかしあいつのあの、やたらと俺を持ち上げるような言は、なんなのか。正味な話冷めるというか萎えるというか、若干気味悪いまである。
さておき、眼下の戦況をあらためてざっと眺めてみる。
「鈷(コ)……!」
「ホホホ! ロイちゃんナイスブローック!」
「く――ぅっ!」
村石は、ロイとフロス相手にやや戦いにくそうにしている。中のない鎧のに加え、先端に槍と斧と鎚がついたような長を持つロイが、手數をものともせず村石の雙剣を防ぎきる。そうして出來た隙に、ロイに隠れるようにしてフロスがちょこまかと攻撃を加えていく。
「デンキですかぁぁぁぁぁぁ?!」
さらにその背後からは、オコシの援護撃。【電導】持ちのロイは雷屬攻撃を素通しするため、フロスを巻きこみさえしなければ線を気にする必要もない。ロイを通り抜け屆く電撃は、避ける側にとってかなり厄介だろう。
「イヤ、ヌゥーッ!?」
「――はっ!」
「腰がダメす」
逆にニンザブロウとカブは、やや劣勢か。間のきはなんというか、こなれている。構えといいくり出す拳のきといい、なにか武道でもやっていそうな風。
「んもぅ! がんばんなさいなオトコのコたち! ホラッ、これでも浴びてッ」
「かたじけないッ」
「ナイス。イケてるね、ウンちゃん」
「ヘンな略しかたしないのッ」
代わりにでもないが、ウンディーネちゃんの援護がっている。【屬吸収】持ちのニンザブロウと【水屬活】のカブは、水屬の攻撃を避ける必要がない。むしろ喰らった方が力になるくらいで、二とも旗の悪さのわりに、ほとんど消耗していない。
「――ハッ! ヤァッ!」
「う、く……!」
そして速水の方だが、こちらはなかなか厳しそう。霊二だけだったところにアスタロテがしてきたのだから、當たり前といえばそうか。
ただでさえ、霊より一割増ほど高いパラメータを持つアスタロテ。
加えてあいつは常に浮いている。地に足のついていない相手のやりづらさについては、試しに手合わせしてみたこともある俺にも、よくわかるところ。
あとは、視覚的な妨害も。
顔よりでかそうなもの二つが、一挙一ごとに元で暴れまくっている。まとっているが薄いせいか若干けているようなじなのも、思春期男子にとってはかなり目の毒だろう。……なんであんな癡みてえな格好なんだろうな、あいつ。俺の無意識のなにかが反映されている――とかだったら居た堪れないですね。
「え、えと――ぅう、どうしよ……っ!」
そういえば、大きさをいうなら向こうの後衛もかなりのものではある。
後衛というか、後方でおたおたしているだけというか。格好から魔法使いかなんかなんだろうが、戦すぎて下手に攻撃を撃ちこめない様子。先の反を恐れてか、俺の方を攻撃するのは端から諦めてもいるらしい。
間と違い、爭いそのものが不得手な印象もある。それでも味方の援護くらいはできそうなものだが……その素振りもないのはあるいは、その手の力を持っていないのかもしれない。
とはいえあわよくば力になろうという気はあるらしく、味方の戦いそのものからは目を逸らさない。
つまり、こちらには目が向いていない。
他の連中も目の前の相手に注力しており、俺への警戒は薄れつつある。
くのであれば、そろそろだろうか。
「……」
自に〔消音〕と〔影無〕
それから〔収納〕を使い、例の槍男の槍を取りだす。
ついでにスカラにも〔消音〕。【飛行】中は羽ばたいているので、當然それなりの羽音がする彼には必要な処置。ちなみに〔影無〕は、【投影】で姿を隠せる彼には不要。
ともあれそうして奇襲の準備を整え、
今の戦況、そしてこれまでのことを踏まえて、し考える。
……狙うとしたら、あそこだろうか。
そう決めてその直上までスカラに移してもらい、
「――」
地上へと飛び降り、
槍を突き下ろす――
「!? ――っく!」
「ワッザ?!」
「あらら」
その直前に、気取られた。
反応の様子から、【警戒】かそれに類する力を持っていたのだろう。
俺の奇襲に気づいたそいつ――間はとっさに相手取っていたニンザブロウとカブを弾き飛ばし、
流れるような、最小限のきで右の手甲をかざし、槍の穂先をけにまわる。
こちらの狙いどおりに。
「あ゛――ッ?!!」
確実に、こちらの攻撃をけ流すはずだった手甲。
それが一瞬、不自然に(・・・・)逸れて、
【八卦酔】と【鹿音】
八倍威力、そして必中(・・)の刺突が元を貫き――
ぽーん
〈EXP がいっぱいです これいじょうあがりません〉
「まず一人」
間を絶命せしめた。
ちなみに今の〔収納〕の訳
――item――
槍男の槍(取り出し済)
HP回復薬468
HP回復薬450
MP回復薬205
〔賦活〕薬
SP上昇薬75%
〔蘇生〕薬
鮫歯刃
〔醫療〕薬
HP回復薬450
SP上昇薬100%(使用済)
SP上昇薬100%(使用済)
SP上昇薬100%(使用済)
MP回復薬250
HP回復薬500
MP回復薬250
HP回復薬500
SP上昇薬100%
SP上昇薬100%
旅行鞄
九話前から半月くらい経っているので、その間になんとなくガチガチにしたのだそうな。
スカイリア〜七つの迷宮と記憶を巡る旅〜
空に浮かぶ世界《スカイフォール》に暮らす少年ナトリは生まれながらに「飛ぶ」ことができないという致命的な欠陥を抱えていた。 王都で配達をこなす変わり映えのしない日常から、ある事件をきっかけに知り合った記憶喪失の少女と共に、少年は彼女の家族を探し出す旅に出る。 偶然に手にしたどんなものでも貫く特別な杖をきっかけに、彼は少女と自らをのみ込まんとする抗いようのない運命への叛逆を決意する。 やがて彼等の道行きは、世界に散らばる七つの迷宮に巣食う《影の軍勢》との世界の存亡を懸けた熾烈な戦いへと拡大していくのであった。 チートあり魔法ありダンジョンありたまにグロありの王道冒険ファンタジー、の予定です。 ※三部構成第一部完結済み
8 183異世界でチート能力貰ったから無雙したったwww
とある事情から異世界に飛ばされた躄(いざ)肇(はじめ)。 ただし、貰ったスキル能力がチートだった!? 異世界での生活が今始まる!! 再連載してます 基本月1更新です。
8 59勇者になれなかった俺は異世界で
第四回ネット小説大賞 一次突破 第五回ネット小説大賞 一次突破 第1回HJネット小説大賞 一次選考通過 突然、クラスごと異世界に召喚され、クラスメイト達は勇者になっていたがその中でたった1人だけ勇者になれなかった少年、高理ソラ。勇者になれなかった彼は、女王に見捨てられ半殺しされ亜空間に放り込まれてしまう。何も無い亜空間の中で彼の命が盡きようとしていた時、彼の命は大魔王に救われてしまう。これは、大魔王に命を救われた少年が復讐を目的に成長して行く物語。たぶん。 漫畫の方が1~4巻まで発売されているので、書店やネットで見かけた際は是非! 2022年2月1日から更新再開です。 數日は過去の話を読みやすくまとめたモノを投稿していきます。 そのあとから続きを投稿予定です
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かつて死の監獄と呼ばれ人々から恐れられてきた舊刑務所。今ではホテルとして沢山の客を集めていたが、そこには強い怨念が潛んでいた。そこで起きた殺人事件の謎に名探偵が挑む。犯人は本當に囚人の強い恨みなのか?それとも生きた人間による強い恨みなのか? 〜登場人物〜 松本圭介 小林祐希 川崎奈美(受付の女性) 吉川尚輝(清掃員のおじさん) 田中和基(清掃員のおじさん) 磯野吉見(事務のおばさん)
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この世界では、職業が全て。 勇者「俺が魔王を倒す!」 魔法使い「魔法で援護する!」 剣士「剣で切り刻んでやる!」 そんな中、主人公である館山陸人(たてやまりくと)の職業は…… 執事「何なりとお申し付けください」 予想とは裏腹に、萬能な執事という職業で、陸人は強くなっていき、最終的には勇者をも超える存在に!? 投稿ペースは不定期です! 2作目になります。前作と繋がっているところはほとんどありませんので、気にせず読んでもらって結構です。 ですが、後半の展開は前作を読まれるとより楽しめます! 誤字脫字の報告や感想はいつでもお待ちしております! Twitterもやりますので、感想を書くのが恥ずかしいとかある場合はそちらに是非!質問もある程度はお答えします! ヒロ @hi_rosyumi
8 93不良の俺、異世界で召喚獣になる
あるところに『鬼神』と呼ばれる最強の不良がいた。 拳を振るえば暴風が吹き荒れ、地面を踏めば亀裂が走る……そんなイカれた體質の不良が。 その者の名は『百鬼(なきり) 兇牙(きょうが)』。 そんな兇牙は、ある日『異世界』へと召喚される。 目が覚め、目の前にいたのは――― 「……あなたが伝説の『反逆霊鬼』?」 「あァ?」 兇牙を召喚した『召喚士 リリアナ』と出會い、彼の運命は加速していく―――
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