《ヤンキーが語る昔ばなしシリーズ》24 『アリとキリギリス』
やあ。
今日はすまないね。
ダイゴの奴が來れないというから、私が代わりに來させてもらったよ。
ダイゴの父です。
あいつは今「筑後のデビットカッパーフィールド」に會いに福岡に行っていてね。
お土産は明太子あたりを期待しているんだが、果たしてどうだろうかね。
おっと、無駄話はこのくらいにして。
それじゃ、早速始めようか。
昔々のことだ。
あるところにアリとキリギリスが住んでいた。
キリギリスは怠け者でね。
毎日毎日、バイオリンを弾いては遊んでばかりおった。
他方、アリはと言うと、將來のためにコツコツと食料をため込んでいたんだ。
キリギリスはアリを馬鹿にしていたんだが、やがて厳しい冬が來たとき。
アリはため込んでいた食料のおかげで越冬したのだが、キリギリスは遊んでばかりいたので冬を越せずに死んでしまったんだ。
うむ。
素晴らしい話じゃないか。
將來のために備えておかねばならぬという教訓に満ちている。
……私もね。
息子のダイゴには「このアリのようになれ」と厳しく育てたつもりなんだがね。
どういうわけか――
見事なヤンキーになってしまってね。
世間には申し訳ないですよ、ええ。
まあ、今のところ警察のお世話になるようなことはしておりませんがね。
というか、逆に私の方が一度通報されかけたんですがね。
まあ、それはもういいじゃないですか。
いやね。
ダイゴのやつもね、昔は可かったんですよ。
今じゃ信じられんでしょうがね。
お父さんお父さんと言ってね。
とても私に懐いてくれて。
私も威厳のある父親でしたよ。
それが今じゃ――
河扱いですわ。
私だってね、禿げたくて禿げたわけじゃないんですよ。
ええ、ええ。
今年の父の日のプレゼントはきゅうりの詰め合わせでしたしね。
そもそも。
ダイゴは母親の方に似ておるんですよ。
気も顔も、それから腕っぷしもね。
ええ、そうですね。
うちの嫁は強いですよ。
ああいえ、気が強いとかじゃなくて。
単純に攻撃力が高いんです。
そんな嫁でもね。
結婚した當時は本當に可憐だったんですよ。
華奢で靜かでね。
まるで子貓のようにらしかった。
まあ実際は“ベンガルトラ”だったわけなんですけど。
ええ。
ネコ科最強の生ですよ。
ついこの間もね。
生活費ちょろまかしてキャバクラに行ったのが嫁にバレたんですが――
見事な“フランケンシュタイナー”を食らってしまったよ。
あっはっは。
まさか嫁があんな空中殺法をマスターしているとはね。
全く。
私がMじゃなければ今頃とっくに離婚してますよ。
え?
私はMなのかって?
はっは。
これは口がってしまったな。
そうなんだ。
実は私は――
周りが引くくらいのマゾヒストでね。
実は今もこのスーツの下は縄で縛られていてね。
麻縄がに食い込んで気持ちい――いや、非常に痛いんですよ。
こうしているだけで、とても苦痛でね。
え?
痛いなら解けばいいじゃないかって?
ばかもの!
そんなもったいないことが出來るか!
こっちは遊びでやっているんじゃないんだ!
……すまない。
し興してしまった。
まあ、縛ってくれと頼んだのは私自なんでね。
放っておいてくれたまえ。
ああ、そうだ。
君、どこかにいい王様がいたら紹介してくれないか。
最近は王様業界も人材不足でね。
新しい王様が育ってないんだ。
私が定期講読している月刊『王蜂』でもその事をやたら憂いていてね。
今月の特集號では特に――
え?
なんの話してるんだって?
ああ、すまないすまない。
話がそれてしまったな。
とにかく、私が今日言いたかったのは、だ。
SM業界の未來は、「新しい王様の育にかかっている」と言うことなんだよ。
ヤンキーが語る昔ばなしシリーズ
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