《ヤンキーが語る昔ばなしシリーズ》32 『鉢かづき姫』
こんにちはッス!
いやーお久しぶりっすね。
自分っすよ。
シンジっす。
今日はダイゴさんの代わりに來ました。
あの人、今「日本海のダイオウイカ」を見に海洋研究所の潛水艦に同乗してるらしいっす。
だから自分が代わりにお話をさせてもらうッス。
……なんすか。
その骨に嫌そうな顔は。
え?
あなたを見る目が怖い?
やだなー。
目が怖いなんて――
頭の中はもっとおぞましいですよ。
ま、そんな話はどうでもいいんス。
じゃ、早速はじめるっすよ!
昔々、ある所にッス。
お金持ちの莊屋が住んでいたんッス。
莊屋の主人はある日、観音様のお告げがあってその娘に大きな鉢をかぶせてしまったんス。
すると、どうにもこの鉢が取れなくなってしまって、それから娘は鉢を被ったまま生活する羽目になったんっす。
この娘は々あって公家の家で奉公することになるんス。
そして、そこで働いている、公家のお偉いさんの息子の一人がこの娘に惚れてしまうんス。
でも、他の兄弟は大反対するんス。
顔の見えないひとを奧さんにするなんて、と。
そこで、娘の鉢が割れて、その顔があらわになったんス。
すると――
娘はとてもしく長していたんっすよ。
兄弟たちは反対することをやめて、二人は結婚して幸せに暮らしたんっすね。
……いや、実を言うとっすね。
自分、この話を誰かにしたくてたまらなかったんすよ。
どういうことかって言うとっすね。
自分この間――
“現代の鉢かづき姫”をみつけてしまったんス。
いやこれ、マジなんすよ。
この間のことっす。
自分、いつものようにダイゴさんをストーキングして家までついて行ったんス。
で、近くの電柱の影からダイゴさんの部屋の様子を見てたんすね。
え?
さらっとストーカーするなって?
まあ、そこはいいじゃないですか。
自分で言うのもなんですけど、僕は――
話が通じる相手じゃないんですから。
まあその話はおいといて。
大事なのはここからなんすよ。
そこでじっと待ってたらっすね。
一人のが歩いて來たんス。
それはそれは異様なだったっす。
真っ黒なセーラー服を著ていて。
先っぽに球のついた杖みたいなものを持っていて。
肩には3本足のカラスを乗せていて。
とにかく異常な存在だったっす。
でも、自分が一番ぎょっとしたのは――
そのは分厚い前髪が顔の全てを覆っていて、全く顔が見えないんす。
そう――
まるでさっき話した鉢かづき姫のように。
でも、その時っス。
急に風が吹いて、の分厚い前髪が舞い上がったんす。
で。
その顔が一瞬、まともに見えたんです。
その瞬間。
自分、金縛りにあいました。
そののあまりの貌に。
全にさぶいぼが立ちましたよ。
恐ろしいくらいに顔が整ってましたから。
気付いたらはいなくなってました。
ちょっと追いかけたんすけどね。
それから、2度と見かけたことはないっす。
で、ですね。
実は最近、その子のことが頭から離れないんっす。
寢ても覚めても、あののことばかり考えてしまって――
なんか、(ここ)が苦しいんっす。
今までんな人を好きになって來たけど――こんなこと、今まで一度もなかったっすけどね。
このじ、一何なんすかね。
最近はアニメにもストーキングにもがらなくて。
……でも。
すげー苦しいんっすけど――
どこかちょっと幸せなんす。
はあ――
あの不思議な「鉢かづき」。
一、どこの誰なんッスかねえ。
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