《50日間のデスゲーム》初めての15day

男と刀持ちと共に夜の警戒に當たる。刀持ちは靜かなのだが、男の方がうるさい。

「警戒するときのポイントとかは」「戦いかたの基本とか」「やっぱりヘリの方に向かった方がいいのかな、今日はヘリが來る日だし」

やらなにからかにやら聞いてくるのだが、そんなもの自力で學び自力で學んでいけとしか言えない。そもそも戦いかたなんて獨學だからむしろ刀持ちにでも聞けばいいのだがなぜかこっちに聞いてくるのは何なんだろうか。

いくら聞かれても答える気はないのだが男は諦める様子はない。正直うざい。刀持ちに目をやるが目をそらされる。まるで関わりたくないかのように。だから答えてやる。

「この近くに3ぐらいなんかいる、それを何とかしてこい」

「なんとかって」

「お前が死んだりしたら失敗だな」

「それって」

「それは私が」

「お前はいくな」

刀持ちを止める、こいつは殺しなれてるから問題ない、これは男のための仕事だ。殺しもできないようなやつが歩き回れるほどここは甘くない。

「つまり俺に殺しを」

「そうだ、それ位できないとどうせ死ぬのが早まる」

こうなってしまった以上、ゾンビは怖いが、それよりも人の方が怖い。あれらは何を考えているかわからないからだ。なのだがわからないのに男達を連れているのは何をしているんだろうか。

「早く行け、夜闇に紛れられなくなるぞ」

さっさと男を行かせる、たぶん殺せないだろう。何となくだがそれがわかるのでライフルを用意し始める。と言っても2腳を使い、寢そべり構える。そしたら顔の前にスコープが來るので覗きこみ敵を探す。あまり使いたくはないのだが男が死に変に暴れられるよりし位音を立てた方がまだ死なずにすむだろう。セレクターをセミに、スコープの倍率は低めにして敵を探す。

「あなたがいったいなんなのかわかりません」

「……………うるさい」

くものは男だけ、それ以外にくものはない。まるですべてのものが死に絶えたかのようだが、個人的にはそっちの方が楽だ。紗枝以外が死のうが問題ないからだ。紗枝には劣るが菜々達が死んでもそれなりに困るのだが。

だがいくら探しても見つからない、なんなのだろうか。紗枝が見間違えるわけがないとは思うのだが、男も探し回っているようだ。それとも紗枝にだ。

「違う、考えるな、考えるな、考えるな、考えるな、考えるな、紗枝が僕のこと騙すなんてそんなわけあるか、あるか、あるか」

手元が震える、狙いがそれる、遠くの細かいきがわからない。息が荒い。落ち著け、落ち著け、落ち著け。大丈夫だ。見間違えたか、居なくなったのだろう。そうだ、そうに違いない。

「震えてるのか」

「うるさいっ」

ぶ、靜かにしないといけないのはわかるのだがんでしまう、ばなければおかしくなりそうだったのだ。息は荒いまま、震えは止まらず、集中できない。そうこうしているうちに日が上ってくる、辺りがしずつだが明るくなる。そんななかできがある、だから狙いを定める。紗枝以外の顔、そして菜々たちでもない。だから、引き金を。

「やめろ」

蹴られる、銃を蹴られる。引き金が引かれ銃聲が鳴り響く。弾はあらぬ方向に飛んでいく。ライフルから手を離し拳銃を抜く。

「何すんだ」

「それはこっちの臺詞だ、あなたが狙ったものは」

「紗枝以外だ問題」

抱きつかれる、このは。

「落ち著いてあなた」

「えっ」

紗枝に抱きつかれたことで落ち著いてくる、そして自分が狙ったものを見る。それは恐怖で震える男だった。

◆◆◆◆◆◆

落ち著きを取り戻し、謝罪する。悪いのは確実にこっちだ。文句でもあるかと思いきや男は立ちすくんでいた。

「俺あれで」

男も男でゾンビになりかかっていたものを殺したらしい、それが彼にとって初めての経験だった、ようだ。

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