《50日間のデスゲーム》不利な15day

「あなた大丈夫」

そう紗枝に心配される。問題ないと返したいのは山々なのだが、まだ手が震えるのだ。

「パパ大丈夫、菜々もいるよ」

それは男もそのようで、と先生にめられている。

だが立ち止まれない、止まったら食べるものはないのだ、こんな世界で死する何てバカらしい。

「敵なら菜々に任せておいてよ」

「あなた私にも任せてよ、いつもいつも任せっぱなしだし」

「大丈夫、なんとか」

だが寒いのだ、神的なものだろうが、その寒さで手が震え、足が震える。だがそれでも前に進む。目的地は見えているのだ。

◆◆◆◆◆◆

そしてたどり著いたのは晝前にだった、その頃には男は立ち直っていたが、俺はまだ寒かった。

「でどうするんだ」

「何で夫に聞くの」

「あんたらのグループのリーダーだろ、なら今回の作戦のリーダーは彼だろ」

「それは…………………そうだけど」

紗枝が反論するが止められない、だからかない頭で考える、遠くから見てもきがない。ゾンビはいないと思うのだが、こんなときに対人戦はやりたくない。確実に不利だ。戦えるのは多分刀持ちにレミとソラ、菜々に紗枝しかいないのだ。囮がいても戦闘なんてキツい。

「止まるわけにはいかない、前に進むだけだ、紗枝自分で立てる」

「私に任せて」

「菜々にも」

「なら」

「おい渉ですませられないのか」

男が口を挾む、リーダーがどうこうと言っていたのに反対するようだ。

渉できるのは余裕があるときだけだ、紗枝くものは」

「みんな殺せばいいよね」

「菜々も頑張るね」

「こんな子供まで」

先生も口を挾んでくる。

「ならどうしろとあんたらが菜々たちの代わりに殺すか、それとも渉の道を用意するのか」

寒いために口調が荒くなる。

「人間なら助け合う」

「っ、勝手にしろ、おい」

「なにさ」

「教えておいてやる、こんな狀況なら大切なのは自分達だけだ、あとは勝手にしろ」

いつもなら紗枝のために笑ってごまかせていたのだが、寒さのために耐えきれない。だからここで男たちと別れ、工場へとっていく。

◆◆◆◆◆◆

「ここになにかはあるわね」

「ああ」

目につきった工場は、死が転がっていた。そのどれもが殺し合いでもしてたのだろうか傷だらけだ。そしてそれらは真新しくなくが固まっていた。

そしてそのどれもがズタズタだ。

「うっ」

レミが口を押さえる、気持ち悪いのだろう、気持ちはわからなくもないがなれなきゃ始まらない。レミをほおって置いて何かないか探すのだが、なにも見つからない、あったのは空いた缶詰だけだ。

「なにもないね」

「くそっ」

その缶詰を蹴り飛ばす。

「あなた、落ち著いて」

「パパ……」

寒さでイライラする、落ち著けと言い聞かせる。その甲斐があってか、だんだんと落ち著いてくる。靜けさが心を落ち著かせる。だがそんな靜けさを遮るような悲鳴とエンジン音。

「何かいる」

「いるってことは食べが」

「走るぞ」

「うん」

「レミは」

「私が診てるよ」

そういうことで靜かな工場地帯を3人で走る、寒さはあり手は震えるが、紗枝のためだと割りきる。割り切らなければ死ぬだけなのだから。

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