《私たちだけ24時間オンライン生産生活》3. ログイン

浮遊がなくなると、村の広場の中に立っていた。

村の家々は木造で屋も板ブキ、木の窓だった。

周りにも、何人か男がいる。

そのうちの一人が聲を掛けてきた。

「君、何ちゃん? 可いね。暇そうだから一緒に冒険しない?」

「いえ、友達を待っているので」

「でも、今暇そうじゃん」

「すぐ來ると思います」

私が強めに言うものの、まだ引き下がらない。

そこに水髪のエルフの男が割り込んで來た。

「ちょっと失禮、その人は私の知り合いなので、お待たせしてすみません」

エルフは名前を「リング・ウッド」と名乗った。

「リング・ウッドさん? ああ、先生!」

「そういうこと。リング君と呼んでください」

「ちっ」

責任者の丸木先生だった。

ナンパ男は舌打ちをして去って行った。

「俺も視察にちょくちょくログインするから、よろしく」

「はあ、そうですか」

その後は特にしゃべるわけでもなく、二人を待った。

目の前に、黒髪ロングの子が降り立った。

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すぐ桜ちゃんだと分かった。

他の人に聞こえないように小さめで聲を掛ける。

「やあ、桜ちゃん」

「あらあら、真さん?」

「そうだよ。私は『ミケ』魔法使いにした」

「ワタクシは『サクラ』。盾キャラにしてみましたわ」

「本名プレイとは恐れります」

サクラちゃんはヒューマンで、重めの革の鎧に大盾を裝備している。

しばらくしゃべっている間に、みくるがやってきた。

「わたしは『クルミ』槍使い。敵を刺しまくるぞ。ぶはははは」

みくる改めクルミもヒューマンで、軽い鎧を裝備している。

丸木先生ともども、フレンド登録を済ませる。

「では俺は行くよ。皆は基本ログアウトできないけれど、ログアウト機能自は死んでないから安心してください」

「わかりました、さようなら」

丸木先生は手をひらひら振りながらどこかへ去っていった。

「なにしよっか。普通は冒険者ギルドとか行って、クエストけるんだろうけどもね」

私は疑問を口にした。

村の規模はかなり小さい。正直ギルドがあるように思えない。

「はー。なんとかなるっしょ。とりあえず村人捕まえて、村長の家とか行けばいいんじゃね」

「そうしましょうか」

クルミは適當なことを言うが、サクラちゃんも同意したので、そうする。

私たちは村人を捕まえて、村長の家を訪ねる。

クルミは、しゃべるとき「あー」とか「うー」とか付ける癖がある。

サクラちゃんは、お上品なじにしゃべる。

「ようこそ、おいでくださいました。神の使いの冒険者さま」

私たちはそれぞれ名乗る。村長は「アブダヒデ」と名乗った。

「ちゃんと名乗ったのは、お前さんたちが初めてじゃな。心」

「それで村長さん。何か手伝えること、ありませんか?」

「そうじゃな。薬草を10個ほど、取ってきて下さらんか? 北東の森で明るい所に生えておりますじゃ」

「はい」

「ドクダミご存知かの。それっぽい草じゃ。夜は危険だから帰ってくるといいですぞ」

「わかりました。失禮します」

システムのホログラムに「クエスト:村長の薬草採取(0/10)」と表示されている。

家を退出する。

まずは、私はアイテム類を確認した。

アイテムは、腰からぶら下げている謎の魔法の袋にっている設定だ。

取り出すには、思考作で行えるらしい。

●初心者ポーションx10

渋みがある。飲むと100%の効果が出る。に掛けた場合、飲んだ場合の20%しか回復しない代わりに即効がある。非売品。

種別:ポーション、飲み

レア度:1 ランク:1

HP回復:1分で50上昇

満腹度(水分):4上昇

利用者制限:ミケ専用 ※他者には効果がない

●初心者攜帯食x10

ぼそぼそしてほとんど味がなく、不味い。非売品。

種別:食べ

レア度:1 ランク:1

満腹度:30上昇

利用者制限:ミケ専用 ※他者には効果がない

●初心者復活薬x10

仲間が死亡したときに対象に使用すると、復活させることが可能。非売品。

種別:ポーション

レア度:1 ランク:1

他者復活:HP+10

利用者制限:ミケ専用

ポーションに満腹度が付いている。大量に飲むとお腹がいっぱいになるんだろう。

再使用可能時間はないが、飲むための時間が必要だ。

そして時間當たりの利用上限は満腹度で制されているようだ。

強さとかの數値は表示されないけど自分のステータスを確認する。

Lv:1

HP:100/100

MP:100/100

満腹度:55/100

満腹度(水分):55/100

裝備

初心者の杖

初心者のローブ

初心者の靴

スキル

マジックボール:Lv1

ちなみに、所持金はゼロだ。

私たちはさっそく北東の森に薬草取りに行く。

「ねえ、ミケ、サクラ。ドクダミわかる?」

「それくらいならワタクシ分かりますわ」

「私だって分かるよ」

「おう、シスター。分からないのは、わたしだけか。うがー」

「見つけたら教えてあげる」

クルミはドクダミを知らないようだ。

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