《私たちだけ24時間オンライン生産生活》31. マイケルと紅蓮の杖
マイケルは村長曰く、かなり出來がいい。
まず注いだ魔力がベテランの村長、攻撃魔法系の私、白魔法系のヒカリちゃんのもので、魔法全般が得意な質になったようだ。
ただし問題もある。それはHP回復のヒールとHP/MPポーションが効かないのだ。理不盡である。
使い捨てと言う訳ではない。
回復には、時間経過または主人の魔力を注いでやる必要がある。
自人形:茶ウサギのぬいぐるみ
名前:マイケル
一針一針頑張ってったぬいぐるみ。癒しの力が込められている。錬金により自人形化。
レア度:5 ランク:4
Lv:1
HP:200/200
MP:250/250
主人:ヒカリ
※特殊制約:主人変更不可
裝備補正(主人に適用)
防力:10
魔防力:15
回復力:20
裝備
(なし)
スキル
ウサギパンチ:Lv1
ヒール:Lv3
マジックボール:Lv1
アイスブリーズ:Lv1
私が魔力を注いだせいか、マジックボールとアイスブリーズを覚えていた。
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5人プラス、マイケルで草原にやってきた。
私たちは見學だ。
まずはウサギ戦から。
マイケルのウサギパンチが決まる。
防力高めのマイケルはウサギの攻撃ぐらいではHPがほとんど減らない。
次はアイスブリーズからのマジックボールとパンチ攻めでウサギをやっつけた。
「マイケルよくやったね」
「ヒカリちゃんありがとう」
ジャンプはできるけれど、空を飛んだり浮いたりはできないようだ。
ウサギをやっつけたマイケルはヒカリちゃんに抱かれている。
さらに何回かウサギ、プリン戦を行った。
ちなみに、召喚獣やテイムモンスターは良くパーティー枠を占領するというゲームが多い中、このWVROの自人形は主人の裝備扱いで、人數にカウントされないらしい。
裝備なので、外してストレージに放り込むと消える。
経験値は本人の働きで増えると言われているそうだ。
実験したところ、これまた良く分からない理屈で、剣などを裝備できる。
ぬいぐるみだったので、指がないけれど、吸い付いているみたいになっている。
ヒカリちゃんとおじいさまは、これから用事があるとかで、帰って行った。
私たちも一度戻ることにする。
何となくの習慣として、店は午前中に出すというのが、東町のローカルルールみたいになっている。
朝から売るから、晝には売り切れるだけともいう。
現在の時間はまだ9時を過ぎたころだ。
店を見て回るとプリン産の武が思いの外たくさん売っていた。
ハンマー、斧、鎌、短剣、ナイフ、杖、ロザリオがあった。
「杖見てってよ。何と火魔法を覚えられるレア武だよ」
ついに店にも出たか。
いくらだろうか。
「10,000セシルでどうだい。スキル付きだから安いと思うぜ」
悩む。出來るなら基本屬ぐらいは揃えておきたい。
しかしデルタ町までたどり著けば、いくらでも覚え放題という噂というか希みたいなものがある。
「火魔法の特は? 何か利點は?」
「お姉さん良い著眼點だぜ。火魔法は火力重視だ。他の魔法より攻撃力が高い。防が高い敵におすすめだぜ」
「クルミ、サクラちゃん、どうしようか」
「ミケがほしいなら、いいよ。お金結構あるし」
「はい。ワタクシもミケさんが必要とするなら、構いませんわ」
「いいこと考えた。氷結の杖と換とかどう?」
「『古い氷結の杖』か。どれどれ、なるほど」
店主に氷結の杖を見せて、換できないか確認する。
アイスブリーズの氷結効果も伝える。
「ただの換だと、俺の利益がないぜ。2,000セシルと杖換でどうだ?」
「分かったわ。それでいいよ」
杖はただ使っただけでは、耐久が減らない。
ダメージをけたり、直接毆ったりすると、耐久が減るそうだ。
だから私の杖は、ドロップした時と比べて耐久がほとんど減っていなかった。
耐久が減ると評価額がある程度下がる。
私は2,000セシルを出して、用済みの氷結の杖と『古い紅蓮の杖』を換した。
氷結の杖は、上に多角形の氷の意匠がついていて、全的に紺だった。
紅蓮の杖は、てっぺんに炎の形の彫刻があり、全的に赤黒いをしていた。
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