《私たちだけ24時間オンライン生産生活》46. 東村へ

19日目。今日は輸送任務をしようと思う。

掲示板報だと通常、多人數でトカゲ地帯を通ると、囲まれて殺されてしまう。

ウシのマロンをテイムしたから周りのトカゲが襲ってこなかった。だから、他のプレイヤーを連れて歩いても、トカゲ地帯を突破できると予想したのだ。

朝から警ら隊とヒカリちゃん達にも聲を掛けてある。

というのも表向きは、警ら隊が牛を連れて輸送任務をしてくれるということにする。

私たちは念のための護衛程度の立場で同行して、注目は警ら隊に向くように仕向けるのだ。

警ら隊は私たちの事は知らないけど、プレイヤーだし目立ちたくないと言い訳しておいたら、「お任せください」とすぐに了承してくれた。

結構頼もしいぞ、警ら隊。

私たちとマロンと警ら隊とヒカリちゃんで連れ立って、東村まで向かう。

戦闘をまったく挾まずに村まで行くことができて、45分程度で到著した。

せっかく村まで來たので、村長に拠點をデルタ町に移した報告をする。

「デルタ町まで行けるようになったか。おめでとう。たまには村まできてくれてもいいんじゃぞ」

と村長は言っていた。

私たちは鍛冶師のボノックじいさんのところに行く。

ブラスミ君がいたので、銅と錫と鉄をあるだけ提供しようとした。

プレイヤー輸送の話をしたところ、ブラスミ君もデルタ町に行きたいらしい。

ボノックじいさんはブラスミ君にデルタ町の鍛冶師の知り合いへ紹介狀の手紙を書いてくれるという。

「ブラスミ君は基礎の基礎だけはできるようになった。まだまだだが、後は奴にお願いしよう。これからも頑張ってくれ」

私たちは先に出て広場の店を眺める。

前に紅蓮の杖を売っていた人が、すっかり武商人みたいになっていて、プリン産武を一人で売っていた。

「お客さん久しぶり。プリン産の武販売、購専門の商人のまねごとみたいなことを結局やってるのさ」

「新しい、スキル付き武はありましたか?」

「いや、あれからはめっきり見ないね。そもそもプリンを相手にする人がないからね」

「それで?」

「武は干みたいにすぐには売れないから、俺がし安く買い取ってでも、それでまとめて売ったほうが皆のプレイ効率が良いということになったのさ」

店者同士でも、暇なときには自然と流が生まれる。

3人とかが別々に武だけ売れ殘って店するより、この人に押し付けて自分たちは狩りに行こうということだ。

ようするに、この人は貧乏くじを引いたわけ。

「ご愁傷さまです」

「いいや、基礎レベルは上がらないけど、これも結構面白いぞ」

次は店の後ろで、大量のウサギを干しながら営業している人のところへ行く。

しだけタコの干もあるようだ。

「すごい數ですね。干専門ですか?」

「そうだ。すっかり狩りより干し作業さ。塩、塩胡椒、ハーブと種類もあるよ。の買い取りもやってるけど、オオカミは買い取れないよ」

「オオカミのは味がイマイチですもんね?」

「珍しいね。お客さん試したのかい? ウサギで間に合ってるからね。時間かかるけど、その分一般プレイヤーは作できなくて、値段が下がらないから助かるよ」

同業者が何人かいるそうだ。ログイン制限があるため、見かけない日もあり、それでうまく回っているとか。

火の周りで炙ると燻製みたいな原理で干にすぐなるのはにしておこう。仕事がなくなってしまうし。

「タコの干は?」

「まだ買い取り量がなくて、ウサギに飽きた人にすぐに売れて、在庫は今日の分はもうないよ」

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