オークが2匹、棒のようなものを裝備して襲ってくる。

こちらは盾も武裝備もいて、準備萬端だけど、敵は大きいので迫力があった。

「エンジェルブレス」

ヒカリちゃんのステータスアップのバフ魔法をかけなおす。

このパーティーには敵に使うデバフ系の使い手はいなかった。

アルクの盾がオークの一撃をけ止めた。

その隙に、數名が剣や槍で攻撃を加える。

2匹を相手に、數人ずつ分かれて戦闘になった。

魔法もりれて、ひたすら攻撃する。

かなり固い。

それでもこちらが斷然有利だった。

盾職はきっちり仕事をこなして、防を固めている。

ダメージをくらっても、ヒカリちゃんのヒールが飛んでくるので安心だ。

『グオォオオ』

オークはびながら消滅した。

「オークのはでかいから張したが、大丈夫だな」

「はい」

アルクの想は問題ないということだ。

が大きく、武もちのオークはいままでとは勝手が違うところもあるけど、十分戦える。

この後も、オークが3匹になったりしたものの問題なく戦闘を続けられた。

「鉄の扉が……」

私は思わずつぶやいた。

「んー。ボスだよね、定番だよ」

「ついにボスですか。気合れませんと」

クルミとサクラちゃんは余裕があるみたいで、會話をしていた。

「じゃあ、扉の前で最後の休憩だ」

アルクの提案でそうなった。

戦闘地域だけれど、行き止まりで敵も出てこない。

お茶をのんびり飲んで、余っていたおの串焼きを焼いて、軽食を摂った。

「お味しいです」

「うまい、うまい」

おはヒカリちゃんはじめ、みんなにも好評だった。

串にさして、塩コショウで焼いただけの素樸な味だけど、それがいい。

リアルではなかなかザ・というじの料理はあまり食べないだろうから、ゲーム獨特だった。

最初は、他に材料も何もなかったので、それしかできなかったけど、今ではみんな、そういうがっつりしたを食べるのも気にっているらしい。

「では、隊長、ご命令を」

アルクにそう言われたので、ゴホンと咳をして発言する。

「ボス攻略を始めます」

まだ掲示版にもWikiにも報の出てないダンジョンボスだ。

張した面持ちで、アルクとサクラちゃんが鉄の扉を開いていく。

中は薄暗く、しかし何もいない。

「とりあえず、中にろう」

アルクの指示で、順番にボス部屋にった。

すると部屋が明るくなり、転移でボスがワープしてきた。

2いる。かなり大きなコボルトと、オークが1ずつだ。

両方とも鎧を著ていて、左手には盾を、右手にはソードを裝備していた。

名前はコボルトキングLv15、オークエンペラーLv17。

流石はボス。それらしい名前をしている。

「2か。分かれるぞ。コボルトはドングリとお米券。オークは警ら隊とヒカリちゃんでどうだ」

「「「了解」」」

すかさずアルクの指示が飛ぶ。

「あー。これは2パーティーは最低いるね。ソロは無理そうだわ」

「戦闘では數の暴力といいますもの」

「そうだね！　自分たちだけで突っ込まなくてよかった」

私たちクルミ、サクラ、ミケの順に意見を言った。

『グオォオオオオオオ！』

オークとコボルトが吠えて、切りかかってくる。

戦闘が始まった。

サクラちゃんは盾で一瞬防ごうとしたのか、左手を上げたがすぐに避けた。

コボルトの剣は固い地面にぶつかり、火花を散らした。

おーすごい。まるでファンタジー映畫みたいだ。

と他人行儀に考えた。

実際、そういうゲームだったと思い直し、今までの溫い戦闘とは違うかもしれないと、気合いをれる。

巨大な敵が剣で切りかかってくるから、凄い迫力だけど、そこまでキツくはない。

きはゆっくりめで、しっかり見ていれば十分避けられる。

ネタが分かれば、怖さもそれほどではなくなった。

ここまで來た私たちだって、長している。経験だってずいぶん積んだんだ。

敵はサクラちゃんを執拗に攻撃している。といっても、上から剣を振り下ろしてくるばかりだ。

サクラちゃんはそれを毎回ギリギリで避けていた。

クルミはその隙に槍を突きれる。相手のほうが大きいので戦いにくそうだ。

メイドのコマチさんは懐に飛び込んで短剣で攻撃している。

私とイナホおじいちゃんは魔法攻撃で後方からしかける。

皆で攻撃しているけど、あまり手応えがない。攻撃が効いていなかったら、撤退も考えなきゃいけない。