《リターン・トゥ・テラ》28話『太信仰との戦闘』
スタースピードを抜け、そして水星付近の宙域へとる。周りにいる味方艦は金星の防衛艦隊だが、主力艦は全て火星に集結しているので、ブリーフィングでは厳しい戦いになるだろうと言われていた。
現狀をモニターで確認する限り、こう著狀態が続いている。ストライカーは戦線に上がっていないのか……?
そう考えているうちに、出撃命令が下り、僕はカタパルトデッキへ機をかす。
エレナから通信がる。
「進路クリアー、オールグリーンです。発進どうぞ。」
「了解した。ブレイブ2、出撃する。」
カタパルトが始する。凄まじい速度で宇宙空間へと飛び出す。
水星と金星に挾まれた宙域、ここで同じ地球國家同士の戦闘が始まる。
部隊ごとに配置につき、作戦に加わる。
マキシが言う。
「こりゃすごい數の信者が集まっちまったみたいだな。無理矢理アームドの適正手でもさせない限り、これほど乗れるやつもいなかったろうに……」
エドワードはそれに対して
「水星の全勢力持ってきたぐらいはありそうだな。雑魚がいくら集まっても雑魚なんだが、今回は士気が違うだろう。危ねぇ奴らには変わりねぇ。さっさと太神の元に返してやらねぇとな。」
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と返す。
グリムは
「ほぼ一般人の部隊……僕にやれるのか……?いや、敵は敵なんだ……!やるしかない……!」
と言っている。
その時、通信がる。
地球軍のチャンネルだが、おそらく敵からだろう。
聲の主は男だった。優しい聲で語りかけてくる。
「行手を阻む者たちよ。どうかお聞きなさってください。」
「我々は墮落した地球國家を変えて、新たな道を切り開きます。」
「それが出來るのが唯一の神、太神様です。」
「太神様こそが、この世界にをもたらすでしょう。」
「太神様こそが正義であり、太神様こそが全てであります。」
「この宇宙にをもたらしたものこそが太神様であり、それは幾多のテラ・フォーミングに貢獻し、人類が生き延びるために不可欠なエネルギーを供給してきました。」
「さぁ!あなた方も太神様を崇めるのです!そして、新たな次元へと共に進もうではありませんか!」
金星の艦隊の命令によって僕らは武を構える。
そうすると聲の主はまた通信をれる。
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「殘念です。太神様の意向に背くと言うのならば、ここで決著を付けましょう。」
「行け!我らが同胞たちよ!太神様の加護の元に!」
その言葉の後、すぐに戦闘が始まった。
マキシは
「説得だけでなんとかなる相手じゃねぇなコリャ……」
と言い、敵機の迎撃へ向かう。
早速、金星の艦の一つが発した。おそらく敵機のエーテライト・オーバーロードだろう。
エドワードは
「前に出過ぎるからだ!言わんこっちゃない!」
と言い、金星の艦隊の撤退行を守るためにいている。
僕とグリムはエレメントを組んで、敵のストライカーを探す。
僕は疑問に思っていた、先程の演説の容をサイに聞いていた。
「サイ、演説の容についてだが……」
「パイロット、殘念ですが、ワタシにも分かりかねます。要するに太はエネルギー供給を続ける星として素晴らしいモノだと言うことしか伝わってきません。このテロ行為とは全く趣旨が違います。不思議な事です。」
グリムはこう言う
「要するに、自分たちの理念みたいなのを押し付ければまかり通るみたいな考えなのかも知れません。一般の人をこれだけ巻き込んでいるのに……。よっぽどおかしい思想を持ってるのはそっちの方だと思うのです。」
「グリム尉の意見に賛です。相手の意見はテロ行為へのこじつけにしかなっていません。」
「なんだかよくわからないが、理解できなくて當然ってわけだな。サイ?」
「その通りです。パイロット。」
「了解だ!」
そうこう話している間に僕らは2機に詰め寄られていた。グリムは1機と戦し、撃破。
僕は乗っている一般人を守るためにストライカーの運能を活かして、翻弄し、1機の両腕と両足、頭部メインカメラを潰す。
「武裝がなくなったなら、もう帰投するんだ!」
それでも相手はおそらくサブカメラを起し、こちらに近づき、エーテライト・オーバーロードを仕掛けてくる。
「クソっ!」
僕はそう言い、コックピットに蹴りをれ、グリムを連れてその場から離する。
大発が起こる。
結局、一般人のパイロットの命を守れなかった。
「サイ。申し訳ない。思った以上に殺さないと言う選択肢が難しい。」
「仕方ありません。パイロット。しかし、一般人の命をなんとかして守ろうとする事は大切なことです。」
その時、アラートが鳴り響く。
ものすごい速度でこちらに近づく機が1機。
武裝は近接武か?
すんでのところで躱す。
敵は宙返りし、水星と太を背にし、ヒートブレードを僕に突きつけこう言う。
「その機、同型機と見けられます。これらの機の力があれば、地球國家に一矢報いる事が出來ます。ああ、どうかあなたも偉大なる太神様の元へ來ませんか?」
僕には何を言っているかわからなかった。
「何を言っているかわからない。太神などいない。お前たちが作り出した、都合のいい存在でしかない。」
男は優しい聲だが、強い口調でこう返す。
「太神様を否定するのですね。確かに、地球國家の軍人で甘いを啜ってるあなた方には理解し得ないかもしれません。」
「しかし、我々の事を理解しようともしない姿勢には憾ではあります。」
「その機ごと生捕にし、我々への仲間へと引きれるべく、私はあなたと戦います。」
そう言うと、高速でこちらに突っ込んでくる。
僕はグリムに
「巻き込まれると危険だ!なるべく他の敵機が近づかないように、離れていてくれ!」
と告げ、敵の攻撃をシールドでけ止める。
しかし相手の武裝はヒートブレード。シールドが溶斷される。
ハードポイントから溶斷されたシールドを切り離し、相手に投げつける。
相手はそれを躱し、また距離を詰め、ヒートブレードで攻撃を仕掛けてくる。
「太神様を背にし、私は力を得ています。きっとあなたは負けます。そして、おとなしく鹵獲されてください。」
「サイ、水星のストライカーにはそんな裝備が備わっているのか?」
「いいえ、パイロット、あれは神論と言うものです。」
「神論?」
「パイロット、説明は後です!」
ヒートブレードの連続攻撃を躱しながら、反撃のチャンスを伺う。
相手のパイロットは思った以上に手慣れだ。
しかし、こちらは追加裝備を施したストライカーセカンド、機能ならこちらが上を取っているはずだ。
ブースターを點火。相手との距離を取り、対アームド用ライフルで攻撃を加える。
「小癪な……!」
敵はし冷靜さを欠いて、また近づいてくる。
後退を続けながらアサルトライフルを撃ち込む。
いくら頑丈なストライカーと言えど、ある程度ダメージは與えただろう。
僕は目の前のストライカーの事しか考えていなかった。
グリムを別行させたのは失敗だったのかもしれない。
サイが告げる。
「パイロット、敵機、2機接近。危険な狀況です。」
「なに……!ステルス機能か!」
敵の男から通信がる。
「うまくい込みましたよ。さぁけてください。電磁ネットを。」
最初から敵の作戦だったようだ。うまく乗せられてしまった。
敵機2機のバズーカから電磁ネットが放たれる。
躱す事が出來ず、直撃。電流が流れる。死にはしない程度だが、が麻痺し、機の電気系統もおかしくなる。サイのプログラムもシャットダウンしてしまう。
「水星に連れて帰り、太信仰の全てをお教えします。あなたもきっと、わかってくれるはずです。」
くことも、口をかすこともできない。味方に通信を送ることもできない。
ストライカーを強化してもらって
必ず水星の囚われた民間人を守ると約束したのに
こんな終わり方は……
あってたまるか……
29話へ続く
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