《リターン・トゥ・テラ》40話『リターン・トゥ・テラ』
インペリアル・ロイヤル・ガードを全機撃墜したからと言って、戦爭が終わったわけではない。
むしろ、ここからが本番なのかもしれない。
この戦爭の源は間違いなくヴィンセント皇帝だ。
アルファを倒し、パイロットリンクのフィードバックによってけなくなってる僕の元に仲間が來てくれる。
「坊主!よくやった!信じとったぞ!」
「エーテライトエンジンの発が見えたからヒヤっとしたぜ。にしても、よくやったな。」
「ケイくん!凄かったですよ!切り離したブースターを囮に使うなんて!」
3人はそれぞれ僕に言葉をかけてくれる。
「みんな、ありがとう。」
「でも、まだやる事が殘っている。」
「この戦爭を終わらせる為に、また協力してほしい。」
*
管制機から通信がる。
「こちら管制機プロヴィデンス・アイ。さぁ、ペイバック・タイムだ。」
「4機の脅威となるアームドは全て排除された。」
「全アームド、全艦隊に継ぐ。撤退を開始する前に銀河帝國艦隊への攻撃を開始する。」
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「さぁ行くぞ。進撃せよ!」
生き殘った月面艦隊、そして後方に待機していた金星の艦隊、全ての戦力が銀河帝國艦隊を追い詰める為に前進を開始する。
僕らブレイブ隊は、一度地球付近に避難していた宇宙空母ツクヨミから補給をけていた。
そこで僕らは、ビーム・ブラスターをけ取る。
ツクヨミの艦長は「これが最後ってんなら、出し惜しみは無しで行こう。一番活躍している部隊に、一番良い裝備を。」と言ってくれた。
先ほどの戦闘で、カタパルトが壊れてしまい、打ち出すことはできないが、ブースターの余りはまだあったようで、それを裝著し、出撃する。
僕らが到著する頃には、艦砲撃戦が始まっていた。総力戦だ。
アームドのエーテライトエンジンの発、艦船のエーテライトエンジンの発が近いところで耐えずに起きている。
「このまま押し切れますかね?隊長。」
エドワードがマキシに尋ねる。
「だいぶさっきの奴らにこっちはやられちまったからなぁ。ワシらの働き次第、かもしれんの。」
おそらくビーム・ブラスターを裝備したアームドは僕らだけだ。
「まったく、こんな役回りばっかりだ。最後の最後まで。なぁグリム?」
「しょうがないじゃないですか。エドワードさん。僕らはストライカーを抱えてるんですから。」
「ツレねぇヤツだな。おい!ケイ!」
エドワードに話しかけられる。
「どうした、エドワード。」
「いや、さっきっから黙ってるからよ。なんか不安なことでもあんのかと思ってな。」
それに対してマキシが
「お前さんが無駄口ばっか叩いてんだろうが!」
と言う。
僕は
「すまない。エドワード。この先の事を考えていた。」
「仮に僕らがヴィンセント皇帝を撃ったとする。それで、銀河帝國はどうなる。」
エドワードは呆れたように
「まだ終わってもないのにそんな事考えてどうする?全部終わってから考えろ。」
「世直しってのは、お偉いさん方がなんとかしてくれんのよ。俺らは汚い部分を掃除して、お偉いさんが綺麗になったとこをでる。そんなイメージだ。」
グリムから聲がかかる。
「そろそろ敵艦隊の集型に突しますよ!」
今度はマキシから聲がかかる。
「お前ら!無駄口はここまでだ!突するぞ!」
敵艦隊からのロックオン。しばらく警報は鳴り止まないだろう。
*
僕らは集しながら進み、敵艦船に攻撃を加えていく。
前にタイプ・ムーンが攻撃を加え続けていた事もあって、月面艦隊よりはまだ數は多いが、それなりに敵艦船の數はなくなっていた。
アームドもほぼ放出しているのか、追撃もなく、対空防と対空ミサイルだけが脅威だった。
僕らは順調に數を減らしていく。
そんな中、1隻の大きな戦艦がきを見せた。
おそらく撤退をしようと船頭を後ろに向けようとしている。
「サイ。おそらくあれが。」
「そうですね。パイロット。」
「撤退はさせない。」
僕は他の3人に通信を送る。
「撤退しようとする大きな戦艦を見つけた。おそらくあれが、ヴィンセント皇帝の乗った戦艦だ。スタースピードにる前に叩く。」
「坊主!流石に無茶だ!ありゃ集型の中心だぞ!」
マキシから通信が返ってくるが、
「僕がやらなければ誰がやる。」
そう言って僕はブースターユニットを最大まで點火する。
「待て!死ぬ気か!」
エドワードがそう言うが、事態は一刻を爭う。
僕は仲間の元から飛び去る。
「戦データリンク、パッシブ。パイロット行くのですね。」
「サイ、多分こうするしかなかった。」
「パイロット、ワタシはパイロットの判斷に委ねます。」
「じゃあ最後まで付き合ってもらうぞ!サイ!」
「リンクシステム、最大!」
「リンクシステム、最大化を承認。かかる負荷に備えてください。」
僕らは宇宙を駆ける。
迫り來る激しい対空迎撃とミサイルの雨。
リンクシステムは最大だ。機を手足、そのものみたいにかせる。
それでも足や腕に被弾するほどの激しい攻撃。
ミサイルはできるだけ引きつけ、フレアを放出。
なんとか回避に功する。
遂に撤退を開始している大きな戦艦の前に辿り著く。
僕はすかさず、ビーム・ブラスターを構え、エンジン部分にロックオン。
閃が放たれる。
著弾。
しかし、まだ戦艦はいている。
しエンジンの位置から外れたか。
荷電粒子再充電。
しかし、もう僕にも限界が來ようとしていた。
対空迎撃が僕を襲う。
ストライカーの両腳が吹き飛ぶ。
ブースターの羽も壊れる。
霞む目でロックオンの照準を合わせる。
「當たれぇー!」
もう一度ビームを発する。
命中。
大発が起きる。
もう僕はけなかった。
僕はそれに巻き込まれた。
*
「……ロット。」
「パイロット。」
「目を覚ましてください。パイロット。」
「……サイ。僕らは……。」
「モニターはボロボロ、でもワタシが頑丈な腕でコックピットブロックを守ったことによって、なんとか生還しました。」
「やはり、先ほどのは敵の旗艦だったようで、倒された事により、銀河帝國軍は戦意喪失。信號で降伏すると伝えてきたそうです。」
「パイロット。戦爭は終わりに近づいています。後は銀河帝國領のコロニー、都市の解放。でも、おそらくそれはすぐに終わるでしょう。そして、そこでが流れる事も無いと思います。」
「戦いは終わったのです。パイロット。」
「今、マキシ隊長たちが、こっちに小型船を向かわせてるそうです。ワタシタチを回収しに來てくれるそうですよ。」
僕はやっとかせるようになったで、無理やりコックピットハッチを開ける。
そうすると、確かに小型船がこっちに近づいてくるのが見えた。
デブリが多いからゆっくり、ゆっくりとだが、僕らを迎えに來てくれた。
サイが僕に言う。
「さぁ、帰りましょう、地球へ。パイロットも一人のヒトとして。ヒトの生まれた地へ……。」
そうか。
僕は。
地球で、夜空を見てみたかったんだ。
次回、最終話へと続く。
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