《外れスキル『即死』が死ねば死ぬほど強くなる超SSS級スキルで、実は最強だった件。》タンジュンに長生きを求めるのは間違っているだろうか。

※※※

國を滅ぼす。

気にらないものを滅茶苦茶にする。

そっか。

そうすればよかったんだ。

気にらない両親も。

気にらない學校も。

気にらないギルドも。

そして、気にらないこの國も。

「簡単なことだったんだ!」

目の前の相手を、僕はナイフで一突きにした。

「なぜ、俺の攻撃を躱せたんだ……!?」

「それも簡単な話、僕は死ぬ気でやってるからだよ」

ずるっ、と相手は地面に倒れこむ。

こいつのスキルは確か、【追尾(ストーカー)】。遠距離攻撃に追尾能を加えるスキルだ。

この相手に対して僕は十四回くらい死んで、十五回目の今やっと倒した。

五で割り切れてキリがいい。狙ってたわけじゃないけど。

ちなみにどうやって倒したかというと、要は相手の攻撃は追尾してくるだけで遮蔽を貫通するわけじゃないから……っと。

これ以上は言葉にしづらいから説明するのはやめとく。

お互いに時間の無駄だしね。

『おめでとう、さすがえーくん。相手が初対面の敵(・・・・・)とは思えない戦いぶりだったわ』

信魔法(テレパス)でミアの聲が僕の脳に直接送られてくる。

それにしても『初対面の敵』か。

まあ、僕以外にはそう見えちゃうから仕方ないけど。

「これで僕は同期を何人殺した?」

『今ので4人目。一人當たりにかかる時間はだんだん短くなってる』

「で、僕らの同級生は全部で何人いるんだっけ」

『120人ね』

「30分の1は倒したわけだ」

『正確に言えば、私たちを除いて118人。59分の2ってところかしら』

「細かいよ、ミア。君のと同じで」

『小児者(ロリコン)相手にはそっちの方がいいのよ』

「ふーん。僕は大きい方が好きだな」

『あんなの異常よ。人間じゃないわ。二足歩行をするが上半に過剰な重量を追加する必要なんて、私には分からないけどね』

に対する嫉妬がすごい。

「ミア博士の生學的な知見の広さにはいつも驚かされるよ。それじゃ、帰りのルート指示をお願いする」

『そのまま直進』

「あの、川に落ちるんだけど」

の大きいにしか興味ないような奴は、川に落ちて死ね』

「言ってなかったけど、実は僕貧の方が好きなんだ」

『背後の路地にって右に。その後直進、ルートの3番を通って私の部屋まで。早く帰ってきてね。待ってるわ』

「了解」

僕らが出會ってから、5日。

僕らは、とりあえず同級生から始末していくことにした。

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