《外れスキル『即死』が死ねば死ぬほど強くなる超SSS級スキルで、実は最強だった件。》あぶな荘のデッドな即死 その⑤

「目くらましのつもりか!?」

「そうかもね!」

のせいで視界は悪い。

だけど、関係ない(・・・・)。相手も條件は同じだ。

それに、僕の攻撃は相手に通る(・・・・・・・・・・)。

「【追尾(ストーカー)】!」

僕は床に散らばっていたテーブルの鋭利な破片を拾い、ロットのいるだろう方向に投げた。

破片は綺麗な弧をを描いて、の舞う部屋の中を飛んでいく。

「なめるんじゃねえ!」

白い靄の向こうで、何かが叩き割られる音がする。

多分ロットが、僕の投げた破片を砕いたのだろう。

別にそれで構わない。

敵の位置は摑んだ。

攻撃してこないってことは、相手はまだ僕の位置を把握できてないってことだ。

やれる。

今度こそ一撃で決める。

「【死線(デッドライン)!】」

ロットの背中が見えた。

完全に死角を取った。

僕の背後の鎌がロットめがけて振り下ろされる。

だけど、その鎌が當たる直前、

「やっぱりてめえは落ちこぼれだな!」

「!」

「【切斷(キル・ユー)】!」

ロットは僕の方を振り向きもしなかった。

だけど、その攻撃は尋常じゃなかった。

ロットを中心に、酒場全が切り裂かれていく。

まるでロットから全方向に無數の刃が放出されているように。

っていうか、多分、実際そう(・・)なんだろう。

そして、その中心部近くにいる僕のは、見る見るうちに細切れにされてしまっていた。

指先が、腕が、肩が、膝が、太が、脇腹が、肺が、千切れ飛沫とともに弾け飛ぶ。

圧倒的な破壊。

猟奇的な玉砕。

「これは、僕じゃなくても死ぬ……」

そう呟いたとき、僕は死んでいた。

そして生き返っていた。

目の前で小麥の大袋が引き裂かれ、酒場全が真っ白になり、何も見えなくなる。

敵の攻撃、一発ずつしか撃てないってわけじゃないらしい。

さっきので決めるつもりだったけど仕方がない。

打開策が見つかるまで、長期戦覚悟でいく。

「目くらましのつもりか!」

「さっきまではね!」

とりあえず僕は、死ぬ前(・・・)と同じように、機の破片を拾って投げた。

その破片は、案の定ロットによって砕かれた(音がした)。

「落ちこぼれがいくら頭を使ったって、結局は淺知恵なんだよ!」

ロットが怒鳴り、見えない刃を放つ。

いや、正確には、見える(・・・)刃だ。

ロットの刃は空中に舞ったを巻き込みながら、僕に迫ってくる。

見えるなら、躱せる。

たとえ音速で迫るような攻撃でも、何度も死んでステータスの上昇した僕なら、躱せる。

僕のすぐ橫をロットの攻撃が通り過ぎ、酒場の壁を滅茶苦茶にした。

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