《外れスキル『即死』が死ねば死ぬほど強くなる超SSS級スキルで、実は最強だった件。》シンダラリセット その④

「うそ、だろ……!?」

ここに來るまで、誰かとすれ違った覚えはない。

だとしたら。

敵が探知魔法から巧妙に逃れているわけでも、ミアの頭がおかしくなったわけでもない。

本當に、廊下には誰もいない(・・・・・・・・・・)ということだ。

じゃあ、この攻撃はどこから、誰がやってるっていうんだ!?

よく見れば、扉の前にはあの銀の球が浮かんでいた。

まるで僕が來るのを待っていたように、球は加速し始める。

球は、床や天井に跳ね返り、そして僕の心臓を貫いた。

が噴き出し、不意に目の前が暗くなる。

やばい、が足りない。

僕が床に膝をついた瞬間、僕の腹部を、背中側から何かが貫いていった。

あの銀の球だ。

「チッ……」

いつの間に僕の背後に……?

僕は死んだ。

そしてまた生き返った。

あの、ドアノブに手をかけた瞬間に。

このドアを開ける前に、もう一度考えを整理したほうがいい気がする。

「……ねえ、ミア」

『なにかしら、えーくん』

「ミアの探知魔法に敵が引っかからない可能ってある?」

『ほとんどゼロに近いわ。私の探知魔法は、私が獨自に改良を重ねたものだもの。溫、音、あらゆる方法で人間を見つけ出すわ』

「ええと、毒の影響でそのどれかに不合が起きてる可能は?」

『もしそうだとしたら、毒が私の脳神経を侵し始めてる証拠ね。早く解毒剤を持ってきて』

「可能は否定できないってこと?」

『ねええーくん、私が狂っているかどうかなんて、私自には判斷できないわ』

「なるほどね。よく分かった」

結局、ミアが間違ってる可能もあるってことか。

そして、ミアほど正確に探知魔法が使える人もそうはいないってことだな。

だったら。

今までの戦記録から考えるに。

僕の想定が正しければ。

「やりようはある」

『どうしたの?』

「敵を倒すよってことさ。【切斷(キル・ユー)】」

僕は目の前のドアを切り裂いた。

そして。

あの見えない刃を、僕は、全方位に放った。

舗裝された廊下がズタズタに切り裂かれていく。

それから、あの金屬音が聞こえてきた。

銀の玉が僕の正面に迫る。

さっき、僕が廊下の突き當りにいたときよりも狙いは正確だ。

なら、必ずこの球は僕の心臓を狙っている。

狙われた位置が分かれば躱すのも簡単だ。

僕が橫へを逸らすと、球は僕を通り過ぎて行った。

「ほら、出て來いよ。そこにいるんだろ(・・・・・・・・)。それとも、このスキルがお前を切り裂くのが早いかな」

    人が読んでいる<外れスキル『即死』が死ねば死ぬほど強くなる超SSS級スキルで、実は最強だった件。>
      クローズメッセージ
      あなたも好きかも
      以下のインストール済みアプリから「楽しむ小説」にアクセスできます
      サインアップのための5800コイン、毎日580コイン。
      最もホットな小説を時間内に更新してください! プッシュして読むために購読してください! 大規模な図書館からの正確な推薦!
      2 次にタップします【ホーム画面に追加】
      1クリックしてください