《外れスキル『即死』が死ねば死ぬほど強くなる超SSS級スキルで、実は最強だった件。》能蕓無・ノーライフ その③

シロはふらつき、そして後ろ向きに倒れた。

「……ミア、聞こえる? まだ無事?」

だけど、僕の呼びかけにミアは答えなかった。

一瞬、冷たいものが僕の背中に走った。

でも、よく考えれば、この部屋の中ではスキルも魔法も使えない。

一時的に信魔法が途絶えてしまっているんだろう。

ミアのことが心配……では、ある。

一刻も早くこいつを片付けて、ミアのところに戻りたい。

いくらミアでも、今度こそパンツの一枚や二枚快く見せてくれるだろう。

まあ、ミアのパンツにそこまでの興味はないんだけど。

「お友達のことが心配かい、えーくん」

シロは、鼻を右手で押さえながら立ち上がる。

「まあ、心配と言えば心配だよ」

「そうか。だけど、信はさせないよ。君にボクだけを見てもらえるように、この部屋の中では魔法が……」

「分かってるよ、そのくらい。いちいち説明してくれなくて結構だ」

「説明しないと、公平を欠くと思ってさ」

「それは公平なんかじゃない。あんたが僕をバカにしてるだけだ」

「おっと、これは失禮したね。しかしえーくん、話は変わるけど、仮にボクを倒したとして、それから君たちはどうするつもりなんだい?」

シロのおしゃべりは止まらない。

僕はそんな彼の顔面目掛けて蹴りを放った。

隙だらけに見えたシロだったけど、彼は予想外にも僕の攻撃を躱し、気づけば蹴り飛ばされていたのは僕の方だった。

「……!?」

僕は壁に叩きつけられ、せき込んだ。

「えーくん。確かに君の護績はそれなりに良かった。君の學生時代のデータを見させてもらったからね。でも、それだけで勝てると思ったのかい? ボクは、こう見えても殺しのプロだよ」

「じゃあやっぱり、結局自分に有利なルールで戦ってるってわけ? 公平だって言ってたのは言い訳かな?」

「まさか。スキルを使えばさらに実力差が広がるよ。公平な価値観のもとで、君が勝つことができる可能が高いルールを模索した結果がこれさ」

「あんたやっぱり、僕をなめてるね」

「まさか。ただならぬ興味はあるけどね」

「そういうあんたの慢心を殺すのが、僕だよ」

「楽しみだ。早くボクを殺してくれ。死ぬことを教えてくれ」

「…………」

や、やりづらい。

そして何より、こいつを倒す方法が分からない。

では、シロの方が上なのか?

だとすれば、今度こそ本當に死んでしまいかねない。

くっそー、ムカつく。

やられっぱなしっていうのは、本當にムカつく。

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