《外れスキル『即死』が死ねば死ぬほど強くなる超SSS級スキルで、実は最強だった件。》人生は衰退しました その①

※※※

「で、ミア。元気になった?」

「おかげさまでね」

ゆったりしたワンピース姿のミアはベッドの上に座ったまま、赤い瞳で僕を見下ろした。

解毒剤の効果は抜群。

あんなに悪かったミアの顔もすぐに良くなった。

「いやー、大変だったよ。いつ殺されてもおかしくない強敵ばかりだった」

「お疲れ様、えーくん」

「本當に疲れたよ。しばらくはベッドの中で過ごしたいね」

「……私と?」

「冗談よしなよ。人と一緒に寢るなんて僕は絶対嫌だね。プライバシーの侵害だ。寢ているときくらい一人にさせてよ」

「ん……」

ミアが眉を顰める。

何か変なことを言っただろうか。

それからしして、

「ねえ、えーくん」

「なに、ミアちゃん」

「これから私たち、どうするの?」

「僕らの將來を?」

「違うわ。ここにいたらまた狙われるかもしれないってこと」

「確かにそうだね。僕はミアが決めたことに従うつもりだけど」

「そう。それなら、この部屋を、いいえ、王都から離れたほうが良いと思うわ。ここは國家の中樞……いわば、敵の腹の中だもの」

「なるほどね。真っ黒な場所に僕らはいるわけだ。じゃあ、どこに行く?」

「問題はそこなのだけれど……」

「どこにもいかせないぞ☆ お前たちはここで殺されるんだ。この私……【劇薬の緑(グリュン)】の手によってな☆」

聞きなれない聲に振り返ると、そこに立っていたのはあの拘束だった。

あれ、こいつ、殺したはずじゃ……。

「ナイフで刺しただけで私を殺したと思うなよ☆ えーくんがここに戻ってきたということは、【異能力者処理統括機関(ファーバ)】は壊滅したということだろ? 実は私の正は【異能力者処理統括機関(ファーバ)】がしくじった時のために用意されたサブだったのさ。奴らとは直轄機関が違う。ふっふっふ、驚いたか、えーくん。この國には奴らのような機関はいくつもあるんだよ。君たちはそのほんの一部にれたに過ぎな……」

「うるさいよ、あんた」

僕は、拘束の首筋を【切斷(キル・ユー)】で切り裂いた。

を吐きながら、が目を見開く。

「わ、私を傷つけたね☆ えーくん。想定通りだ☆」

「何が?」

「想定通り、君たちはここで死ぬ☆」

「え?」

気が付けば、辺りには甘い匂いが漂っていた。

「……えーくん、マズいかもしれないわ」

「どうしてさ、ミア」

「敵の能力が薬品をる能力なら、この匂いは……」

「もう遅いさ☆ 死ね☆」

ぶ。

同時に、僕らの部屋は大発を起こした。

一瞬でが焼ける。

ああ、マズい。

死ぬ。

    人が読んでいる<外れスキル『即死』が死ねば死ぬほど強くなる超SSS級スキルで、実は最強だった件。>
      クローズメッセージ
      あなたも好きかも
      以下のインストール済みアプリから「楽しむ小説」にアクセスできます
      サインアップのための5800コイン、毎日580コイン。
      最もホットな小説を時間内に更新してください! プッシュして読むために購読してください! 大規模な図書館からの正確な推薦!
      2 次にタップします【ホーム画面に追加】
      1クリックしてください