《外れスキル『即死』が死ねば死ぬほど強くなる超SSS級スキルで、実は最強だった件。》人生は衰退しました その②
そして――生き返る。
「これから私たち、どうするの?」
気が付けば僕の目の前にはミアがいて、さっきも聞いたようなことを言っていた。
さて、ちょっと狀況を整理しよう。
なぜかあの拘束のが生きていた。
言われてみれば確かに殺したつもりにはなっていても、死を確認したわけじゃない。ついでに、死もいつの間にかなくなっていた。
つまりあのは、死んだふり(・・・・・)をして、僕らを殺す機會をうかがってたわけだ。
うーん、不覚。
「あのさミア、質問はしないで答えてしい。甘い匂いのする薬って存在する? あるならその特徴も教えてしいんだけど」
僕が言うと、ミアは不思議そうな顔をして、
「名前は憶えていないけれど、授業で習ったような気がするわ。しの衝撃でも発するとか」
「ふーん、なるほどね」
おそらく今頃、あのは僕らの背後に迫っているだろう。
でも、先手を取って殺してしまえば、きっとまたあの発が起こるに決まっている。
そうなれば、僕だけじゃなくミアも死ぬ。
それはちょっと嫌だ。
だとしたら、こういうとき、取るべき手は一つ。
「それからもう一つ質問。この部屋の下って何があるっけ?」
「別の部屋があるだけよ。アパートだもの」
「なるほどオッケー。ミア、えーと、グルツおじさんからもらったお金って、今どこにある?」
「ベッドの下よ」
「それじゃあ、ちょっと出して見せてくれないか?」
できるだけミアが、僕らの背後にいるであろうに気付かないように視線を導する。
こっちが気付いていることに気付かれると、相手の不意を突けないからだ。
「……?」
やはり不思議そうな顔を浮かべたまま、ミアはベッドの下に手をれて、何かを探し始めた。
そして、いくつかの札束をとりだす。
よし、準備(・・)は完了だ。
僕は背後を振り返った。
そこにはやはり、あの拘束のが立っていた。
が笑う。
「気づいてくれるのを待ってたぞ☆ えーくん。ナイフで刺しただけで私を殺せたと思うなよ。しかしお前たちはこれで、元老院さえ敵に回したことになるな。その恐ろしさをとくと……」
「ごめん、僕、の子と喋るの苦手なんだ」
答えると同時に、床を強く踏む。
すると、ちょうどが立っている部分の床が抜け(・・・・)、はそのまま下に落ちて行った。
拘束のがいるであろう部分を、あらかじめ【切斷(キル・ユー)】で脆くしておいたからだ。
下の階から悲鳴が聞こえてくる。
見えない刃って結構役に立つな。サンキュー、急転直下こぼれのエリートさん。
「な、何!? 何が起こったの、えーくん?」
「いや、気にしないで。それよりミア、逃げるよ」
「逃げる?」
「そう、この王都からね」
僕は、まだ事態を飲み込めていないような表のミアを抱きかかえ、部屋の窓から外へ飛び出した。
第五章「閃編」はこれにて完結です!
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