《外れスキル『即死』が死ねば死ぬほど強くなる超SSS級スキルで、実は最強だった件。》ザコの旅 ~a deadful world~ その②

「え?」

「え?」

「それは、実家にご挨拶ということなの? 私、寢間著なのだけれど大丈夫かしら」

「関係ない。隠れ家として使わせてもらうだけだからね」

「でも、ご両親がいらっしゃるのよね?」

「まあ、僕がなんとか(・・・・)する」

「説得するの?」

「いや……僕は今まで何度も死んじゃうような目にあって、そして実際何度も死んでるんだけど、僕の両親は何もしてくれなかったわけだよね? そういう意味じゃ、僕はもう自立してるわけなんだよ」

「住んでるところは私の家で、使ってるお金も私のお金なのに?」

「君の家からはもう出てきたし、お金だって今はグルツおじさんのお金だろ? 確かについ最近までは君の言う通りだったさ。でも今は違う。過去に囚われるのは良くないと思うな、ミア」

「嫌だったとは一言も言ってないでしょ? どうしてそんな意地悪な言い方するのよ」

「僕が意地悪だからだよ。そんな僕の世話を焼いてくれるの子がいつも傍にいてくれて、僕は幸せ者だなあ」

「それで? 自立した意地悪なえーくんは、ご両親をどうするつもりなわけ?」

「ミア、そもそも僕らの目的は何?」

「目的? ……ああ、そういうことなの」

ミアが何かに気付いたように僕の顔を見る。

「もう一回聞くけど、僕らの目的は?」

「私たちにひどいことをしてきた人たち、そしてこの魔導王國への復讐よ」

「だろ? だったら、僕が両親に復讐したっ(・・・・・・・・・・)ていいわけだよな(・・・・・・・・)?」

「……それはえーくんが決めることよ」

「僕は両親に復讐できる、僕らは隠れる場所も手にる。いいこと盡くしじゃないか」

家の場所はなんとなく覚えていた。

帰巣本能というやつだろうか。

だとすれば、僕のがあの場所(・・・・)を帰るべき場所だと認識しているということになる。

なんか嫌だな、それ。

気が付けば、僕らは雑木林の中を歩いていた。

「えーくんのお家は、この辺りなの?」

「ここを抜けた先だよ。そう何度も通ったことはないはずの道なのに、案外覚えてるもんだね」

「このくらい人里から離れているなら、安全かもしれないわね」

「多分、うちの両親も人付き合いが得意ってわけじゃなかったんだと思うよ。そうじゃなきゃ、こんな不便な場所に住まないだろうし」

そんな他もない話をしているうちに、僕らは雑木林を抜けた。

「ほら、ミア、そこにあるのが……」

と、僕が、僕の家のあるだろう場所を指さしたとき。

僕は自分の表が固まるのをじた。

そこにあったのは家などではなく、ただの瓦礫の山だった(・・・・・・・・・・)からだ。

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