《外れスキル『即死』が死ねば死ぬほど強くなる超SSS級スキルで、実は最強だった件。》デッドでハザード その①

※※※

「うう……」

男が目を覚ます。

「よく寢てましたね。いい夢見れましたか?」

「なんの真似だ、ガキ。この縄を解きやがれ」

椅子に縛り付けられたまま、男は僕を睨みつけてきた。

「申し訳ないんですけど、その縄は魔法で強化してあるらしくてですね、僕じゃ解けないんですよ」

僕は、部屋の隅の方からこちらを伺うミアに視線を向けた。

部屋の中は明かりをかなり絞ってあって、辛うじてものが見える程度の明るさだ。

さて。

始めるか。

あんまり気は進まないけど。

「てめえ、何をする気だ?」

しお話をするだけです。僕の質問に答えてくれたら、縄を解いてもらうようにしますよ」

「質問?」

「そう。いくつか用意してきたので、できればすべてに答えてしいんですけど」

「尋問ごっこか? ガキのままごとだな」

「……とりあえず一つ目。あの家を壊したのはあなたですか?」

「何のことか分からねえな」

僕は、男の左手の小指、その第一関節から先を【切斷】した。

一瞬遅れて、男の顔がゆがむ。

「い、痛え! てめえ……!」

「目の前にいるには、首都シュルルツで大活躍した殺人鬼だということをお忘れなく」

「ただで済むと思ってんのか!? 俺はギルド所屬の冒険者だぞ!」

「へえ、やっぱりそうだったんですね。いや、そうじゃないかと思ってたんですけど」

「チッ……!」

「これから僕はあなたの指を小指から親指にかけてしずつ切り取っていくつもりです。手が終わったら、次は足の指。安心してください。一通り切り終わったらもとに戻してあげますよ。魔法が得意な友達がいるんでね。それからもう一度、小指から切り落としていく」

「何が目的だ?」

次は、男の薬指の第一関節を、僕は切り落とした。

男がく。

「質問する権利があるのは僕の方だということをお忘れなく」

「ふざけんじゃねえ! 放せ!」

僕は、できるだけ慎重に、暴れる男の鼻先にれた。

瞬時に男の鼻が変形する。骨が々になったからだ。

「あッ」

聲にならない聲を上げる男。

「……幸か不幸か、僕は何度も死にかけてましてね。どこをどうやられたら(・・・・・・・・・・)人間が死んじゃうかなんてことも、最近は分かって來たんですよ。できるだけ早く話したほうがいいと思います。死ぬような痛みをできるだけ長引かせる方法も僕は知ってるし、何より、ならともかくいい年したおじさんが痛がってる姿を見ても、僕は嬉しくないし興もしない。さあ、早く質問に……」

続きの言葉を言おうとして、やめた。

男はもう、白目をむいて気を失っていたからだ。

「ねえ、ミア、代わってあげようか?」

「遠慮しとくわ。私、えーくんほどヒトを傷つけることに慣れてないもの」

ミアは僕らの方から目を逸らしながら、そう言った。

僕だって好きでやってるわけじゃないんだけどな。

勘違いしないでしいな。

……家を壊されてたのが、ちょっと(・・・・)気にらなかっただけなのに。

※※※

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