《外れスキル『即死』が死ねば死ぬほど強くなる超SSS級スキルで、実は最強だった件。》だから僕は、長生きができない。 その②

※※※

「ところでさ、ミア」

「どうしたの、えーくん」

部屋に戻って、飛び散ったなんかを片付け、僕らは一息ついていた。

「魔法って何ができるの? 練習したらミアみたいにどんな魔法も使えるようになるわけ?」

ミアは何かを考えるように赤い瞳を僕から逸らし、そしてもう一度僕に視線を合わせた。

「魔導學校で習わなかった?」

「習ったよ。でも、魔法が僕のことを嫌いだったみたいでね。ほとんどにつかなかったんだ」

「ふーん」

「だからさ、もしミアが僕に魔法を教えてくれたら、もし敵が魔法を使ってきたときに対抗できるかなと思って」

「えーくんは、回りくどい話し方は嫌い?」

「あんまり好きじゃない」

「そう。じゃあ、結論から言わせてもらうわ」

「うん」

「はっきり言って、えーくんが魔法をに著けるのは無理だと思うわ」

「なんでさ。30歳を超えて貞だとみんな魔法が使えるようになるんじゃなかったの?」

「本気で言ってるの?」

「いや、本気っていうか、一縷のみを懸けていたと言えば懸けていたんだけど」

小さくため息をついたミアは、そのまま座っていたベッドに橫になった。

ってんのか?

しかし、殘念ながら僕には行為(・・)に及ぶような度もなければ、超絶テクニックの持ち主ってわけでもない。

今回は見送らせていただく。

ふっ、命拾いしたな。

……一人で何言ってんだ、僕。

「いい、えーくん。魔法というのは、初めて使ったその時に適が分かるの。できる人は最初からできるし、できない人はいつまでたってもできない。そういうものなのよ」

「えーと、要するに、貞はいつまでたっても貞なのと同じってこと?」

「……そういうものよ」

「そういうものか」

「そう。でも、その意味じゃあの強化薬(ティルフィング)という薬は凄い可能を持っていると思うわ。魔法の制約を一部解除するなんて、元老院クラスじゃないと不可能だもの」

「そういえば、ミアは魔導學校を卒業したあと、どうするつもりだったんだっけ?」

「本當は魔法の研究機関に行く予定だったの。種族のことがバレて、駄目になっちゃったけどね」

「ミアもなかなか運がないよね」

「生まれる場所は選べないものね。私の場合、恨んでばかりはいられないけれど……それも全部(・・)この魔導王國のせいだわ」

ぎり、という音が僕に聞こえるくらい強く、ミアが歯を噛み締める。

「僕の両親のせいで妙な足止めを食っちゃって悪いね」

「気にしないで。強化薬(ティルフィング)の製造元は、私も気になることだもの」

と、その時、ミアが眉をひそめた。

「どうしたの?」

「ロプテさんから通信が來たわ」

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