《外れスキル『即死』が死ねば死ぬほど強くなる超SSS級スキルで、実は最強だった件。》だから僕は、長生きができない。 その③

あの人をギルドに帰してから、まだ一日も経っていない。

何かあったんだろうか。

「……分かった、僕と繋いでくれ」

「ええ、了解」

『おい、殺人犯。ラギリルと會う手筈が整ったぜ』

ロプテさんの聲が頭の中に飛び込んでくる。

「思っていたより早いですね。どうしたんです?」

『もたもたして殺されちゃ敵わねえからな。とにかく、今夜だ。今夜ギルドの資搬口付近にラギリルを呼び出す。絶対に來いよ』

「絶対? やけに乗り気じゃないですか。何か心境の変化が?」

『いや……まさか。とにかくさっさとこの仕事を終わらせちまいたいだけさ。ちょうど強化薬(ティルフィング)のけ取りも同じタイミングで行われる。薬のことが知りたけりゃ、運び屋にでも聞いたらいい。それ以上のことは俺にも分からん』

「分かりました。とにかく今夜ですね?」

『ああそうだ。……以上だ』

「はい。それでは今夜。いい夜にしましょう」

僕はミアに合図をして、信魔法をオフにしてもらった。

「話が早くて助かるわね」

「さあ……あの男のきに、妙な點はなかった?」

「別れてからずっと監視は続けているけれど、気になるところはなかったわ」

「ふーん」

妙に協力的なのは気になるけど、とにかく行ってみないことには分からない。

とにかく今夜、ギルドの資搬口とやらに集合というわけだな。

「それじゃえーくん、夜まで何する?」

「何するって、休憩とか?」

「それもいいかもしれないけど、私、お腹空いちゃったわ」

「……確かに、この街に來てから何も食べてないね」

食べてる暇もなかったけど。

「近くにお店はないかしら? 私もずっと寢間著を著てるわけにもいかないし」

「言いたいことは分かった。でも、僕らは追われるなんだよ。自由に買いなんかしちゃっていいのかな」

「ロプテさんの反応から考えると、私たちの顔まではまだ知られていないみたいよ。大丈夫だわ。大丈夫よ」

「本當?」

「それに、いざというときには」

「いざというときには?」

「えーくんがなんとかしてくれるでしょ?」

「まあ、任せてよ」

いや……。

僕よりを信頼するくらいなら、詐欺師とかの方がよっぽど信じられると思うけど……。

敢えてここでは何も言わないでおこう。

「それにしも、ミアって々な魔法が使えるよね。火とか水の魔法ならともかく、信魔法とか探知魔法なんかは、僕、學校でも習った覚えがないんだけど」

「學科が違ったんじゃない? 私は魔法に特化した學科だったから」

「ふーん」

本當かなあ?

ミアの目が泳いでた気がするけど。

ま、今は関係ないか、そんなことは。

※※※

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