《外れスキル『即死』が死ねば死ぬほど強くなる超SSS級スキルで、実は最強だった件。》底辺ザコ野郎はスローライフの夢を見ない その⑧

見えない刃が、ハリシの右腕を切り裂く。

「!」

攻撃態勢にっていたハリシとミアの間に、僕はり込ませた。

「紙一重で首の皮一枚繋がって間一髪間に合ったってとこだね、ミア」

「……信じてた、えーくん」

「またまたー、僕を喜ばそうとしてんでしょ?」

「いいえ、心の底から一片の曇りなく限りなく信じてたわ、えーくん」

ミアが僕の背中に手を當てる。

へえ。

あっ、そう。

…………。

べっ、別に嬉しくもなんともないんだからねっ!

「これは、予想外だったな……ミア・ミザル」

千切れた右腕を押さえながら、ハリシがくように言った。

それに対し、ミアが口を開く。

「私なら簡単に殺せるとでも思った? 私はジャギア族のなのよ」

「それを勘案しても勝算はあったのだがな。これは予定が狂ったかな」

「……さあ、どうします? 続けますか?」

ハリシは一瞬顔をしかめたが、すぐに薄い笑みを浮かべて、

「お前とは萬全の狀態で戦いたいものだな、殺人鬼。この勝負は預けておこうかな」

「預ける?」

「今は俺の負けで良いという意味だな。また會おうな、殺人鬼」

そう言い殘し、ハリシは僕らに背を向けた。

……チャンスだ。

相手は弱ってる。

僕の両親を殺した敵だ。復讐するなら今だ。

僕はハリシの背中に接近しようとした。

その瞬間。

どこからともなく飛んできた針が、僕の両手両足を貫いた。

「――ッ!?」

「えーくん!」

あー、畜生。

やるじゃん。

次會った時は絶対に殺してやる。

ハリシの姿はいつの間にか見えなくなっていた。

「…………」

「えーくん、針を抜いてくれる? 治療してあげるわ」

「ああ、ありがとう」

薬の効果が切れたのか、それともハリシのスキルなのか、鈍い痛みが全に広がっている。

これじゃ、追えない。

僕はミアに言われた通り、両手両足の針を引き抜いた。

があふれる。

それを、ミアの治癒魔法が再生させていく。

「……そういえば、えーくん」

「何?」

「こうしてあなたの傷を治すのは初めてだわ」

「そうだっけ?」

そうかもしれない。

ギリギリまで殺さないようにしてくる相手とは、相が悪いってことか。

から痛みが引いていく。

「治癒魔法と言っても萬能ではないわ。あんまり激しくくと、接合された傷口が開くから気を付けて」

「分かったよ。ミアはケガしてない?」

「私は大丈夫。えーくんが來てくれたから」

「ふーん。それはそれとして、どうやってハリシのきを止めたわけ?」

両手両足を適當にかしてみる。

うん、く。日常生活に支障が出ない程度に。

「知りたい?」

「うん」

ミアの赤い瞳が、月明かりをけてる。

「答えは、コマーシャルのあと!」

「は? 何言ってんの?」

「……何でもないわ」

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