《外れスキル『即死』が死ねば死ぬほど強くなる超SSS級スキルで、実は最強だった件。》黙殺変死ネクラちゃん その⑩

※※※

逃げう人々の波をかき分けながら、僕はようやく戦闘が行われている區域にやって來た。

狹い廊下に銃弾らしき跡がいくつもついていて、時折起こる発で地下基地が揺れるのをじる。

そして、退避する人を支援するように『弱者の牙(ファング)』のメンバーも通路の奧めがけて弾幕を張っていた。

「あの、すみません。リジェさん見ませんでした?」

僕はライフルを抱えた男の人に訊いてみた。

男の人は銃の照準を合わせながら怒鳴る。

「リーダーならこの奧だ! 逃げ遅れた仲間を助けに行っている!」

「分かりました。どうも」

「お前も行くのか? 危険だぞ!?」

「僕のことは心配なく。多の攻撃なら大丈夫ですから」

「いや、そうじゃない。さっきマニーが行った(・・・・・・・・・・)からだ」

「それは知っていますけど……あの人、何かヤバいんですか?」

「……本當に危険なのはあのだ。行くなら、必要以上に近づかないよう気をつけろ」

「分かりました。忠告謝します」

とにかく行ってみよう。そうすれば分かる話だ。

僕は廊下の奧へ走った。

銃を構えていた兵士たちが驚いたような様子で僕を見る。

「【切斷(キル・ユー)】」

見えない刃で彼らを両斷し、僕は走り続けた。

途中、何人か敵を殺した。

戦闘の音が近づくにつれ、廊下に殘る弾痕が多くなっていく。軍部の兵士や抵抗勢力のメンバーも何人も倒れていた。

それなりに激しい戦闘が行われていたらしい。

そして、僕が最初に紹介された部屋を通り抜け、ようやく戦闘の中心へたどり著いた。

どうやら誰かがり口付近で敵を食い止めているらしい。

前の方から抵抗勢力のメンバーが走って來た。

「あ、あんた、えーくんとか言ったな!?」

「戦況はどうなってます? 僕も加勢しましょうか」

「いや、マニーがなんとかしてくれてる。リジェさんもそろそろ戻って來るから、作戦は決行できるぞ」

「じゃあ、僕はここで待っていればいいんですね?」

「そうだな。あまり近づきすぎるなよ、マニーの毒にやられる」

「毒?」

「あいつの能力さ。俺もそれで逃げて來たんだ。……俺は民間人の退避を助けに行く。あんたはここでリジェさんを待つんだ。いいな」

「了解です」

「敵が突破してきたら、その時は頼む。武運を祈るぜ」

「ああ、僕も祈っておきますよ」

「そりゃどうも」

男はそのまま、僕が來た方向へ戻っていった。

リジェさんの姿が見えたのはその直後だった。

頬に切られたような傷があったが、それ以外は無事なようだ。

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