《外れスキル『即死』が死ねば死ぬほど強くなる超SSS級スキルで、実は最強だった件。》ノータリンの擔架 その④

テンヤは全をだらりと力させ、僕を見た。

「奇遇ですね。実は僕も護が得意なんですよ」

「今の攻撃をけて平然と立っていられるということは、何らかの方法で覚を強化しているな?」

「ご明察。年を取ると目が見えづらくなるって聞きますけど、あなたの場合は違うみたいですね」

「下らんな。もはや貴様に付き合っている時間は無い」

テンヤがいた。

から繰り出されたとは思えない、重さの乗った鋭い蹴りが僕の腹部を狙う。

両手でそれをガードした僕はそのまま衝撃を減らすべく後ろへ飛んだ。

そして、気が付いた。

飛んだのではなく飛ばされたのだと。

「――ッ!」

僕が距離を詰めたのは、敵に線を撃たせないためだ。

それなのにこんな風に自分から離れてしまっては本末転倒だ。

僕の頭はまだ眠ったままなのかもしれない。

しかし、後悔してももう遅い。

程圏(・・・・)だ。

「死ね」

テンヤが右手を上げる。

どこからともなく現れたが束になって僕に襲い掛かる。

圧倒的な力。

あのヒガとかいう男にも通ずる力。

……そういえば最近、僕の戦績はそこまで良くはないな。ハリシに勝ったくらいか?

なんてことを考えた瞬間、が止まった。

いや、止まったという言い方は正確じゃない。

何かが僕と線の間に割り込んできて、敵の攻撃を食い止めた。

「待たせたな、えーくん。我ながらいいタイミングだったと思うが?」

「リジェさん!」

それはリジェさんだった。

だとすれば、敵の線を止めたのは彼のスキルでもあるあの盾だろう。

「一人で潛してきたのではなかったのか?」

テンヤが眉を顰める。

「だから買い被り過ぎだって言ったでしょ。……助かりました、リジェさん。ところで他の人は?」

辺りには、リジェさんと一緒にいたはずの『弱者の牙(ファング)』のメンバーがいなかった。

「仲間には破壊工作をやってもらっている。全員無事だから安心しろ」

「それは何よりです」

そうか。てっきり死んでしまったのかと思った。

無事ならそれに越したことはない。

ミアの使える手駒は出來るだけ多く殘しておきたい。

「えーくん、奴を倒せるか?」

「リジェさんが敵の攻撃を防いでくれるなら方法はあります」

「分かった。守りは俺に任せてくれ」

「任せます」

リジェさんが線を弾いてくれるのなら僕は攻撃に集中できる。

だけど、そのリジェさんの盾がどのくらい持つのかは僕には分からない。

どちらにせよ短期決戦が好ましいだろう。

……やるしかない。

読んで頂いてありがとうございます!

次回の更新は11月11日、20:00の予定です!

予定ですのであしからず。

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次回もえーくんと地獄に付き合ってもらう。

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