《外れスキル『即死』が死ねば死ぬほど強くなる超SSS級スキルで、実は最強だった件。》ノータリンの擔架 その⑤

「私の【天(ソーラ)】さえ防ぐ盾か。抵抗勢力のリーダーは強力な盾を使うと聞いたことがある。とすると、貴様がそのリーダーか?」

「答える必要はないな」

テンヤに向かってリジェさんが言う。

場の空気が張り詰めていく。

「どちらにせよ、この混に乗じて私の首を取りに來たというのなら、殺す以外の道はないのだがな」

「俺が死んだとしても、貴様たち軍部が行った殺の事実が消えるわけじゃない。もちろん、俺たちの怒りや恨みも」

だけで戦うのでは、いかんな。より大きな不幸を生むことになる」

「不幸だと?」

「そうだろう。かされ、結果として人が死ぬ。おとなしく我々に従っていれば流されなかったが流される」

「それをさせたのは貴様たちの方だろう」

「どうかな? 扇者というのは大きな罪だと私は思うがな。……【天(ソーラ)】」

テンヤが僕らに線を放つ。

リジェさんの盾がそれを防ぐ。

「リジェさん、あと何発耐えられます?」

「……分からないな。だが」

リジェさんはふらつき、僕は彼のを支えた。

「すまない。だが、そう何度も耐えられるものではなさそうだ」

「僕に考えがあります。聞いてもらえますか?」

「言ってくれ。従う」

僕はリジェさんに作戦を耳打ちした。

「――やれるのか?」

「これが一番確実に敵を倒せます」

「分かった。しかし、タイミングが問題だな」

そう、タイミングだ。

僕はテンヤの背後にそびえる高い監視塔を見上げた。

……タイミングだ。

「やりましょう、リジェさん」

「ああ。武運を祈る」

リジェさんが盾を明化させた。同時に僕らの明になっていく。

「見えなくなったところで、私の【天(ソーラ)】から逃れられるものではない」

テンヤが全方位にビームを放つ。

急がなければ。

僕はが千切れてしまうような速度で走った。

ビームが通り過ぎていき、リジェさんの盾が崩壊する。

「どうやら決著がついたようだな、抵抗勢力の男よ」

「……俺が死んでも軍部に対する抵抗の意思が潰えるわけじゃない。そう言ったはずだ」

テンヤとリジェさんがにらみ合う。

「ならば、死ね」

テンヤが右手を上げる。

その右手を僕は、【死線(デッドライン)】で切り裂いた。

「そうですね。決著は――ついたようですね」

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