《外れスキル『即死』が死ねば死ぬほど強くなる超SSS級スキルで、実は最強だった件。》この世界が理不盡だと僕だけが知っている その⑧

「変態かどうかはともかくとして、僕があなたたちの援軍なのは本當です。そこは信じてください」

僕が言うと、ハイル年は疑わしげな表を崩さないまま僕の顔をじっと見て、それから口を開いた。

「まあ、それも良いでしょう。仮にスパイだとしたら、イチゴさんや僕に見つかるようなヘマはしないでしょうしね」

「そうそう、その通りですよ。僕はスパイなんかじゃありませんって」

「とりあえず僕らのリーダーに會ってもらいます。イチゴさん、この人をモモさんのところへ」

「モモさん? それがあなたたちのリーダーですか?」

「そうですよ」

名前から察するにの人だろうか。

いや、ここは裏をかかれることも……。

意外とゴツい男だったりして……。

「何か妙なことを考えているようですが、の人ですよ」

「あ、はあ、そうですか」

ハイル年はうんざりしたようにため息をついた。

「とにかくイチゴさん、この人を頼みます。僕は作戦の最終調整の會議がありますから」

「お任せくださいです!」

イチゴさんの返事に頷いて、ハイル年は向こうの方へ歩いて行った。

「……作戦って何ですか?」

「目の前の敵を倒すための作戦なのでございますです。えーと、私はよく分からないので、モモさんかハイルさんに聞いていただきたいです」

困ったように笑うイチゴさん。

その笑顔は、下著に異常な執著を見せる変態のものとは思えないくらい、なんかちょっと可かった。

※※※

「やっほー、私がモモ・エンドオだよ」

居住區に立ったバラック小屋の一つの中に、その人はいた。

長い髪に抜群のスタイル、萬人けしそうな嫌味のない素直な顔立ち。

は簡易的な造りの機の前で、らかそうなソファに座っている。

の人だったんですね……」

「ちょっと何? 私のこと男の人だと思ってたの? こーんなに人のお姉さんなのに」

モモさんはそう言って、おどけたように自分を指さした。

言うだけのことはあって確かに人だ。悔しいけどケチのつけようがない。

「ええと、ハイル君に言われてここに來たんですけど」

「話は聞いてるわ。私たちの支援に來てくれたんでしょ?」

僕のことを疑うそぶりも見せないで、モモさんは言った。

「は、はい、そうです。……意外ですね」

「何がかな?」

「いや、てっきりスパイか何かだと思われているものだとばかり」

「え、君、スパイなの?」

「違いますよ。疑われてるんじゃないかって話です」

あは、とモモさんが明るい笑い聲を上げる。

「まさか。私だって敵味方を見分ける目は持ってるよ。ほら、ハイルくん心配だからさ。嫌な気持ちにさせちゃったらごめんね」

「あ、いえ、そんな……」

モモさんの済んだ瞳を見て、僕は思わず彼から視線を逸らしていた。

何照れてんだ、僕。

年上のお姉さんなんて慣れっこ……いや、どうなんだ?

僕の中ではの人と言えばミアだから、なんとなく異に対するイメージが偏ってる気がする。

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