《外れスキル『即死』が死ねば死ぬほど強くなる超SSS級スキルで、実は最強だった件。》この世界が理不盡だと僕だけが知っている その⑩

「なるほどねえ」

モモさんが何かを考えるように天井を見上げる。

「自分で言うのもなんですが、僕はそれなりに役立つと思いますよ」

「案外自信家なのでございますですね、えーくんさん!」

「自分でアピールしないと誰も認めてくれませんからね!」

「それはそれで悲しいでございますですね、えーくんさん!」

さて。

茶番はこのくらいにして、僕は再びモモさんの方を見た。

ばっちり目が合った。

思わず僕は視線を壁の方に向けていた。

「……そうね。それじゃ、えーくんにも手伝ってもらおうかな。軍部潰し」

「任せてください。雑巾がけからハチの巣駆除まで何でもやりますよ!」

「じゃあ、イチゴちゃん。この人のことはあなたに一任するわね。何でもやるって言ってるから、好きに使って……いいのよね?」

「もちろんです! いや、下著泥棒の手伝いとかは嫌ですけど」

僕の隣でイチゴさんが驚いたようにを震わせた。

まさか、本當に下著泥棒をさせようと思っていたのか!?

危ないところだったのかもしれない。

「というわけで、えーくんさん」

「はい、なんでしょう」

「あなたには私と共に一番槍として敵軍に突撃して頂きますです! ですので作戦が始まるまでしばし待機なのです!」

「なるほど、分かりました。一杯イチゴさんをサポートしますよ」

「はい! 同じ変態どうし頑張りましょうです!」

いつ僕が変態になった……?

そんな誤解をけていることは甚だ憾ではあるが、変態屬という部分でどうやら僕を気にってくれているようなので敢えて水を差すようなことは言うまい。

「ところで、質問があるんですけど」

「なんでございますですか?」

「ここって、イチゴさんの部屋なんですよね?」

「そうです。私のとっておきの部屋なのでございますです! えーくんさんもお気に召しましたですか!?」

「はあ、まあ……」

僕は部屋を見渡しながら返事をした。

そう、壁や天井いっぱいに額縁が飾られた部屋の中を。

そして、その額縁の中には皺ひとつないものの下著が飾られていた。

白やピンク、とりどりの下著が。

……いや、部屋は持ち主の趣向を表すというのは本當だな。

恐らく世界のどこに行ってもこんな悪趣味な部屋は見當たらないだろう。

「いやー、ここまで集めるのには苦労しましたですよ。特に天井の中央に飾ってあるのなんか、最高級ブランドの一點ものでございますですからねえ」

「そ、そうですか。それは凄いですね」

「ですがまだ驚かれてはいけませんですよ! 私の家へ行けばこんなものではありませんですからね!」

ま、まだあるのか。

行きたいような行きたくないような。

読んで頂いてありがとうございます!

次回の更新は12月15日、20:00の予定です!

予定ですのであしからず。

次回もえーくんと地獄に付き合ってもらう。

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