《外れスキル『即死』が死ねば死ぬほど強くなる超SSS級スキルで、実は最強だった件。》この世界が理不盡だと僕だけが知っている その⑫
「それじゃあ、どうしてこの國は今まで戦爭に巻き込まれなかったんですか?」
「魔法やスキルが他の國にはないからでございます」
「……?」
「先ほども申した通り、三すくみなのでございますよ。ですから、そこに魔導王國という不確定要素を加えることは、余計な混を生む種になるのです。三國の考えかたはそこで一致しているのです。だから攻められないのですよ。まあ、簡単に言えば、でございますけど」
「つまり、そのバランスが崩れない限りは安心ってことですか?」
「そういうことでございますです」
どちらにせよ危険な狀態にあることに変わりはないということか。
「でも、イチゴさんたちはどうしてわざわざこんな國に? 傭兵だからですか?」
「頼まれたから、というのは申し上げましたですね? はっきり言えば理由はそれだけでございます」
「え?」
「私たちはリーダーの意向に従うだけでございますですから。まあ、仮にほかの理由があったとしても、それほど綺麗なものではございませんですよ。人殺し稼業ですから、私たちは」
一瞬、イチゴさんの目が本の殺意を放ったように見えた。
もしかすると、この下著マニアの変態という仮面の下に凄絶な本を隠し持っていて――なんてことは、無いか。
「でも、失禮なことを言うかもしれませんけど、イチゴさんもまだ子供ですよね? それでどうしてこんな仕事を?」
「それを言うならえーくんさんもです。どうしてこんなことを?」
「僕の場合はこれ以外に得意なことがありませんでしたから」
「なるほど。私もそうでございますですよ」
「そう、とは?」
「他に出來ることがなかったから――生きて、下著を集めるためには自分の中にある何かを切り売りしていかなければならないのです。えーくんさんもそうでしょう? 他人を傷つけることで今まで生きて來たのですよね?」
「まあ、そうです」
僕は別に下著を集めることを目的としていたわけではないのだけれど。
「……で、えーくんさん。改めまして」
「あ、改めまして、何ですか?」
「恐らく作戦の発は數日後でございます」
「それが何か?」
うかつにも僕はそう答えてしまった。
イチゴさんの表が輝いたように見えた。
「そして私はえーくんさんを好きにしていい(・・・・・・・)という命令をけているのです。これがどういうことかお分かりですね?」
「い、いや、すみません。僕、分かりの悪さにはちょっと自信があるんですよ」
「ではご説明しましょう。これから作戦が開始されるまでの間、存分に下著について語り合えるということですよ。いやあ、私は幸せ者です。自分と同レベルの人間と時間を共有することができるなんて」
「え」
まさか僕、気づかないうちにとんでもない蛇の巣に足を踏みれてしまっていたのでは?
背筋に冷たい汗が流れるのを、僕はじた。
※※※
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