《外れスキル『即死』が死ねば死ぬほど強くなる超SSS級スキルで、実は最強だった件。》下著のヒモ生活 その④

僕の方を向いたイチゴさんが野的な笑みを浮かべる。

「さあ、暴れられる時間が來ましたですよ」

「あれ、そんなキャラでしたっけ」

「長い時間お預けを食らっているとフラストレーションがたまるものでございますですよ。時々こうやって発散させてもらわなければ、私もやってられないわけです」

そうなのか。

あんな趣味全開な部屋にいて、フラストレーションが溜まるもへったくれもないような気がするけど。

ですが、とイチゴさんが言葉を続ける。

「結局こうして戦っても、私の下著(コレクション)が増えるわけでもありませんですしねぇ。の方しかいない町とかなら、片っ端からパンツを剝いで回るのでございますですけど」

ちょっとその景を想像してみる。

うーん、イチゴさんくらいのキャラなら許されるかもしれないけど、同じことを僕がやったらきっと社會的に抹殺されるだろうな。

『……あの、僕の報告が聞こえませんでしたか? 作戦開始時刻です』

「分かってますですよハイルさん。とにかく暴れればいいわけでございましょう?」

『一撃で敵の戦意を削ぐことができればそれがベストです』

「なるほどなるほど。……いや、腕が鳴ってきましたですよ」

が鳴るって、すげえ関節だな。

イチゴさんがちらっと僕の方を見る。

「……なんですか、イチゴさん」

「いえ、ゲスい顔をしておられましたので、つい」

「僕はただ昨今の政治勢について考察を深めていただけですよ。さあ、あの年が一撃必殺をおみならばこの僕が答えて見せましょう。ただの猥談好きと思われても癪なんでね」

ちょうど僕の眼下にはトーブの街がある。

『瓶の中の小人(ホムンクルス)』のメンバーがまだ戦中だろうから直撃させるのはマズいだろうが、威嚇撃くらいならやったっていいだろう。

首筋に鋭い痛みが走り、首から強化薬(ティルフィング)がへ注されるのをじた。

僕は街の上方を掠めるくらいのイメージで、

「【天(ゾーラ)】」

巨大なの束が発され、僕の想像通りトーブの街を掠め地平線の向こうへと飛んでいく。

街の中で両勢力が揺したのをじ取った。

が。

同時に、僕の視界が斜めになった。

なん、だ、これは。

「えーくんさん!?」

イチゴさんにを支えられ、僕は我に返った。

しかし視界が回り続けているのは相変わらずだ。

「……い、いえ、大丈夫です。さあ、敵も混しているようですから、今がチャンスですよ」

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