《外れスキル『即死』が死ねば死ぬほど強くなる超SSS級スキルで、実は最強だった件。》下著のヒモ生活 その⑤

「は、はい。でも、本當に大丈夫なのでございますか?」

「ええ、まあ。本人が言ってるんだからこれほど確かなこともないでしょう」

トーブの街を掠めた線は、地平線の向こうに直撃した。

衝撃で大地が揺れたのをじた。

そういえば、スキルの発は脳に負擔がかかるとか言ってたよな。

強化薬(ティルフィング)を使ってもこれなんだから、し気をつけよう。

「どうしますですか、えーくんさん。ついてこられますか?」

僕をゆっくり座らせながら、イチゴさんが訊く。

「それはちょっとムリ――あ、いや、もちろんついていきますよ。し休んでからね」

「……それが良さそうでございますです。私もびっくりですよ、えーくんさんがあんな力を持っていたなんて」

「宴會蕓にもなりませんけどね。さあ、行ってください。今がチャンスだと思いますよ」

「分かりました。ご武運を、です!」

敬禮の真似をして、イチゴさんはトーブの街へと駆けて行った。

その速度は尋常じゃなく速い。

並の人間ならまず追いつけないだろう。

さて、どうしようか、僕。

一応今の一撃で、借りは返せたような気がするけど。

……徐々に眩暈が収まって來る。

これならまだやれそうだ。

敵にこの間のお爺さんみたいなやけに強い奴がいないとも限らないし、行ってみるか。

イチゴさんは僕よりもよっぽど強いみたいだし放っておいても大丈夫な気がするけれど、僕と同じように不死ってわけでもないだろうし。

立ち上がり、トーブの街まで坂を駆け下りる。

ほとんど廃墟になった街だ。こんなところを守って、トーブの街の人たちはどうするつもりなんだろうか。

それとも、土地さえれば何度でもやり直せる的な発想だろうか。

僕はを壊すのは得意でも作り上げるのは苦手だから、そういう考え方はし分からないけど。

街の中は散発的な銃聲が聞こえるくらいで、案外靜かだった。

軍服を著ていない、抵抗勢力の人と何人かすれ違った。

これと言ってのある様子でもなかったから、やはりこちらが優勢なのだろう。

なんてことを、僕が考えていたときだった。

背後の方で人の倒れる音がして、振り返った時には遅かった。

僕のは宙を舞い、廃墟の壁に叩きつけられていた。

「ッ……!?」

一瞬で肺から空気が吐き出される。

咳き込みそうになるのを抑えて立ち上がる。

「私の―――敵は――どこ?」

だった。

一見白のようにも見える白い軍服を著ている。

その足元には、さっきすれ違ったばかりの味方兵士が無殘な――頭とが別々になってしまったような姿で転がっていた。

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