《外れスキル『即死』が死ねば死ぬほど強くなる超SSS級スキルで、実は最強だった件。》弱者のミカタ その③

「とにかく、助けてもらったことに関しては謝します」

「いえいえ何をおっしゃいます、私とえーくんさんの仲ではないですか。水臭いですよ。あ、ちなみにここで言う水とは本當にただの水のことですから、変な想像しないでくださいね?」

誰もそんなこと言ってないんだが?

そう言われると逆に妙なじがしてくるんだが?

「まあ、良いでしょう。それよりもどうやって倒します?」

かなくなるまで毆るしかないと思いますですよ」

「なるほど、分かりやすくていいですね」

瓦礫の中から立ち上がったサイカが僕らの方へ突っ込んでくる。

僕とイチゴさんは左右に別れてそれを躱した。

「後ろから失禮しますですよ!」

イチゴさんが凄い角度でターンし、背中を見せたサイカに追撃をかけた。

振り向きざまに放たれたサイカの拳とイチゴさんと蹴りが錯し、その衝撃で周囲の空気が揺れた。

その瞬間が、僕には隙に見えた。

「イチゴさん、離れて!」

僕が【貫通(メーク・ホール)】を放つのとイチゴさんがサイカから離れるのとがほとんど同時だった。

手のひらサイズの鉛玉が完全にサイカを捉えた――はずだった。

質を分解――崩壊させ、貫通――させるスキル」

サイカは、右手で弾丸をけ止めていた。

それはあり得ない――なくとも、僕の中では信じられない景だった。

このスキルは萬を貫き通す弾丸を生、発するスキルのはずだ。

もちろん、このスキルの本當の持ち主がやっていたように、対象によって貫通するものとしないものを設定することはできるけれど、僕はそんな回りくどいことをやったつもりはなかった。

混じり気ナシに殺す気で放った弾丸だったのに、け止められた――!?

サイカの右手の中で鉛の球が消失する。

「そんな、まさか……」

「えーくんさん、危ないです!」

「!」

我に返った瞬間、サイカの拳が僕の目の前にあった。

顔面と拳の間に両腕をり込ませ、衝撃を全じながら、僕は弾き飛ばされた。

両腕が軋む。

の骨が悲鳴を上げる。

それにしてもこれは理解できない。

どうしてスキルを止められたんだ?

【切斷(キル・ユー)】を止めた時もそうだ。

刃がほとんど通っていなかった。

ということは、何かスキルを無効化する能力を持っているってことか?

僕の脳裏に浮かんだのは、もはや懐かしささえじるあの白髪の姿だった。

スキルを無効化、か。

あり得ない話じゃない。

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