《外れスキル『即死』が死ねば死ぬほど強くなる超SSS級スキルで、実は最強だった件。》弱い雑魚オーバーキル! その⑩
「つまり、どういうことだ?」
「多分、この子と同じ見た目をした敵が他にも何人かいるはずだ。そいつらに屋敷を襲われたんだろう」
ツヴァイちゃんは自分と同じような人間が量産(・・)されたらなんてことも言っていた。
ということは、恐らくそういうことなんだろう。
ツヴァイちゃん自、ラフィさんの手で後天的に能力を付與された存在なんだから、そのノウハウを使えばツヴァイちゃんと同等の存在を複數生み出すこともできるはずだ。
そいつらにこの屋敷は襲われたんだ、多分。
「子供を戦いの道にするとは。やはり王國の人間は汚いな。……ミアから連絡は?」
「まだだよ。だけど、多分無事だ」
「なぜ分かる?」
「さっきこいつ、僕にミアの居場所を訊いただろ? ってことは向こうもミアがどこにいるのか分かってないんだよ」
「なるほど。可能はあるな。しかし俺たちにも居場所が分からないのであれば意味がないだろう」
「それはそうなんだけどね。最悪の場合は僕らだけでここを出しないといけないと思うけど――」
「その選択は避けたいな」
「だよね」
剎那、僕とエヌの間を切り裂くように細長い針が飛んできて、そのまま壁に突き刺さった。
「……敵かと思ったが、どうやら違ったようだな」
「ハリシ」
「そっちの男がエヌかな?」
両手に何本もの針を握ったハリシが僕らの方へ歩み寄って來る。
「……ああ、俺がエヌだ。貴様は?」
「知らない相手に名乗らないのが俺達の世界では常識なのだがな。まあいい。とにかくついてこい。ミア・ミザルがお前たちを待っているからな」
「ミアが? 無事なの?」
「當たり前だ。俺は依頼を忠実にこなす男だからな」
※※※
ハリシの後を歩き、僕らは地下へ降りた。
長い階段を下りきった先には細長い通路があった。
その両脇には明かりがあって、足元を照らしている。
……屋敷の中にこんな空間があったなんて知らなかったけどな、僕。
「以前から用意されていた出用の通路だ」
「え?」
「今言った通りだがな。敵の襲撃をけた場合に備えて、出用の通路が用意してあるのだ」
事もなげにハリシが言う。
「僕は聞いてないけど」
「俺もミア・ミザルから今日聞いたばかりだ。機保持のために誰にも知らされていなかったらしいな」
ふーん。
まあ、それなら納得できなくもない。
「じゃあ、ミア達はこの先にいるんですか?」
「そうだ」
「みんな無事なの?」
「……それはお前の目で確かめるんだな」
「どういう意味ですか?」
「ギルのジジイが手傷を負った。けないほどではないがな」
「え」
「不意打ちを食らったと言っていたが、どうだかな。こればかりは本人でなければわからん」
ギルさんがやられた?
どうして――いや。
僕にはその理由が分かる気がする。
前にギルさんが言っていたことを思い出した。
確か、孫娘を可がる楽しみが分かったとか……。
敵の姿はツヴァイちゃんにそっくりだった。
それなら、ギルさんに殺せるはずがない。
僕は――殺したけど。
殺せたけど。
僕よりもあの人のほうが、よほど人間(・・)だったってことか。
「……どうした、殺人鬼。急に黙って。そんなにギルがやられたのがショックだったかな?」
「違いますよ。ただ、人間ってなんだろうって考えてただけです」
「そんなもの簡単だ。いつの間にかこの世界に生まれ、そして気が付いたら死んでいる――それが人間という生きだな。いや、生というのはそういうものだと俺は考えているがな」
「ずいぶんロマンチックな考え方ですね。貴方らしくない」
「そりゃそうだな。今、適當に考えたことだからな」
ハリシが顔を引きつらせるようにして皮気に笑う。
「そろそろミア達のところに著くんじゃないか、えーと、ハリシ?」
突然エヌが言って、ハリシが不思議そうな顔をする。
「ああ、そうだ。目的地が近いことがよく分かったな」
「當たり前だ。ミアの匂いをじたからな。ミアに會うのは三年ぶりだ。が高鳴る」
うわあ。
ミア、こんなのを連れ出しちゃって良かったの?
僕は今、こいつを獄させたことを猛烈に後悔しているよ。
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