《外れスキル『即死』が死ねば死ぬほど強くなる超SSS級スキルで、実は最強だった件。》赤錆の非リア その②

『言い訳がましく聞こえるかもしれないけれど、私はあなたが大切なのよ。あなたが迷うことで、死

んでしまうことが怖いの』

「似たようなことをシロから言われたよ。人の死にわされるなって」

『……もうしなのよ。この三年、いえ、私とあなたが出會ってから求め続けてきたものがもうすぐ実現するの。こんなところで死なないでね、えーくん』

「それはミアも同じだろ。僕の知らないところで勝手に死ぬなよ」

『當然だわ。エヌも私の護衛に回っているし、大丈夫よ』

もしかするとミアはハリシが死んでしまうことも見越していたのかもしれない。

エヌはミアがジャギア族と円に接するための仲介役としての仕事だけではなく、自らの護衛としての役目も擔わせるつもりだったのかも……いや、考えすぎか。

どちらにせよエヌを味方にして心強いことに違いはないのだから、今は僕に與えられた任務に集中しなければ。

と、僕が草むらの方――つまり、昔懐かしい研究所のある方向へ足を踏み出した瞬間。

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の辺りに強い衝撃をけた。

もちろん理的な意味で。

「え」

見下ろすと、僕の心臓がある辺りに大きなが開いていた。

【貫通(メーク・ホール)】……いや、違う。

似てはいるが、違う。

第一あのスキルに衝撃を引き起こすような特は無い。

だとすれば……。

「超長距離狙撃……!」

あの、大きな瞳が印象的なの人を、僕があまり話したことのないあの人のことを、思い出した。

そしてもう一つ思い出す。

そういえば前この辺りに來た時も、同じように死んだよなってことを。

直後僕の視界は真っ黒になり、地面に倒れこんだ覚だけが僕のを打った。

同じように死んだのなら、攻略法も同じはずだ。

痛いし、辛いし、何度も死ぬことになるけれど。

「ねえミア、敵の位置は?」

ダメ元で訊いてみたが、やはり返事はない。

恐らく魔法そのものがジャミングされているのだろう。

さっきまでは會話出來ていたはずなのに、、いつの間に……いや、敵が―――恐らくアイさんがこちらを既に捉えていることから考えるとむしろ遅かったくらいだ。

「やっぱり、一人でやるしかないのか」

僕は覚悟を決めた。

同時に、僕の首から強化薬(ティルフィング)が注されるのをじた。

※※※

かつて僕がここでやったように、僕は何度も狙撃され即死する瞬間を繰り返し、何と織弾丸の軌道パターンから敵の位置を特定した。

そして、【切斷(キル・ユー)】の防壁を展開し敵の攻撃を防ぎながら、アイさんの元へ辿り著いた。

「……三年前のやり直しってわけですか?」

あの時と同じように、アイさんは大きな瞳をさらに大きく開き、そして躊躇いなく僕に銃の長いライフルの先を僕に向けた。

そういえば前は、ミアも一緒だった。

この攻略法を考え付いたのもミアだ。

僕を何度も死なせる作戦を実行させておいて、本當にミアは僕のことを大切に想ってくれてるんだろうか……。

「さ、三年前とは違う。わ、私はこの事態を予測していた。あ、あなたと出會うことを」

「予測?」

「そ、そう。だから備えていた(・・・・・)」

「!」

嫌な予がしてその場から離れようとした僕だったが、そうするにはし遅かった。

というか、反応できなかった。

右方からの打撃をけた僕はそのまま地面に叩きつけられ、跳ねた。

これは、反速度(・・・・)が違い過ぎる。

「ず……ずいぶん容赦がありませんね、マショウさん」

僕はを起こしながら、三年ぶりに見る懐かしい顔を見上げた。

「元々は君を倒すことだ――我々の目的は。そして、我々が死ぬ――もし容赦をすれば」

屈強なつきをした白の男が、仁王立ちで僕の前に立ちはだかる。

マショウさんだ。

「いやだなあ、三年前僕がニヒトに捕まっちゃうきっかけを作ったのはあなたですよ? あの時僕があなたを助けてあげたのを忘れちゃったんですか?」

「忘れていない―――けた恩は。だから助けを呼んだ―――あの時。結果的にえーくんは助かった――はずだ」

それはそうだけど。

あの時マショウさんたちが助けに來てくれなければ、ミアが僕を回収することもできなかったのかもしれないけど。

でも。

それでも。

「どうしても僕らは戦わなきゃいけないんですか? 僕とあなたたちは仲間だったじゃないですか。ツヴァイちゃんだって僕ら側にいるんですよ? 僕を倒すのなら、この國を滅ぼしてからでもいいじゃないですか。今は協力してくださいよ」

「狙いは分かっている―――君の言うことには応じられない。任務なのだ―――壁を守ることが、我々の。そしてそれは一致している――えーくんと戦いその力を凌駕するという我々の目的と」

「そんなに僕に価値があるとは思えませんけど……どうして僕との勝敗に拘るんですか?」

「ある――理由なら。君が最強の能力者だからだ」

「僕が最強?」

そんなバカな。

笑わせる。

僕は、雑魚と呼ぶと魚に申し訳ない程度の人間だぜ?

人の弱くて汚くて醜い部分が集まってできたような人間だぜ?

そんな僕が最強?

「我々は超越する―――君の、その能力を。それでようやく葉う――我々の悲願が」

「僕を倒すのが悲願なんですか? そんな地面に埋まっちゃうようなハードルで良いんですか?」

「違う――それは。我々の悲願は、君を倒すことだけにあるのではない。通過點だ――あくまでも」

「通過點、ですか。じゃあ教えてしいですね。貴方たちの目指すものってやつを」

「簡単なことだ――能力者を超える(・・・・・・・)。スキルや魔法の使えない凡人でもそれらを扱える人間を倒せることを証明する。それが我々【人進化研究所(クーパ)】の真の目的だ」

……え?

なんだって?

能力者を超える(・・・・・・・)?

「で、でも、ミアが言うには、あなたたちは……魔法によって人を強化する研究をしているんじゃなかったんですか?」

「通過點の一つだ―――それもまた。投薬と人改造、催眠療法、その他さまざまな手を使いつくし―――人の能力を極限まで高める。それがこの反神経であり、アイの超視力であり、ツヴァイの存在そのものなのだ。我々はむ――科學の力で、超常的な力に辿り著くことを。そのために倒す――これまでに何人もの能力者や魔法使いを倒して來た最強の人間―――えーくんを」

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