《【書籍化決定】拾ったギャルをお世話したら、〇フレになったんだが。》第36話 ギャルと酔っ払い①

「え、今日白百合さんのとこ行くんですか?」

バイト終わり。コンビニで買い込んだ酒とつまみのったビニール袋を持たされ、そんなことを言われた。

「おう。白百合と飲む約束しててな」

「あの人、俺がバイト來る前から酔ってましたよ」

「いつもだろ」

あー、確かに。

あの人、家にいる時は基本酔ってるからなぁ。よくアル中にならないものだ。

「つーわけで吉永、付き合え」

「は? 俺明日も學校なんですけど」

「私と白百合も明日大學だ。大丈夫だろ」

「大學生と高校生を一緒に考えるな」

てかいつも思うけど、酒の席に高校生をうなよ。

白百合さんも花本さんも、未年に飲ませないって分別は付いてるけど。

「大丈夫大丈夫。日付変わるまでには帰すからさ。ジュースもあるし、つまみも好きに食っていいぞ」

「そう言ってこの前は朝方解放されたんですが」

「そうだったか?」

「酔っ払いめ……まあいつもの事ですし、別に……あ」

しまった。今は俺だけじゃなくて、清坂さんもいるんだった。

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前までは一人だったし、白百合さんの部屋も角部屋だから騒いでも問題はなかったけど、今はそうもいかない。もしかしたら清坂さん、寢てるかもしれないし。

「どした?」

「あー……やっぱり今日はちょっと。すみません」

「なんだよー。ノリ悪いぞー」

「酒の席にノリを求めてくる人、信用出來ない」

「さっきは信用してるっつったろ」

俺一人ならいい。けど清坂さんを一人には出來ないし、ましてや酒の席にうのも論外だ。

それに清坂さん、酔ってる白百合さんのこと苦手そうだし。

ちぇー、と舌打ちをした花本さん。なんだか申し訳ない。

そんな話をしていると、ようやくアパートが見えて來た。

「それじゃ、俺はこれで」

「あいよー。またバイトの時なー」

花本さんと別れて、自分の部屋にる。

はぁ、今日はなんか疲れた……。

「あ、センパイお疲れっすー。……なんか疲れてません?」

「ああ。ちょっと今日はね……」

「ほへぇ。バイトって大変なんですね」

いや、疲れの大半は清坂さんと天さんなんだけど……まあいいや。

鞄を置いて息つく。

と、急に隣の部屋かドタバタと騒がしくなった。楽しんでるなぁ、あの二人。

「清楚ギャルさん、今日も元気っすね」

「まあ、今日は大學の友達が來てるから。俺のバイト先の先輩でもある」

「あー、じゃあ今日はずっと騒がしいっすね。怒られないように大人しく添い寢しましょっか」

「だね」

とりあえず、もう風呂にっちゃおう。手洗いうがいはそのタイミングで……。

「────!」

「────!! 〜〜〜〜!」

それにしても、今日は余計騒がしいな。一何してるんだか。

──バンッ! ドタバタッ、ドンドンドンッ!!

「かいとォ、いるかァ!?」

「ちょっ、白百合落ち著け!」

「ヒィッ!? せせせセンパイっ、センパイ! 取り立てっす! ヤクザっす! センパイ何したんすか!?」

「いや白百合さんだから」

いやー、この押しかけて來るじは久々だ。最近は大人しいと思ったんだけど。

とりあえずドアを開けるか。このままだとぶち壊されかねないし。

「白百合さん、近所迷なんでやめてください」

「おー、出た出た! かいとくんでたー! あひゃひゃひゃ!」

「す、すまん吉永。今追い返すから……って、誰それ?」

あ、やべ。清坂さん隠すの忘れてた。

俺の服を握って、後ろから顔を覗かせている清坂さん。

そんな清坂さんを見て、花本が「あっ」とらした。

「もしかしてその子が、吉永の言ってた?」

「あーはい。清坂さんです」

「き、清坂純夏っす」

「ワォ……思ってたよりも人さんだ。こりゃ吉永が夢中になるのもわかるね。どーも、花本カレンだ」

「ども……それよりセンパイ、夢中って──」

「ワーーーー! そ、それよりどうしたんですかっ?」

花本さんに清坂さんのことを相談したなんて言えない。

しかもそれが、だのなんだのって相談だ。そのことを清坂さんに知られるのはまずい……!

「どうしたもこうしたもっ、酔っ払いのせいだわ」

「そーだ! わたしのせいだ!」

「自覚あるならやめてくれ」

一升瓶を片手にふんすっと仁王立ちをする白百合さん。なんでこんな得意気なんだ。

「そーれーよーりー。かいとくん、なんでさそいことわるのー? そんなに若い子が好きか! ぴちぴちのじぇーけーが好きか! そんなにしょじょはめんどいかーーーー!!」

「途中から男関係の私挾むのやめてください」

俺とあんた、そんな関係じゃないでしょう。

「白百合マジで落ち著けって」

「おちついてまーす。お酒の席をことわったかいとくんがわるいでーす」

なんでだよ。

「こ、これが大學生……」

「清坂さん、この酒カスと他の大學生を一緒にしちゃダメだよ」

「そうだぞ、清坂。私とこのアホを一緒にするな」

「びえーーーーん! みんながいぢめるぅーーーー!」

クソだるいなこの人。

「あの、本當に近所迷なんで、とりあえず部屋に引っ込んで貰えますか?」

「いやです。かいとくんが來るまでここにいすわります。あ! ならすみかちゃんも來なよっ、たのしーよ!」

「えっ」

おー、めちゃめちゃ嫌そうな顔。

「あーもう……わかりました。俺が行きますから、清坂さんは許してください」

「センパイ!?」

「あ、そう? じゃーわたしのへや行こー!」

白百合さんがウキウキで部屋に戻る。

その後を、申し訳なさそうな顔で花本さんが追いかけた。

「という訳で、ちょっと行ってくるよ。日付変わるまでには戻るからさ」

「ぇ、ぁ……ぅ……」

清坂さんは白百合さんたちと俺を互に見ておろおろしている。

うーん、面倒なことに巻き込んじゃったなぁ……まあ、あの人の隣に住んでるってだけで、いつかはこうなるとは思ってたけど。

「…………ます……」

「ん、何?」

「……わ、わっ……! 私もっ、行きます……!」

…………。

「え?」

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